01:「その方が面白いからです」
温かく心地よい光が消えた。何も感じなくなった。
僕は一筋の光に包まれて、ゆっくり地上へと着地する。僕が大地に足を置くと、光は少しずつ消えていった。
「とりあえず、どうすればいいんだろ……」
自分が発言したのに、僕はその瞬間自分の口をあわてて押えた。
なんですかこれ、凄く声が高いんですけど。しかも凄いロリ声なんですけど。なんかもう苦笑いするしかないんですけど。
やっぱり自分は魔族に転生してしまったのだろうか。恐る恐る自分の体を見ると体が小さくなっていて体系もかなり変わっていた。僕が魔族の少女になったことは間違いなさそうだ。
とりあえず、ここが何処かを確かめるために、辺りを見回した。辺り一面草木に包まれていて、夜風に吹かれて木の葉がざわざわ揺れる。どうやらここは森らしい。それと、今は夜のようだ。
頭の中の記憶を思い出して、ここが何処か確かめようとする。僕は勇者として殆どの場所を旅した、知らないところは殆どない。――のだが。
「……あれ?」
どうしましょうこれ。前世って言うのかな、とにかく勇者だったころの記憶が思いだせないのですが。自分の事とか親のこととか、そういうことは覚えているけど。だけど、僕が死ぬ前に何をしていたか全く思いだせない。まあ、あの女神との会話としたことは覚えているが。
ようは、自分の身の回りや立場のことと、あの天国のような場所での出来事しか覚えてないわけだ。勇者として冒険した記憶も勿論ない。
「自分で歩けて事ですか? ははは」
それは流石に酷でしょう、まあ勇者やってたおかげでこういう事態には慣れてるけど。記憶はないけど。まさか新たな人生を始めたその瞬間から苦労することになるとは。まあ、始まる少し前から狂ってた人生だけど。
とりあえず、近くで木の棒を拾ってそれを倒し、倒れた方向に進むことにした。倒れる方向が殆ど木のある場所で、道がある場所に当たるまで五回はやったけど。
「……うわあ」
数時間後、ようやく森を抜けた僕の目の前にあったのは、城だった。思いっきり魔族ですって感じの悪魔の象られた国旗が掲げてあるから、魔族の城なのだろう。
その城は高級感と威圧感を感じらされる大きな城だった。もう城というより要塞のクラスに入るほど大きくて、壁は埃一つなく磨きあげられていた。
この中に入って誰かにここが何処か聞いて、ついでに食糧とかを分けてもらおう。そう考えた僕は城の扉に手をあてた。自分の異様な程の手の小ささと白さに違和感を覚えながら、僕は扉を開く。
「待ってください」
中に入ろうとしたとき、聞き覚えのある声が聞こえてきて僕は辺りを見回した。高くて澄み切った綺麗な声、忘れるはずかない。僕がここにいる原因を作った人物の声なのだから。
「わ、わたしです、ぷぷ……女神です、くすっ……」
なんか女神様凄い笑ってるんですけど。もしかして僕の姿ってそんなに酷いの? ああ、あとで鏡見るのが怖くなってきた。
「突然で申し訳ないんですけど、貴方は今日から女言葉を使い、女として生活してください」
言っている意味が暫くの間分からなかった。だが、単語の意味を一つ一つ考えていくとその文章の意味はすぐに分かった。
ようは完全に女として生活しろ、という事だろう。でも、何で僕にそんなことを頼むのだろう。
「理由は簡単ですよ」
僕の心を読んだかのように彼女は悪戯をしているような様子で話し始めた。
「その方が面白いからです」
女神に殺意を覚えた。いや、だって面白いって理由で人にそんなことを頼むなんて。まあ今僕は肉体的には女なんですけど。
そんなこと僕はやるつもりはない。僕ははっきりと女神に一言言った。
「やるわけないじゃないですか」
「やらないともっと酷いものに転生させますよ?」
「すみません僕が悪うこざいました、是非やらせてください」
女神への殺意五十パーセントアップ。まさか普通の人生を楽しむためと生まれ変わった人生でこんな目に逢うことになるとは。
「それじゃあ、もう入りますんで」
「ちゃんと女らしい口調で話してください」
「……それじゃあ、もう入りますから」
なんかこの先の人生がかなり不安になってきた。というか僕と話せるのなら初めからここがどこかとか教えてくれればいいのに。
ちょっと文章を詰めてみましたが、どうでしょうか?
まだ超ハイテンションミラクルファンタジーにはなってませんね。主人公の性格が冷めちゃってるので、どうしてもキャラが出なくてはそうならないわけですが(汗
修正で、主人公の心情描写を少し増やしてみました。ついでに冷めすぎの主人公の性格を少し明るくしてみました。




