宿場の夜
夕方、無事に宿場に着いたが結界が切れるまで時間がなかっので、俺達は急いで宿に入った。
宿は思ったよりも活気があった。
何でも地下通路が張り巡らせており、温泉や酒場への行き来ができるということだ。
俺達も地下通路を通って、食堂に向かい、食事を堪能した。
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その日は皆が寝付いた後も、俺だけなかなか眠れなかった。それと言うのも、キリストについて考えはじめてしまったからだ。
(俺にはキリスト教の知識もある)
原始的宗教しかないこの世界でなら、自分がキリストになることも出来るかも知れない。
それで7つの国のバランスが取れるのであれば、やってみる勝ちはある。
(いやいや、絶対無理だ。)
改めて考えてみると、キリストの凄さがわかる。
知識だけではキリストにはなれない。
信仰心があってもまだ足りない。
どんな事があっても屈しない精神力が必要だ。
それでいて人を憎まない大きな愛が必要だ。
今の俺ではキリストの真似事すら出来ない。
(やはり、他のやり方を考える必要がある)
さすがに、それ以上は考えられず、いつの間にか眠りについた。
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次の日は、予定どおり、朝に宿場を出発し、町に帰った。
まだ『疾風ウルフ』との契約は残っていたが、ギルドからの緊急依頼がない限りは、フリーにしてくれると言ってくれた。
「じゃあ、この町で一番腕のいい、ポーション屋を紹介して欲しい。」
「それなら、北門の近くのクリミア堂がいい。主の名前はフローレンスだ。」
そう聞いて、俺達はさっそく、北門の方へと向かった。
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クリミア堂に行く途中にも両側は色々なお店がたくさんならんでいた。
「ユーコ、どこかのお店を、覗いてみるか?」
「必要ない。」
俺もユーコもかあまり買い物には興味ななかったため、結局どこにも寄り道はしなかった。
確かに興味はないが俺の人生では、例えたばお店が100件あったとしても、入ってみるのは、いいとこ5件くらいだろうと考えてみると、それもどうかと考えた。
かと言って、それ以外の95件に無理やり入る必要もない。
例えば、音楽なども世の中にはたくさん溢れているが、意外と好きになるのは、普段は聞かないラジオをたまたまつけたときに、流れていた一曲だったりする。
「人生は何かに導かれているということかな・・・」
ユーコがぽつりと呟いた言葉に俺は大きな真実が隠されていると思ったのだった。




