8話 幕間 誕生日
クリフに転生者だとバレた日から、約4年が過ぎた。
ある日僕はエアリスに目隠しをされたまま、手を引かれて歩いていた。
「母さま、これはとってもいいですか?」
「いいっていうまでその目隠しをとってはダメよ」
エアリスはそう言ったまま無言で手を引いた。
なんだエアリスの雰囲気がいつもと違う。捨てられるのか?そう思ったが杞憂に終わった。
「さあとっていいわよ」
そう言われたので僕は目隠しを外した。
すると目の前にはクリフ、エアリスとガガがいて、机には豪華な食事がたくさんあった。
「これは、、、」
「「「カミーユ、誕生日おめでとう!!」」」
3人が手を叩いてそう言ってくれた。
え誕生日?僕は前世ではそういったことはなかった。あるはずがなかった。
嬉しい。ただそう思った。
「あ、ありがとうございます!」
「今日はあなたが生まれて5歳になったのよ。あなたが生まれて、元気に育ってくれて嬉しいわ」
そういうとエアリスは僕の額にキスをした。
この世界では5歳、10歳、15歳と5歳ごとに何か催し物をして、プレゼントを送るのが通例らしい。
エアリスは僕に彼女が普段つけている首飾りをくれた。普段から僕が胸のところを見ているから、欲しいと思ったらしい。
僕が見ていたのは、彼女の胸だったんだが、、まあありがたくもらって僕は自分の首にかけ得てもらった。
クリフからは最初に魔法手袋と剣をもらった。
「5歳に’なったから約束どうり、魔法を教えよう。あとは剣も教えてやる。明日から早朝から稽古をつけてやる」
剣術か、魔法だけでいいのだがと思ったが、クリフの目が教えたそうにキラキラしていたのでそれに同意した。
「後これもあげよう」
そう言って彼が小さくて丸い青いモノ出した。
「これはカラコンだ」
「カラコン?」
「そうだ。これを目につけると、お前の目の色を隠すことができる。お前には黙ってたんだが、エルフ族の目はみんな青いんだ。俺もエアリスもガガもそうだろ?」
ああそうか。いくらこの国では差別する人がいないとしてもどこに人族がいるかわからないし自分たちと違うってだけで、嫌うものもいるだろう。
「これをつけて明日から、村の学校に通いなさい。」
学校というものは知っていた。この村では、5歳になると行くことが義務付けられているらしい。
「わかりました」
僕は嬉しそうにそう言った。
その後普段は傍にいて、一緒にご飯を食べないガガも一緒にその豪華なご馳走をみんなで食べた。
幸せな時間を過ごした。
明日から忙しくなりそうだ。