街にて・・・
その後、引き続いてゲートの行先を調べたが、
使えるのは一か所だけだった。
勇者サブローが、
偉そうな服を着た人と一気飲みゴッコをしているのが見えたから、
恐らくフェルナリア皇国の城だろう。
「これが、フェルナリア皇国城と・・・こんなもんだな。」
「ただいま~!」
ちょうど、リーナたちも帰って来たようだ。
「ライ、残りのゲートの行先は分かった?」
「おお、全部分かったぞ、
結局使えるのは5つで、魔族領、エルフの里、獣人領、アルビナ王城、
フェルナリア皇国城の5か所だな。」
「他国のゲートは、使用に十分気を付けた方が良いですわね。」
「そうだな、なるべく使わない方が良いだろう。」
「分かったよ。」
「分かった。」
「そう言えば、パサラちゃん、
爺やさんに貰った杖って見せて貰えるかな?」
「はい。」
パサラちゃんは杖を見せてくれた。
「どれどれ・・・」
気になったので、鑑定してみる。
黒き魂の杖 (黒魔法強化、魔力上昇、魔法操作上昇)
(ほ~、なかなか男心をくすぐるネーミングだな、
父親の形見だけあって、パサラちゃんとの相性がバッチリみたいだ。)
「パサラちゃん、ありがとう。」
「うん。」
俺は、杖の能力をパサラちゃんに教えてあげて、
大事にするようにと伝えた。
「今日は、もうすぐ暗くなっちゃうから、
このままここで野営して、
明日またパサラちゃんのレべリングをするか。」
「そうね、テントじゃないだけでも大分楽になるわね。」
ワープゲートのある建物の横には、
炊事や宿泊ができる建物があって、井戸もキレイな水が使えるので、
それだけでも、ここを見つけた甲斐があった。
それから、数日間は、ここを拠点として狩りを行って、
パサラちゃんのレベルが40になった段階で、
一度街へと帰る事にした。
街に帰って、魔獣の素材を換金してから、
パサラちゃんのギルドカードの更新をすると、
受付嬢のロザリアに驚かれた。
「どんな狩りをしたら、こんなにレベルがあがるんですか!?
まさか、パサラちゃんに無理させてるんじゃ無いでしょうね?」
ロザリアさんも、パサラちゃんのファンの一人だ。
「いや、パサラちゃんの魔法は凄いぜ、
神代の森の魔獣でも簡単に狩るからな。」
「パサラちゃん、本当?」
「そう。」
「それなら良いですけど、
でも、魔法が凄くても、パサラちゃんはまだ子供なんですから、
十分に気を付けてあげて下さいよ。」
「ああ、ウチのパーティーなら、十分に守れるから大丈夫だ。」
「安全第一で、お願いしますよ。」
俺たちはそのままギルドで解散して、
フローラは一杯飲みに、
リーナとパサラちゃんは食事をとりに、
俺はオッサンの店を訪ねる事にする。
「オッサン居るか?」
「おお、誰かと思えばライか、神代の森から帰ってたのか。」
「ああ、今、戻ったところだぜ。」
「それで、今日はどうしたんだ?」
「パサラちゃんにも、
オリハルコンで予備の武器を作ってあげようかと思うんだけど、
何が良いかな?」
「そうじゃな・・・
体が小さいが魔力量が多いんじゃろ?」
「ああ、ウチのパーティーじゃ断トツで一番多いぜ、
それに魔力操作も得意みたいだ。」
「それじゃチャクラムはどうじゃ?
近接戦闘でも切断能力が高いし、投擲にも使えるからのぉ。」
「チャクラムって円型の刃物だろ、危なくないのか?」
「危なくない武器なぞ無いわい、
それに魔力操作が優れているなら、自分が傷つく事は無いぞ。」
「それなら良いか・・・
じゃあオッサン作って貰えるか。」
「おお、良いぞい、3日もあれば出来るから取りに来い。」
「分かった。」
俺は、リーナたちと合流すべく『馬の骨亭』を目指した。




