銃の力…ってなんだったのか?
「ジュリア、イクスたちはもう出たのか?」
「そうなんですわね?トウヤ。」
「そうだよ。」
「…隊長は…2人だけで…探しに行かせて…いいの…?」
「まあ、エアを見張りとして送り込んだから大丈夫だろう。」
「…来る。」
「何がくるんですの?」
「東軍、西軍ですよ。」
「俺たちも出るか。エミル、ジュリア、お前らに東は任せる。人員は好きなだけつれて行け。」
「西は頼みましたよ、ゼラード。」
「ふん、言われるまでもない。」
ハウゼン連邦某所、東軍本部、
「議長閣下!報告です!」
「何じゃ?騒がしいのう。」
「先程、我らの領内にて遺産の内の一つ、『妖刀 月読』を持った者が侵入したとの情報です!」
「…何じゃと!?」
「いかが致しましょう?」
「軍はかなりの数が出払っておるというのに…、覇王の遺産は我らが持つべきものじゃ、必ず手に入るのじゃ。西軍より先にのう…。」
「了解しました。」
その頃、ハウゼン領内にイクスとオウカはいた。
「ねぇ、イクス。私たち今のパンドラを手伝ってって言われてるんだよね?」
「今の俺たちに戦況を変えるほど力はないよ。多分、こうする事が今俺たちにとって最善なんだ。」
「……ねぇ、イクス。」
オウカがこっそり耳打ちをしてきた。
「…わかってる。走れるか?」
イクスも小声で返す。
「逃げるの?」
「まだ領内に入ったばかりだ。ここから先の為にも面倒事は避けたい。」
「わかったわ。」
イクスとオウカが走り出すと、後ろを歩いていた男数人がはっとして追いかけてきた。
「思ってたより多いな。フッ!これは楽しくなりそうだ。」
「ほんと、マイペースなんだから…。」
とため息をつくオウカだったが、その表情はどこか楽しそうだった。
「よし、ここまでくれば大丈夫だろう。」
イクスたちが足を止めるとまた、数人の男…いや、今度は女もまざってる…が前から走ってきた。
「さっきとは違う…。増援か?」
「その刀は君が持つようなものじゃない。こちらに渡してもらおうか。」
「…面倒だな。片付けるか。」
そう言うとイクスは銃を構えた…のだが。
「イクス、弾はどうするの…?」
「…しまった!そういやもらってない!!」
「あいつらは何漫才みたいなこと言ってるんだ?」
「構わねえ、やるぞ。」
1人が即座に銃を向け、間髪も入れず撃った。
「…うおっと!危ねえな、この野郎。」
「なんで、この距離で避けれるんだよ…!」
「で、どうするの?」
「弾が手に入るまでこっちで戦うさ。」
イクスが月読を抜く。相手もそれに呼応するかのように次々に銃を抜いていった。
ズガガガガッ
全員が次々に発砲するも、イクスには一発も当たらなかった。
「くそっ、本当に当たんねえ。」
「当たるわけねえだろ?そんな弾。」
イクスは次々に峰打ちで倒していく。そしてイクスがだいたい片付けた頃、
「あれ?もう一人いなかったっけ?」
「おとなしくしろ!こいつがどうなっていいのか!?」
見るとイクスの意識から外れていた1人がオウカを捕まえて…捕まえて?
「どうした!?武器を捨てろ!!」
「なんと言うか…御愁傷様?」
「は?どういう…」
ズパンッ!
オウカは自分を掴んでいた男を勢いよく投げた。
「…最後まで言わせてもらえてなかったなあ、可哀想に。」




