城の人達(3)
まただいぶ期間が空きましたが4話目です!
城の庭は大きく、華やかな表とは違い裏庭は木の多い雑木林や草むらと化していた
雑木林を抜けると崖になっており敵に攻められにくくなっている
「では、始めるぞ。
ここの者たちを守護し給え 我が身の魔力を糧とし大いなる力を具現化せよ ガーディアン・メンブレン!」
唱えられた呪文は本来 結界内のものを守護するためのもの
しかし今の状態は逆
私とテオを隔離するように張り巡らされた結界だった
これから行うのは遊びと称した戦闘、要するにこの結界は戦闘の際の被害から建築物を守る為のものだったのだ
「毎度のことながらやはり リュートの術は見事ですね。術の安定度もさることながら強度に見た目の美しさ、そして効力。どれをとっても素晴らしいものです」
「それは最高の褒め言葉だな。 では、俺は紅茶でも飲みながら ゆるりと見物させてもらうとするか」
仮にも戦闘用フィールドの大きさの結界を張っているにもかかわらず飄々としているリュート
彼が若くして筆頭魔術師を任されているのは彼の使行する術式の完成度の高さ、そして大規模な術を使っても無くなることのない魔力の多さにあるのだろう
これが生まれながらの天才というものなのだろうか
「ご主人! ね、もういい……いくよ?」
待ちきれなかったのだろう、テオが痺れを切らして催促してきた
「あぁ、来い!」
そう言った瞬間、テオが全身のしなやかな筋肉に力を込め、ものすごい素早さでこちらの懐に潜り込もうと向かって来た
それをギリギリまで引き付け 紙一重で躱す
そして近付いてきたのを逆手に取り足払いをかける
「わっ…………と」
驚くのもそこそこにテオが足払いのせいでバランスの崩れた体勢から無理やり体のバネを使い、宙返りの要領で一回転
着地と同時に飛び跳ねてお返しとばかりに蹴りを仕掛けてきた
それをバックステップで躱す
止められたら次の手、とばかりに矢継ぎ早に繰り出される攻撃を次々と避けていく
「ほらほら、ご主人も攻めてこないと!そんなんじゃ楽しくない!!」
それが不満だったテオは武器を使用する戦闘に切り替えるようだ
「そうだな、なら……」
テオの我が儘に応えるように私は2本のダガーを取り出し構える
殺傷力のある長剣を使わないのは単にこっちの方が小回りが利くから
それに、私の役割を果たすのにはこれで十分なのだ
「いくぞ。」
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あの後、だんだんと手合わせから本気になってきたテオも自らの武器を出してきてお互いの戦闘スタイルであるスピード勝負となった
結果はテオのスタミナ切れで私の勝ち
技術は最近めきめきと上達しているテオに追い付かれそうになっているが まだ、負けてやるつもりは微塵もない
「いやはや、良いものを見させてもらった!」
のんびりと観戦していたリュートも武器を使い出してからは食い入るように観ていたらしい
少し興奮した様子で術を解除し、こちらに走り寄ってきた
「特に攻撃を受けたあと! 後ろにあった結界を踏み場にして攻撃に転じるとは思わんかった!」
結界の新たな使い道が……と、この戦闘から得たアイデア等をブツブツと呟いている
「よっ……と あー、つっかれた。
でもそれ以上に楽しかった! ……負けたけど」
テオは戦闘が終わると倒れるように仰向けになって体力を回復させるために大人しくしていたが、私がリュートと話している間にある程度回復したのか武器を回収してこちらに戻ってきた
「時間も経ちましたね。そろそろお昼ですし ご飯を食べたら仕事開始ですね」
「俺は暇になるなぁ」
「そうだな、そろそろ俺も城に戻るとするか」
そうしてぞろぞろと3人で歩き出す
「お昼は何かなぁ……美味しいお肉が食べたいなぁ」
「テオは食いしん坊だな」
こうして私の休憩時間は過ぎていくのであった
*
世間ではクリスマスも終わりましたね
次のイベントは正月!
美味しいおせちと雑煮が食べたいですw




