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きみが待ってる公園で  作者: 柿の種
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この世は幸福であり、この地球は天国になりうるのかもしれない

 どうしてだろう?


 どうして今わたしは、笑って泣いているのだろう?


 涙というものは、笑っていても…嬉しい時でも、でるものだったのか…。


「はは…」


 幸せだ。


 こんな言葉が聞けて幸せだ。意思疎通ができて幸せだ。会話ができて幸せだ。同じようなことを考えている仲間に出会えて幸せだ。その答えをプラスの、わたしとは別の解釈をもって出してくれたことが幸せだ。幸せだ、幸せだ。私は今幸せだ…猛烈に幸せだ!


「ありがとう…」 


 わたしは言葉に出していた。


「その言葉が聞けて良かった。あなたが色々考えたように、わたしもここでいろいろ考えた。考えに考え、よくわからなくなって、結局いつも暗く、マイナスなイメージで締めくくってしまっていた。この世は不幸だと、この地球は地獄だと思っていた…。でも、違うのかもしれない。この世は幸福であり、この地球は天国になりうるのかもしれない!」


 彼はニマニマしながら、恥ずかしそうに頭をかいた。


「あなたが思うように、わたしも願いましょう!皆の幸せを願いましょう!」


 わたしがそう言うと、彼は頬を紅色に染めて、何かソワソワとし、わたしに手の甲を見せた。


「…ん?なんですか?」


 わたしがそう尋ねると、彼はモジモジしながら


「は、ハイタッチ…である…」


 と、とんでもなく照れながら言った。


「は、ハイタッチ…」


 それを聞いた瞬間、わたしはとんでもなく緊張した。ハイタッチなんて、したことない…。


 わたしはゆっくり手の甲を近づける。


 ぺ、ぺち…


「ぬう」


 彼は満足した顔をしていた。その彼の顔を見て、わたしも何だか満足した。


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