2-1
「聞いてください。奏楽。未来が滅びました。」
「えっどういう事?私達は上手くやってるはずだよね」
「そうですよ!優希さん。現に私のループ回数は減っています。」
「世界各地に黒い影が生まれ、そこから魔物が現れるようになったんです!」
リンクを解除し、未来に戻った私がみた光景は、魔物が跋扈し滅んだ後の世界だった。
私は情報収集の為にリンクの能力を利用して状況を取得しようと試みた。
しかし、情報は隠蔽され、把握できたのは、先に告げた1点のみだった。
「おそらく隠匿能力者が敵側にも存在します!」
「どうやらそのようですね…世界各地で影が観測されるようになっています。」
「まだ対処できる程度の魔物しか現れていやがらないのが幸い。」
「そんな…私の他にも世界を改変できる存在が現れてしまったってことですね」
「確実に敵側に世界改変レベルの能力者が存在しています。」
「最悪ですね。なんで世界滅亡を望むんだろう…」
「いつの世にも世界を壊したい派は存在しています。下手をすると魔物を解き放つことが、世界の為になると考えているのかもしれません。」
「戦争問題ですかね…」
「人間というのは安全だけでは、満足しないのかもしれませんね」
「争わなくても資源の問題は解決している。これ以上なにを望むのでしょうか人間は」
そういう奏楽に対して誰も回答を持ち合わせていなかった。
私達がとった対策として、まず世界にダンジョンと同じルールを適応。
世界各地にギルドを設立。ギルドから情報を開示し、各地に現れる魔物の対処を行う様に通達。
これを機に世界はゲーム世界へと変わった。人は寿命を迎える以外で死ぬことは無くなる。
次にあげられるのは人口問題だ。これはダンジョンを利用する事で解決する。
世界を拡張し、現実世界から大多数がダンジョンで過ごす事になる。
私達の能力が上回ってさえいれば、これで平和になるはずだ。
対策はとった。リンクを解除し、再び未来へともどる。そこで見た景色は魔物が跋扈する世界だった。
「どうして!世界が滅んでるんですか!」
そういう私に答えるものはいない。魔物の雄叫びだけが響き渡っていた。
「私達はまけませんよ!」
誰とでもなく私は宣言する。
「未来は私達が守るんです!」
こうして私は再び過去へとリンクするのであった。




