ゲロである。ゲロジャブである!
今度はわたしも話した。すべてを壊された動物の話。すべてを壊した人間の話。なにをしても満足をしない人間の話。
「人間の中で価値感を作り、人間が作ったルールで動き、人間たちは毎日同じことを繰り返してきた。それによって人間はどんどん暗い顔になっていき、下を見て歩き、生きている意味をも見いだせなくなっている。人間は今、人間の作ったルールにすら満足できなくなっている」
「人間の作ったルール?」
「毎日ただひたすらに働いて、お金を貰い、それで生活していく…」
「そんなもの何にも面白くないではないか。ひどくつまらないではないか。ゴミ糞ではないか」
「ね、ほんとにね~、わたしもちょ~そう思います~」
「人間の顔が死ぬのも無理はない」
「人間が作るルールとかって~基本ちょ~センスないですからね~」
「うぬ!わかる!私の名前ではないが、ゲロである。ゲロジャブである!」
「うんことゲロをミキサーでかき混ぜたような感じですよね~」
「ぬう!わかる!」
「…」
「…」
「では話を戻しましょう」
「ぬぅ…」
「そんでもって人間は~今、得体のしれないものに興味を持ち、それを研究に研究し、そして生活のあらゆるところで使うようになった。人間はそれを便利だ便利だと絶賛したが、人間は暇が大嫌い。何かを手に入れてもまた別の何かを欲するのが人間。また得体のしれないものの研究を毎日かさねる」
「得体のしれないもの?(どうせ機械のことであろう…)」
「機械です」
「へえ(やはりな…)」