クラウスの心情
やっとできたー!!!(゜∀゜ 三 ゜∀゜)
クラウス視点の話です!
読みにくいところがあると思いますが、、m(_ _)m
俺はシノハラに条件を言おうとした
すると俺たち以外の声が聞こえた
その声を聞いてシノハラは声の方へと視線を移す
俺はシノハラがこちらを見ていない隙に空へと飛び上がった
どうやらその声の正体は下の町の奴等らしい
俺は上空からその風景を見守った
耳が良いので地上の会話は聞こえる
実はあの魔物が襲ってくるだろうというのも分かっていたのだ
様子見に戻る
シノハラミズキの親かとも思ったが会話を聞いているとどうやらそうでもないらしい
シノハラが人間との会話の最中に後ろを向いた。どうやら俺に用があったらしい。
が、もう俺はそこにはいないのだ。それを悟ってなのかシノハラは今にもまた泣き出しそうになった
…俺がいない悟って泣き出したのか…
俺のために泣く子供などこの世にはいなかった。いや、俺を見て泣く子供は山ほどいたがそういう意味ではない。恐怖で、だ。
そんなことを考えているとシノハラはどうやら連れていかれるらしい。だか等の本人は名残惜しそうにしていた。
自惚れでなければおそらくシノハラは俺を見つけたいのだろう
…可愛いと思った。
愛らしいと
こんな気持ちは初めてだ
シノハラとの出会いは本当に初めてだらけの事が多かった。あんな小娘を見つけるなんて俺はなんて運が良いのだろう。
なぜ俺はシノハラに会いに行ったのか…?
あぁ、そうだ思い出した
最初はただ単に興味本意だった
突然俺より上かもしれない魔力を持った奴が現れたから。その魔力は遠く離れた俺のところにまでも届いた
どんな奴だろうと顔を拝んでやりたかった
英雄とされるような存在か、はたまた俺のように恐れられる存在か。けどそんなことは正直どうでも良かった。もし殺り合えるならば遊ぶ程度になぶり殺してやろうと思っていた
風魔法で空を一直線に切って飛んでいく。
期待に胸を膨らませその時が訪れた。
俺は魔力が大きいところ勢いつけて突っ込む
もし勘の良いやつならば避けるだろうと考え。果たして俺と殺り合えるやつだろうか?
その時俺は目の当たりにした。
一回でも叩いたら壊れてしまいそうな華奢な体を。もし俺が殴ってしまったらたちまち動かなくなってしまうだろう体と。
風魔法を使い一丁線に突っ込もうとした体を少しずらした
落ちたとこからはたちまち砂ぼこりがたつ
もう少し遅かったら潰れていただろう
「……なんだ!?!?隕石?!?」
小さい体がこちらを向いて叫んでいる
この俺を隕石と心得るか。俺には新鮮な反応であった。俺が声を発したらどんな反応をするだろうか
「おいお前、名はなんと言う。」
誰かと解いてみた
「……………ど、どなた?」
そしたら敵意でもなく殺意でもない返答が帰ってくる。 面白い小娘だと思った。この娘は気づいていないのか
このとき俺は魔属性の魔法を放出していてこの辺り一面はもう殺気に満ちていたというのに。ただただ面白かった。
だがこの殺気に気づかないとは小物なのかと反面ガッカリした。
沈黙が訪れる
どうやら少女は固まってしまっているらしい
名前をもう一度聞いてみる
俺は待つのが嫌いだ
「し、篠原瑞樹です…っ多分人間です。ドウモ」
どうやら名前はシノハラ・ミズキというらしい
俺は彼女を『下の名前』で呼ぶことにした。シノハラ、と。理由は簡単。
俺はこの娘が気に入ったから。しかし『多分』人間とは何なのだろうか
俺が落ちてきたときに舞い上がっていた砂煙が薄れていく
お互いの顔を見合わせたとき俺は胸を打たれた。
その少女はとても可愛らしかった。
クリクリとした目が俺を見つめていた。
目の色は水色で髪は肩より下に伸ばした黒色をしている。触り心地が良さそうな質の良い髪だった。体型は幼女型である。しかし年を取れば間違いなく美形になるだろう部類
彼女は俺を見ている目を大きく見開いていた
この顔を見れば分かる
どうやら俺に見とれているらしい。自慢ではないが俺はそこそこ良い顔つきなのだ
このまま正体を明かさず俺に惚れさせてやろうかと心の何処かで思った。成長した暁には俺のもとへ媚に来るように。しかしなぜこのような幼女がこの森にいるのだろうか。辺りを見てみるが親らしい人は居らず周りにはひとっこ一人いない状態だった
ここは魔物が潜む危険指定区域。
当たり前だ。逆に人が居るはずがない。
しかも子供一人でなんてあり得ない
俺はここで何をしていたのかと聞いた
もしかしたら人間に化けた天災級の魔物かもしれない
上級の魔物となると色んなものに化けることができるから
「え~と…き、木と戯れていました。」
バカなのかこいつ
「木と戯れていました?だと?お前バカか。」
声に出ていた。
まぁ、出てしまったものは仕方ない
しかし言葉を聞いた瞬間彼女は下を向いてしまった
怪しい…と俺は疑った
次は親は何処か聞いてみる
そしたら
「分かんないです。てか多分居ない」
等と言った
人間の子に親がいないなどあり得ないのだ。そしてこの子は凄まじい魔力の持ち主のため大事に育てられるはず。
どうして嘘をつくのか。
早く正体を表せばよいものを。
俺は彼女を責めた。イライラした。嘘をつくならもう少しマシな嘘を言えば良いものを…
そう思った
「…とりあえずあんたは誰なんだよ。いきなり空から降ってきて。こっちは名を名乗ったんだからお前も名乗れ」
突如彼女が俺を見て言い放った
その目は俺をまっすぐに捕らえて離さない。
信じられなかった。しかも上から目線の男口調で。彼女はこの俺に暴言を吐いたのだ
ありえない…と自分の耳を疑った
念のため俺の名前を本当に知らないのか聞いてみたが
「知らん」
この返答には間がなかった。少しも悩もうともせずに。本当に知らないというのか。今までは俺がどんなやつか知っていて逃げるために嘘をつく奴がいた。だがそれも今までの経験でいとも簡単に見破れる。だが彼女からはその類いが感じられなかった
恐怖がない。遠慮がない。
生まれてから初めてであった
「ふっ、ふっふっふっふふ」
思わず不気味な声が出てしまう
だがもう止められない。面白くて仕方がなかった。
それを聞いて彼女は逃げようとした
不気味なやつと判断したのだろう
俺は逃げられることは慣れているが俺は彼女を引き留めた。力で分からせるのも良かったが怯えられては面白くない
もっと素の彼女と話したいと
「俺はカルベン・クラウスというカルベンと呼べ。」
名を呼ぶことを許可した。久々に口にするこの名前
何年ぶりだろう
「そうですかありがとうございますクラウスさん。では」
カルベンと呼べと言ったのにクラウスさんと読んできた。幼女が俺に対する小さな反抗
楽しくてしかたがない
逃げようとしたが放さない。こっちはお前にまだ用があるのだ
「こっちはないさらば」
スタスタと俺から離れていこうとする彼女
このままでは行ってしまう
俺は逃げられないように腕を捕まえ、さらに力をいれた。今まで俺が引き留めるなど絶対になかったのにこの幼女は今までのそれをことごとく破った
どうやら彼女は止まってくれた。嫌な顔と共に。このままやって埒が空かないと思ったのだろうか
とにかく魔力の放出を押さえないと他のやつらがやって来て邪魔が入るかもしれない
そしたら話すどころではなくなってしまう
俺は魔力を押さえるため、その原因が書いてあるステータスを見せるように求めた
彼女はどのようにしたら良いのか分かっていなかったが教えてやったらどうにかなった
心の奥底でこれが見れれば相手の弱点も知れる、とも思った
彼女のステータスがこちら見える
そこに書いてあったのは…
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
HP【測定不能】 MP【測定不能】
物攻【測定不能】 魔攻【測定不能】
物防【測定不能】 魔防【測定不能】
命中【測定不能】
特能【創造者】
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「……………は?」
予想だにしないような内容だった。
それと同時に何故こんなにも強い魔力なのか納得した
だが衝撃のダメージの方が大きい
全ステータスは測定不能と書いてある
こんなステータスこの世で見たことがなかった
そして 特能という文字。創造者と書いてある。
この能力もまた見たことがなかった
特能を持っているのでも衝撃だというのに。
………こんなことはあり得ない、と思った
だがひとつだけ分かるこの幼女、シノハラミズキは俺よりも強い、と。
「クラウスって優しいんすね」
彼女は俺が優しいと言った
再び自分の耳を疑う
しかし彼女は俺に向けて言ったのだ
あり得なかった
そしてお礼を言ってきた彼女。頭を深々と下げられた。
その途端心臓に何か広がっていく気がした。感謝されるのはこんなに良いものなのかと思った。
この温かい何かはなんだろうか
その時事件が起きる
先ほどまで俺たちのやり取りを見ていた奴がいた。
その者の名はティザルゴ。魔物だ
他の者の魔力を奪い自らに取り込んで強くなる厄介なやつだった。俺はその魔物に気づいていた。しかし『俺が傍に居るから大丈夫だろう』という安易な結論を勝手にその時出してしまっていた。
突如魔物が彼女に向かって行く。どうやら俺ではなく彼女を餌に選んだらしい
俺も慌てて魔物の動きと同時に彼女を助けようとするが魔物の巨体が俺の行く手を邪魔する。
逃げろと命令してみたが彼女は大きいその巨体に震えをなしていた。
彼女が魔物の口まで運ばれていく
食われる寸前に手を伸ばしてみたが届かなかった
『彼女が喰われた』
その言葉が脳内に強く浮かんだ
俺は後悔した同時に怒った
あのときなぜ俺はあのような判断をしたのか、と後悔した。
魔物異様な成長を遂げていく
あぁ…彼女はもうこの魔物に吸収されてしまったのか。と思い吐き気がした。
もうここまできてしまったら死んでいる確率の方が高い
魔物を見る
この魔物は今も魔力を吸収していた。彼女の。
……生きているのか?
普通の人間ならもう命がつきているのに…俺は彼女のステータスを思い出す
彼女は周りより強いのだと落ち着きを取り戻した
生きているのならば俺は彼女を助ける。そう強く思った
しかし俺は彼女を救える方法がなかった。
あるのだが、 彼女を傷つける可能性がある。
俺は魔法のコントロールがあまり上手くない。それでは彼女も巻き込んでしまう。
だが彼女が存在しているところは分かる。居るのは魔物の腹のところ
そう思った。瞬間弾かれたように俺は魔物へ向かって走る
そして魔物の腹を思いっきり殴る
これだけ勢いをつけて力を込めて殴ったというのに貫通しなかった。彼女の魔力はここまで魔物を成長させるのかと少々恐怖した。少々だ。
貫通はしなかったものの魔物が腹から物体を吐き出した
彼女だ。生きている。
このとき俺は心の底から安堵した
吐き出された彼女は奴の液だらけ。
…不愉快だ。無性に腹が立った
この気持ちは何なのかはわからないがとにかくあの魔物を倒せば消えるだろうと思った
瑞樹に目をつぶらせる。 待てと言っていないがそれが伝わったようだ
イライラしている気持ちと共に魔法を放ち魔物を倒す
そして俺は彼女の元へ戻る
俺の言った通りにきちんと目を閉じていて可愛らしい。目を開けて良いと言った
早く彼女が自分を見つめて欲しいと願ったから
目を開けた途端彼女は驚愕した顔をした
どうやら血の事を気にしているようだ
ほとんどが奴の返り血だ。しかし足の傷は俺の血だ。だがそんな情けないことは言えない
大丈夫だと伝えた。安心させたい
俺は初めて他人を思って嘘をついた
彼女に会うまでこんなことはあり得なかった
俺が大丈夫だと知って彼女が泣き出した
なんとも可愛らしい
「グ、グラゥズザン血ふぐ~」
この子は俺にこびりついている魔物の血を拭こうと言ってきた
しかし後ろでは魔物の立つ音が聞こえた
死んでいなかったのか…!とビックリした。
どうやらこっちへ来るらしい
しかし迷いなく自身の顔を彼女へやった。やってしまった
触れたかった触れて欲しかったんだ
足だと怪我をしている事がばれてしまうと思った俺はしゃがみこんで顔やった。もう、すぐ近くに奴が来ているというのに。
俺がしゃがんで後ろの奴が見えたのだろう
俺は彼女に思いっきり引っ張られて後ろへ崩れてしまった
屈む途中と足を怪我しているということもあり体勢が大きくぐらついてしまった
彼女が俺の前に立って魔物へ両手を広げていた
それを理解した瞬間恐怖が襲った
「おい!アホ!戻れ!!」
そう命令してみたが彼女はこちらへ来ることはなく視線だけが俺を見た。そして彼女の悲しい顔
俺は立てずにいた。足に力が入らない。アホなのは俺の方だ。
それを彼女は見て理解してしまった
魔物が彼女へと尻尾を振りかぶらせる
殺す気だと分かった
しかし俺は動けなかった
魔物の尻尾が彼女の体へとヒットし木へと叩きつけられる
あれではもう助からない。
離してしまった。一度つかんだあの体を
俺は、離してしまった
俺は後悔にくれる
このときは悔しくてしかたがなかった
「死ねぇええぇえぇええ!!!!」
声がした
彼女の。これは幻聴だろうか。俺が作り出した。
急いで顔をあげる
その光景は小さい子供が大きな、自分よりも遥かに巨大な魔物に向かっていく光景だった
その子供は彼女だった。
彼女は魔物にパンチをくらわす
『ペチン』っという効果音がなった
その数秒後 『ドゴン!』と盛大な風と共になった
彼女を見る
血だ。血がかかっている
何故だ。
魔物に大きな穴が開いている
何故だ。何故なんだ。
くるっとこちらを向く彼女
悲しそうな顔をしているのは何故だろう
「クラウスさん、自分が怖いですか?」
こんなことを言ってきた。彼女の声が震えている
さっきのお前の力の事をいっているのだろうか
「…ああ、恐ろしいな」
何故そんなに悲しい顔をするのか。
俺という存在に言われただけなのに。
「ひっぐ…ずいまぜん」
彼女は涙を流した
声を殺そうとしている。
そうではない。俺はお前に伝えたかったのはそうではない
「勘違いするな。俺はお前の力が恐ろしいと言っただけだ。」
俺がお前自身を怖いと思うわけがないだろう
「………へ?」
「っ…。クラウスさ、ん」
「何だ」
「気を、つがわなぐていい、ですよ」
気を使うなど、笑わせてくれる
「私がお前ごときに気を使う?笑わせるな」
そう言ってやった
彼女の涙が止まる。
「…じゃあ、っ、クラウスさんは自分を嫌いじゃありませんか?」
嫌いじゃない。むしろ好いている
俺が嫌いじゃないと伝えると彼女がまた泣き出してしまった
しかしこれは分かる。これは嬉し涙というやつだ。彼女が足元に抱きついてくる
身長が高かったらこれがどんなに心地良いものなのだろうかと思った。しかしこれもこれで良いものだ
「友達に、なってぐださい」
彼女が言った。俺の中ではもうなっているつもりであったが丁度いい。そして俺はそれ以上の仲になりたいとも。
「ああ、良いだろう。その代わりと言ってはなんだが条件がある」
条件だ。
この条件を言おうとしたら下の人間が来てしまったのだ
俺と彼女の会話はここで途絶えてしまった
条件の内容はこうだ。『俺の元へ来い』と
彼女が人間たちと共に歩いていく
その光景を俺は目で追った。
そして見えなくなったと同時に俺は俺の元いた場所へと帰る
帰る途中彼女をどうやって俺の元へ置こうかと考えたが中々思い付かない
着いた。
と同時に何者かに話しかけられた
「あぁ、今お戻りでしたか」
そいつらは俺の配下であるものたちだった
「今戻った。してお前我に何か用事か?」
一人称を仕事モードに変える。あまりこの一人称は好きではないが
「先月私達は結儀いしまして是非私達の子供に祝福をと思いまして」
どうやら夫婦らしい
こういう仕事は珍しくない
……夫婦。
…………子供。
確信した
これならいける
(そうか夫婦仲か。)
「あの、どうでしょうか?」
俺の反応のなさに心配して声をかけたのだろう
「あぁ、すまん。出来るぞ」
パァッっと前の夫婦の顔が明るくなる
…彼女のように見えた。彼女に会いたくなる
しかしこやつらからは良いヒント、答えをもらった
「俺の名に懸けて頑張ろう」
この言葉は果たしてこの夫婦に言ったのか
彼女に言ったのか。
…両方か。
待っていろシノハラ。
準備が整ったらお前を迎えにいく。
瑞樹視点に戻ります!
これからもよろしくお願いします!( ´∀`)b