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見た目は完全に神擬き。でも中身は別の何かが混じっている。きっと堕神が此処の神擬きを喰らい、同化したのだろう。ならばやる事は。
「これ以上思いを、あの人の御魂を穢すなよ」
御魂は何処だ? まだ生きてる? まだ気配は、気配だけはあるのだ。幼少期の神擬き。早く取り出して救わないと。胸に刺さった短刀を引き抜いてまたも呪符をねじ込む。傍から見ればぬいぐるみから綿が飛び出たような状態。でも実際はもっとエグい。
「タダで死ねると思うなよ。お前も同様に使い潰してやるよ」
予め用意しておいた別の短刀を突き刺そうとしたとき、男の足が腹を蹴り上げた。意図せず吹き飛ばされ、形勢逆転。首を締め上げられる。食い込んだ爪から淀みが流れ込み、大変気色が悪い。 薄くなる意識を無理矢理引き摺り戻し、指先に力を込めて此奴の背中を貫いた。僅かに力が緩んだ事を確認し、やられたのと同様に蹴り返す。体制を整えようと起き上がると、敵の頭を何かが貫いた。兄貴の矢だ。その後も連続して頭蓋を貫通する。とんでもねぇ腕前だ。
「開口!!」
箱のロックが解除され、中から現れたのは大太刀。それは迷う事無く平行に並んだ堕神とあたしを目掛けて突っ込んで来る。飛行する刃は堕神の心臓を貫通し、動きを止めた。
相も変わらずあたしを殺すという事意外何も見えてない。間に何がいようと関係ない。邪魔するならば相手を貫通してでも飛んでくる。愚かで愛おしい武具。
動きを止めた事を見越し、今度こそ止めを指す。カタカタと飛び立とうとするに大太刀に当たらないように、思い切り短刀を突き立てた。
「.....................あった」
この澱んだ日本刀は正常な御魂まで穢す。胸元に問答無用で手を突っ込むと、己の感覚のみを頼りに元いた神を探す。手応えを感じて思い切り引き抜いた。現れたのは白の御魂。良かった。穢されていない。
凛は使っている飛び道具、殺したいほど憎んでいるけど、死ぬほど愛してるんですよね。
嫌いなものを傍に置くって、そういう事だと思います。
本当に根底が似た親子だと思います。




