ドラゴンクエスト5の主人公は父パパスがラインハット西の遺跡でゲマのメラゾーマによって殺される未来を変える為、妖精の城2階風景画から過去に戻り。アイテムをパパスに見せて自分は息子だと証明させる。
二次創作になります。
妖精の城2階、サンタローズの風景画。
その絵の中に触れた瞬間、トンヌラ──否、未来から来た青年は再び時間の渦へと呑み込まれた。
次に目を開けたとき、そこはまだ何も失われていないサンタローズの村だった。
風は柔らかく、畑は黄金色に揺れている。だが彼の胸の奥には、焼き付いた光景がある。
――ラインハット西の遺跡。 ――父パパスが、ゲマのメラゾーマに焼かれる瞬間。
「今度こそ……変える」
彼は握りしめていた。
天空の剣。 パパスの手紙。 そして王家の証。
どれも未来で失われ、あるいは断片的にしか残らないはずのものだ。しかし彼は、未来の冒険の果てにそれらを“揃えて持ち帰ってきた”。
サンタローズの家。
扉を開けると、そこには若き日のパパスがいた。
まだ息子を知らず、ただ一人の旅人として剣を研いでいる男。
「……何の用だ、旅の者よ」
低く、警戒を含んだ声。
トンヌラは一歩も引かず、ゆっくりと三つの証をテーブルに置いた。
1つ目はは天空の剣。
2つ目はパパスの手紙。
そして最後にグランパニア王家に伝わる紋章が記された王家の証。
「これは……」
パパスの視線が変わる。
剣に宿る異質な気配。手紙に記された自分の筆跡。そしてグランパニア王家の紋章が記された紛れもない証。
「……ばかな。これは……」
トンヌラは静かに言った。
「あなたは、いずれラインハット西の遺跡で“ゲマ”と名乗る魔物に襲われる」
空気が凍る。
「そして……死ぬ」
その言葉に、パパスの手が剣の柄へ伸びかけて止まった。
トンヌラは続ける。
「でも、それは“未来の話”だ。まだ変えられる」
そして、最も重要な一言を放つ。
「俺は……あなたの息子だ」
沈黙。
パパスの瞳が揺れる。
嘘を疑う目と、どこかで感じてしまう“何か”がせめぎ合っていた。
トンヌラは最後の切り札を差し出す。
「これが証拠だ」
彼の真っ直ぐにパパスを見つめる目。
その瞬間、パパスの表情が変わった。
「……そうか」
低く、絞り出すような声。
「お前の目……妻のマーサに似ている」
そして、ゆっくりと剣から手を離す。
「ならば話を聞こう。未来から来た“息子”よ」
サンタローズの風が、静かに窓を揺らした。
――運命を変えるための、最初の対話が始まった。




