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1の話【対話1】
「…命の価値は?」
例えば俺が世界の中心なら、この世の主人公が俺ならこの命には絶対的な価値がある。
「さぁな」
向かいの彼はいかにも興味なしといった返事をする。
「この世の中心が俺じゃないなら…」
この命に価値はある?いくら頑張ってもそれが何になるというのだろう?
「…ふぁ、ねみぃ」
まだ興味を持たない彼。
「命持つものみんなが主人公なら?」
これは考えると怖くなる。大勢の中のひとりの俺なら自分に価値を見出せない。だって俺はこの世の何に役に立っているのだろう?
「自分の価値が分からないんだ。生きてて大丈夫か?俺」
怖い。どうしようもなく怖い。
俺が歩んできた人生は、これから歩んでいく道は誰のためにあるのだろう。もしかしたらただただ周りに、地球に迷惑をかけ続け、それに目を背け自分が幸せだからって満足して終わりなのか?もしかして、何かの、誰かの邪魔になっているんじゃないのか?
「しつこいな。じゃあ◯ねって」
彼の言葉は…重い。
とても思慮深い一言ではないのに、俺の言葉に間髪入れず返ってくるその言葉はいつも的を射る。
俺は…
俺は…




