大丈夫ですか?
そして来たる翌日、イクリスは困っていた。
「アイザック、昨日告白の練習はしたが、そう言えば呼び出す練習をしていなかった!」
「いや、そこは練習いらないだろ。」
この人はまた何を言ってるんだとアイザックはため息を吐く。
昨日はやる気があったから良かったものの、やはり本番が近づくと緊張しているらしい。
そりゃ、告白で緊張しない人なんていないだろうけれど。
「まあ、呼び出しなんてちゃちゃっと済ませて、ちゃちゃっと告白しちゃいなよ。」
そう言ってアイザックはイクリスの背中をグイグイ押す。
「待て待て待て!
早まるな!ちゃちゃっとって何だ!
どうやったらちゃちゃっとそんな事が出来るんだ!」
また面倒臭い感じになってる。
「なら、手紙で書いたら?
話があるのでいつ何処で待ってますみたいな感じで書いてさ。」
「成る程!手紙か!」
早速イクリスはレターセットとペンを用意した。
用意したはいいのだが。
「どうやって書けばいいんだ?
まずは拝啓から書き出せばいいのか?」
「いや、文通じゃないんだから、もっと簡単でいいって。」
やはり天然なのか、手紙一つ書くのに苦戦していた。
一方ジョージは、メイの元へ一足先に訪れていた。
「あの、メイさん、大丈夫ですか?」
メイはイクリスに避けられて以来、ずっと落ち込んでいたのだ。
アイザックからは自信を持って大丈夫とは言われたが、やはりショックが隠しきれない。
「え、ええ。
ごめんなさい、心配かけてしまって。」
そう軽くジョージに頭を下げる。
「いえ、いいんですよ。
俺が勝手に心配しているだけなので。」
それからジョージは意を決して口を開く。
「あの、今日の17時に中庭の方で会えませんか?
相談したい事がありまして。」
メイは突然の申し出にキョトンとする。
「相談?私に?」
「はい、是非メイさんに相談したいんです。」
メイは不思議そうな顔をするも、ジョージには演技をしてもらったり、今も心配してくれていたりと恩義がある。
断る理由は特になかった。
「私なんかがお役に立つかは分からないけれど、それでもいいなら…。」
「ありがとうございます!」
そう言って、ジョージはではまた、と去っていった。
「相談って何だろう。
ジョージさんも恋愛相談とかだったりして。」
しかし、それなら私よりメアリーさんやアイザックの方が適任だと思うけど。
私は両想いにすら慣れていないのだから。
「きっと、何か別のことよね。」
そうメイは思うことにした。




