前編
うわぁぁぁぁぁ!! C君にっ! C君に喰われたああああ!! 私、あの後すぐに意識がブラックアウトしてしまったので本当のところは分かりませんがッ!! あんなこと言っていたんですから、私が気絶しているからって止めてくれませんよね! もし、やめるような人なら、そもそも、ストーキングなんてしてませんもの!! あの人、絶対に私が気絶したことを良いことに、嬉々と襲ったと思うんです!!
何なの!? あんな人畜無害そうな顔しといてッ!! 実際は羊の皮を被った狼じゃないかぁぁぁああああ!! 人畜有害じゃ、ボケェェェェ!! 私の! 私の貞操を返せぇぇぇえええええええ!!!!
そんな荒んだ思考をしていた私を現実に引っ張り戻したのは――
「ねぇ、誰のこと考えてるの?」
は?
――B先輩の声でした。
え? なんで? 朝起きたらC君の顔がドアップ!コースじゃないんですか? あんな状況で気を失ったのに? 何でB先輩の顔がドアップ!状態? え、嘘……? 意味わかんない! 誰か説明プリィィィーーーーーズッ!! あ、何かこれどこかで見たことある台詞です! 何かの小説でしたよね? うーん、思い出せません……。む、無念です。くそうっ!
って、ちがぁぁぁぁう!!
今はそんなことどうでもいいんです!!
大事なのは、この状況ですよ!
状況が分からない私になおもB先輩の質問は続きます。
「だから、誰のこと?」
「はい?」
誰のことって?
今考えているのは、この状況ですけど。
なんな訳? 何で貴方が目の前に居るんですか? この近さは何?
「誰のこと考えてたの。早く白状した方が身のためだよ」
いやぁ~白状と言われましても。
何を白状するんですか?
"この状況は何ですか?" って聞くんですか?
ムリッ!! "は? 何言ってんの?" って雰囲気になるじゃないですかぁぁぁ!!
それとも何ですか!? C君に襲われていたって言うんですか!? こんな、夢かも知れなかったことを!? 恥さらしもいいとこですね!
ああああああ!!
そっか、夢だったんですね!! あれは!
て、なんて夢見てるんですか、私はあああ!!
恥ずかしいっ! C君に教われる夢を見るなんてッ!! 私、実はC君のことが好きだったんですか!? 自分ではそんな自覚ないんですけど! 深層心理では、実はC君のことが好きだったんでしょうか。うわぁー、知りませんでした。実はC君のことが好きだったなんて。
に し て も !
なんて夢見ているんですかぁぁぁ!!
欲求不満何ですか!? 私は! あまつされ、C君が実はストーカーでヤンデレ気味だなんて! いや、あれはもう立派なヤンデレだと言えるかもせれませんが。ヤンデレってよく分からないんですよね。あれくらいでヤンデレと言っていいのでしょうか。ヤンデレって、どういう人のことを言うんでしょうか。病んでいる人の定義とはなんでしょう……。
って! 今はそんなことどうでもいいんです!!
あんなB先輩の顔がドアップという、危機的状況でよく夢なんて見れましたね! 私大物じゃないですか!? 何をしてくるか分からない人が目の前にいるときに、呑気に居眠りだなんて!! どうぞ食べてください、とでも言っているようなものではないですか!
そもそも、なんて夢見てしまったんですか、私はあああ!!
これ、ばっかりですみません! ですが! 言わずにはいられないんです!!
本当に! なんて夢見ているんですかあああ!!
C君ごめんなさいいいいいッ!!
すみません! すみません!! すみまっせんッ!!
「妹が何を考えてたってお前には関係ねぇーだろ。恋人でもねぇーんだし」
おおー!! そうですよ! お兄ちゃん!
私もお兄ちゃんの考えに賛成です!!
ええ、現実を見てますよ? 夢のことから逃げてますけど何か?
一先ず今の状況を何とかしないといけませんから!! 夢のことを考えても仕方ないですし。後回ししましょうね!
て、あれれ? この台詞って夢と同じじゃないですか? 確か、この後は"私はB先輩のもの"的な発言でしたよね。
「は? 何言ってるの? 妹は俺のものだろ」
ほら、やっぱり!
て、え? 何これ、正夢?
それとも何か? 異世界トリップならぬ、時間トリップですか?
あああああああああっ!!
思い出しましたよ! 何かの小説の台詞だって言っていたやつ! 確か、王族の主人公がなんやかんやあったらしくて異世界人として偽って生活する話でした! そして、あの台詞は、実際の今期の異世界人がやって来るときに言っていた台詞です!! 特売で買った100g89円の豚肉が腐る前に帰れるといいですねっ!! 私も切実にあの人の幸運を祈っております。何だか同じ雰囲気を感じるんですよね、私と。絶対に苦労人になりますよ。頑張ってくださいっ! 応援してますから!! 私は貴方のファン第1号です!!
閑話休題。
何故毎回毎回話がとんでしまうのでしょうか。本題に戻りましょう。
えーと、次は確か…。
あっ……。
「そんなこといいから、誰のこと考えてたの。早く答えないとキスするよ」
しなくていいですッ!!
ギャーーーッ!! やっぱりぃぃぃ!! 夢(?)と同じなら、そう言ってくると思っていましたよ!
ダメです!! ダメですよ! キスなんてしてはいけませんッ!! そういうものは、お互いの同意のもとするべきだと私は思います!!
何か! 何か言わねばッ!!
でも、何て言うんですか!?
"誰って、誰でしょうねぇー?" とかですか!?
喧嘩売っているんですか、私はあああ!!??
て、ヤバい、そろそろ――
「残念、時間切れ」
「あ、――んぐっ」
やっぱりしてきたぁぁぁ!!
躊躇なくしてきましたよ! 何なんですか、貴方は!! 乙女の唇を奪うことに少しは戸惑ってくれてもいいじゃないですか!
「んーんー!……ぅん、…ンっ――んんッ!?」
ンギャァァァーーーーーァァッ!!
舌もいれてきたあああ!! そこまで一緒じゃなくていいですからあああ!!
「妹は俺のものだよ。分かった?」
「……ふぁ、ん……は、ぃ…」
だ か ら ! 何で私は否定しないッ!?
否定してよ! 肯定すんなぁぁ!!
「ん、よし、じゃあ」
私の返事に納得したようです。B先輩は唇を離しました。
えーと? 次は何でしたっけ。
あ、そうそう、部屋に行こうって言われるんでしたね。
「続きは俺の部屋でしようか、お姫様」
「えっ? ちょっ! ぎぃいいいやあああああ!! 離してっ! 離してええええ!!」
私はB先輩に抱き抱えられました。
俗に言うお姫様抱っこで。
こんなの、知らないいいい!!
何で!? 何で夢(?)より酷くなっているんですか!? あれって正夢じゃなかったってこと!? なら、なんて夢見ているんですか、自分はっ!
「落ちないように、しっかりと掴まっててね? 俺のお姫様」
さっきから、思っていたのですが、誰が貴方のお姫様ですかッ!!
お姫様抱っこに、ちなんでお姫様呼びとかっ! 今時流行りませんよ!! 時代は日々進化しているのです! 現代科学をなめないでいただきたい。
はっ!
今はそれどころじゃないんでした!
どうしましょう! 誰かに助けを求めましょうか。また、目があった人にしますか? でも、C君と目があったら嫌なんですよね。変な夢(?)を見ているので、危機感を感じるんです。
そんなことを、考えていたら――
「おい、離せよ。妹が嫌がってる」
――Aさんが止めに入ってくれました。
あ、自分の世界から戻ってこられたんですね。ご生還おめでとうございます。それとも、おはようございます?
それにしても、うわぁー、言っていることがC君の時と同じですね。この人もヤンデレだったりして。
このあと、Aさんの部屋に直行とか嫌ですよ?
さらっと、私が書いているもう一つの作品の紹介をいれてみました。
気になって下さった方は読んでみてくださいね! 不定期で、あまりに更新していませんが……。
さてさて、次の面倒な人は、Aさんです。
Aさんがやっと登場しました!
いや、登場はしていたんですけどね。話に全然加わっていなかったので。




