表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/35

役目

   ◇◇◇


 リリーの店からだいぶ離れたところでセシルは早歩きをやめ、ゆっくりと歩き出す。

 リリーに追いかけ回されたどうしようかとビクビクしていたが、今日のリリーはノエルにべったりみたいだ。ノエルも初めての洋服に喜んでいるようだったしきっといい思い出になるだろう。


「はあ、自分も自分の仕事を頑張らなくては」


 気持ちを切り替え、セシルは街の端に向かう。


 この街は、かつて魔王領だった。勇者たちの戦いの中で奪い返した奇跡の土地でもある。だが、奪い返した後も魔王軍は攻めてきた。今は穏やかな日常を過ごせているが、それでも近くの森でが魔獣などがよく出没する。

 魔王軍がこの土地に入ってこれないようにするために結界を張る必要があった。そしてその結界を張るのは代々教会の者たちの役割だった。


 ようやく街の1つ目の端についた。街の端にはそれぞれ祭壇があり、そこで天界の神であるセレスティアに祈ることで結界が完成する。祭壇は東西南北の端にあり、全部で4つだ。


 先代から教わった祝詞を心の中で口ずさみながら手のひらに力を集める。祝詞をすべて言い終わったり手のひらをゆっくりと開けると小さな光の玉ができていた。それを慎重に祭壇に捧げる。


「セレスティア様、この街にご加護を」


 この言葉を言えば儀式は終わりだ。


 ひとまず1つ目が終わったとほっとすると体にどっと疲れが押し寄せてくる。まるで体が鉛になってしまったかのようだ。

 しばらくは一歩も動くことができない。当たり前だ。

 少ししか聖なる力を持っていないただの人間がこんなに強く大きな結界を張ることは普通だったらできない。それこそ命を削らなければ。


 深呼吸をしてゆっくり立ち上がった。まだ3つ残っている。これが自分の役目なんだからとセシルは残りの祭壇に向かい始めた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ