冒険者登録と守護獣ガチャ
冒険者ギルドに到達した。
扉を開けると、正面がカウンターで、奥が酒場兼休憩所のようだ。
「それにしても、人が多いなぁ」
俺は奥の酒場に人が多いのを気にしつつ、カウンターへと向かった。
「ようこそ。リク様、ユーコ様。ギルバート様からお話を伺っております。」
「えっと・・・」
「冒険者登録ですね。まずはこちらの装置で、現在のレベルを測定させていただきますので、ここに手をのせて下さい。」
「こうか?」
「はい。リク様のLVはこれ(LV1)です。その他のステータスは発行されたカードで確認できます。」
「わかった」
LV1は分かっていたことなので、特に気にしていなかった。
「では、次はユーコ様、お願いします。」
ユーコは神獣だったころの狩り経験があるので、すでにLV30だった。
「パーティーとしては、銅クラスからの登録になりますが、よろしいですか?」
「問題ない」
「では、次に守護獣のご説明をさせて頂きます。初めて、冒険者登録されたかたには、ガチャを引いてランダムに守護獣を借りられる制度があります。ガチャの金額により、高いクラスの守護獣がでる確率が上がります。貸し出し期間は半年ですが、ご希望によって、そのまま買い取ることが可能です。いかがなさいますか?」
この国では当たり前のことなのだろう。だいたいの人がガチャのことは分かっていて登録しに来るためなのか、一応、規則で説明しています感がありありだった。
「ちょっと考えさせてくれ」
俺は初めて聞く話だったのでしばらく考えた。
受付嬢は意外そうな顔をしたが、急かす感じはなかった。
しかし、それとは別に酒場の様子は息をのむような緊迫感があった。
酒場の冒険者たちは、ギルバートの口添えのある新人冒険者が登録に来るという話を聞いて、集まっていたようだ。
それというのも、ランクの高い守護獣がでれば、自分達のパーティーに仲間として引き入れたいからだ。
俺はしばらく考えたあと、
「じゃあ、これでお願いする」
そう言って、大金貨10枚を差し出した。
「おお~」
酒場のほうが一段と盛り上がって来た。
こんなところで、いきなりそんな大金を出すのも物騒だったが、公正さを示すために、ガチャはこの場で引かないといけないらしい。
「では、こちらを回してください。」
受付嬢は奥から、金ピカの福引器のようなものを取り出して、カウンターに置いた。
(神様、お願いします。)
俺は一応お祈りしてから福引器を1回すと、ストンと、金の玉が出てきてた。
「おお、すげー、Sレアだ」
「ああ、初めて見たぜ」
酒場のほうの盛り上がりは最高潮になった。
俺が引いた守護獣は「ワイバーン」だった。
それは、この国でも滅多に現れない奇跡。
だいたい、最低でもゴールドクラス、通常だったらプラチナクラスのパーティーで討伐する獣なので、
並の冒険者なら、一生かかっても従えることなどできない存在だった。
「……銅クラスでワイバーンだと?」
「冗談じゃねぇ……」
ざわめきの中、リク本人だけが状況を理解しきれていなかったが、銅クラスの冒険者にはチート過ぎるものだった。




