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きみが待ってる公園で  作者: 柿の種
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それを乗り越えようともがく(勇気)も、まだ続けられるという(希望)も…時間を重ねるごとに、年を重ねるごとに、結果が出ない(現実)に、打ちのめされていった

嫌なことのあとに、良いことがあるなんて大きな、とても大きな間違いであったと、この時ついに確信へと変わった。


そして自分に降りかかっていた不幸の正体も、ただの(なんとなく)であったと気が付いた。


「……」


男には恋人はおろか、友達もいなかった。


嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会い、嫌な目に会った結果。


何もむくわれなかった。


良い事なんて…何も起こらなかった。


そして、嫌な目にあっていたのもただの(なんとなく)で、ただ(なんとなく)自分にばかり嫌なことが起こっていただけで、ただ(なんとなく)下に見られて、ただ(なんとなく)攻撃対象にされて、ただ(なんとなく)生まれてから人並みにできることが何もなくて、ようやく人並みにできる芝居というものを見つけても、それはやっぱり人並みで、自分よりうまい人がほとんどで、個性がなくて、人を真似して、そしたら余計に個性がなくなって、よくわからなくて、個性というものがよくわからなくなってきて、自分の個性を探して自分の個性を探して、そして…何もない自分に出会って、すべてを忘れようとしていた自分に個性なんてなくて、自分なんてなくて、嫌なことのあとには良いことがあることにしか希望を見つけられなかった人間の芝居なんて、他人が見ても面白みがなくて、自分が無いんだから…そりゃあ個性もわかなくて、だからまた、人のまねを、した。うまいと思った、憧れた、人のまねをした。でも、そんなの意味がない、って思いながら真似をした。そんなの、その憧れている人が、求められている芝居であって、僕のではない。そう思いながらやる芝居は、悩みがあって、穴の開いた芝居は、やるのも苦しかったし、見るに堪えなかった…。


夢をかなえようと足を踏み入れても、努力に努力を重ねても、乗り越えられない壁がたくさんあって、誰にも認められないという大きな、とても大きな壁があって…それを乗り越えようともがく(勇気)も、まだ続けられるという(希望)も…時間を重ねるごとに、年を重ねるごとに、結果が出ない(現実)に、打ちのめされていって、「まだ大丈夫だよ」という声にすら、「じゃあ…お前がやってみろ、この年で、このスペックで」と言い返したくなるほど心は廃れ、疲れ切っていった。


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