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私の前世と今世の事情  作者: 艾
1章 私の周り
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私と主様

茉桜羅(まおら)と申します!

小説初投稿なので拙い点がございますが温かい目で見ていただけると幸いですw←


ではでは、お楽しみ下さい

『前』の私は願っていた、そして求めていた。

唯一絶対のあるじというものを────






***********


朝も早い早朝のこと、私は昨夜与えられた任務を遂行し無事に城へ戻ってきた



「はい、終わったよ」


「いてて…、ありがとうございました」



無事に終わったとはいえ、多少の負傷はあるもので ……

こげ茶色の髪をシニョンにまとめている女性 シアに治療してもらっていた

彼女は私の保護者のようなもので数年前から厄介になっている



「しっかし、なんでまたこんな危険な事してそんな軽傷で済むんだか……あたしにゃぁ理解できないね」



昨夜の任務内容を『前』の私が聞いたとしたら、

そんなの、チート持ちじゃないとクリア出来ないじゃん! とでも言うだろう

なんせ 20対 1だ 一般人なら瞬殺されているだろう

私は小さい頃から主に使えるならと体も鍛えていたので そうそうは負けないであろうと自負している


あぁ、『前の私』というのは前世の私のことだ

『前』の私がいてこそ 今の私がいるのだから……



「いや、まぁ 出来たことなのでいいじゃないですか」


「それこそおかしいって言ってんの。 まぁ、それだからあんたはおもしれぇーんだけどさ」


「ふむ、それではもう怪我のないようにもう1度、1から鍛え直してみるのもいいかもしれませんね…… それでは私はこれにて失礼いたしますね。 また、夜に」



あいよー となんとも気の抜けた返答に見送られ、私は自らのあるじたる王の部屋を目指した






「クレイです」


「入れ」


「失礼します、任務完遂の報告に参りました」



コンコンと子気味良いノック音に反応したのはこのコリネウス王国の国王、ジルハート・ラル・コリネウス 私の主だ


了承の声を聞きドアを開けると、まだ使用人も働き出していない早朝なのにも関わらず、クセのない太陽の色の髪を整え、眠気のねの字もない澄んだ目をこちらに向けていた



「はぁ、ジル……また使用人の仕事を取って。これじゃ私がフィアスさんに叱られるじゃないですか」


「細かい事は気にすんな。 俺は自分の身支度くらい自分でやるって !」



そう言いながら、私の主は身支度も完璧に済ませ悠々と爽やかな朝をお茶とともに満喫していた



「仕方ないですね、その代わり! メイド長であるフィアスさんだけには見つからないでくださいね!!」


「ん、クレイが怒られるようなことだけにはならないようにするから!」


「頼みましたよ?」



使用人の手を煩わせない主というのも逆に寂しいものだと思うのだが




「……さて、任務の報告ですが…」


「あぁ、聞こうか……」



私が報告に移ろうとしたとき、一気に変わる部屋の空気

その変化は私の主のせいなのだが……やはりいつ見ても2面性の激しさに驚かされる


ジルの持つ2面性

1つは年相応か、悪く言えばそれ以下の無邪気なもの

2つ目は国王として、私情を持ち込まず国のために存在すること

この2つがあってこそ、ジルハート・ラル・コリネウス という1人の人間ができる


まぁ、これはジルに限った話ではなく私も似たようなものだ

まず、明るく気遣う社交的である (そうであろうとしているだけですが……)

片や、主のために存在し 主の願いを叶えるためだけに動く


周りの人を必要としているのに その度にそんなものは要らない と否定している

矛盾しているのにこの2つが無いと 私と言う存在は出来ないだろう

それほど、この2つの感情は今の私にとって必要なものなのだ




「〜ですから、この砦付近で見かけた団体は敵国のアルトメア帝国、もしくは山脈を超え向こうの国がこの国の資源を狙ってスパイを送り込もうとしてきたものだと思います」


「ふむ、やはりお前を偵察に向けて正解だったな。普通の騎士なら最低でも5人は負傷者を出していただろう」


「私は王の盾であり剣です。王がこの国を守るのなら私は全身全霊でそのために仕えましょう。例えこの身が朽ちようとも……」



これは私の本心だ

前世の彼女の願い、それを叶えるために今ここに存在しているのだから……そうだ、そうに決まってる



「……それでは報告も終わりましたので失礼致します」


「……ああ」



パタン、と音を立てて扉が閉まる








私は、王の友人である前に王に付き従う者だ……使われるべきなのだ


だから、『寂しい』なんて、『苦しい』なんて思っちゃダメだ

だめ、なんだよ─────





そうやっていつも通りに戻ろうとして焦っていた私に 扉を閉める音に被せるようにして呟かれた「『〇〇』」と(前の私)を呼ぶジルの切なげな声が聞こえるはずか無かった






*

下書きから うだうだと悩みまくっていたので後々修正入れそうです←


ネタをくれた友人たちに……

そして、イメージ画像を描いてくれた友人に感謝です!

お陰でキャラのイメージが掴めて、ものすごく書きやすかったw



読んでくださった皆様もありがとうございました!

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