結局猫は猫
家に帰るとドアの目の前にトラがいた。
『ただいま••••っ?!』
俺は飛んできたトラに焦って荷物を落としてしまった。
トラはそのまま俺の顔に飛びつき一つ二つと引っ掻いてくる。
『やめろっ!』
と俺はトラの首筋に手をのばし引っ張りあげた。
トラはなおももがいていたがそのうちピタリと動くのをやめた。
『どうしたんだよ 全く。いきなりいてぇだろうが!』
といつとトラはだらけたまま
『てめぇのせいだろ! どうして昼飯を用意してねぇんだよ!おかげで空腹でしにそうなんだよ!』
忘れていた。朝飯はこいつと食べたのだがすっかり昼飯の準備をしていなかった。
しかも家にはトラが食べそうなもの枯渇していた。
『あ、ごめん』
『あ、ごめん で済むと思ってんのか!このくそやろうが!』
そういうとトラは首筋を掴んでいる手を必死に引っ掻こうとしてくる。
俺にも非はあったから仕方ないのだが、こんな動けるのだったらいけるのではないかと思ったが相当減っているのだろう。
すぐに引っ掻くのをやめた。
『しょうがないなぁ、 ほらよ。』
と俺は買ってきた袋の中からツナ缶を出した。
『なんだそれは! 俺は刺身を食べたいんだなんだよその缶は!』
とトラはがいうので俺は缶の蓋を開けて皿に乗せると不思議そうに様子を伺っていた。
今まで缶詰は食べてきたことがないのか、右足(手)で突きながら近寄った。
トラは食べていいのか?という雰囲気で俺を見てくる。
『食べてみたらどうだ?うまいだろうよ』
というとトラはまずは一口手をつけた。
美味かったのかそれとも空腹のせいなのかわからないがトラはすごい勢いで食べてしまった。
『あ~ うまかった。初めて食べたぜこんなの。』
というと少し安心した。
この間知り合ってまだなにも知らないから結構不安だったのだが喜んでくれてホッとした。
案外トラも可愛いところがあるのだと思った。
トラが腹一杯なのか仰向けになっている。
本当に猫なのか疑うところだが、猫であって猫でないようなものだからとほおっておくことにした。
今日は色々とあって疲れたから早く風呂に入って寝ようと思った。
買ってきた袋の中身を手早く片付けて飯と風呂を済ませ俺は寝床についた。




