きみだけでも…私の事好きでいて
「…」
ちょっと、疲れちゃった…。今日はもう、帰ろうかな…。
「ふぅ…」
私は来た道を戻っていって、自分の入ってきた入り口を探す。
「ふふ…」
凄く広くて迷っちゃう。帰るのも一苦労だ。
外に出ると辺りは暗く、時間は6時を過ぎていた。
そうか…結構長くここにいたんだね。
周りは電車から降りてきた人たちでいっぱいだ。私はその人たちとは逆方向に歩いていく。
「…」
駅の改札を抜け、駅のホームで電車を待つ。
「…」
アナウンスとともに電車が来る。そして昼間よりも明らかに人が多い電車に乗る。
「…」
自分の駅に着き降りる。目の前にはたくさんの人で溢れている。私はただなんとなく前の人についていく。
「…」
そして駅の改札を抜ける。私は駅と隣接しているスーパーに行ってご飯を買う。
「…」
私は一人歩いて帰る。
「…」
帰り道、前を歩いていた人は一人、また一人といなくなり、そうして私はひとりになった。
ふふふふふん
私の頭の中は今、ニャーさんで占拠されている。
「…」
きみは、こんな私を、待ってくれているのだろうか?
「…」
こんなにどうしようもない私を、キレイな瞳でかわいく、待ってくれているのだろうか?
「…」
きみは私を、どう思っているのだろう?
急にこんな疑問がふと頭をよぎった。
ご飯を持ってきてくれる人?
ただなんとなくいる人?
よくわからない人?
「…」
だったら、やだな…。
「…」
私は、ニャーさんのことが大好きだよ。大、大、大好きだよ。世界で一番好きだと言っても過言じゃないよ…。
「だから…」
きみだけでも…私の事好きでいて。
お願い。
神様どうか、ニャーさんにだけは、嫌われていませんように。