第22話 一人遊びを学校でするな!
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放課後の図書室で向かい合って座る私たち。
選択授業の希望を書かなきゃダメなプリントを手に、前の席の友達と悩んでいた。
「進学的にはこっちなんだけどなー」
成績的にギリギリ平均な私としては、内申点を稼いで校内推薦を狙いたいんだ。
でも難しい授業を選んで順位落としたら意味ないし。
「その分テストは厳しいって先輩言ってたわね」
友達も悩んでるみたいで、ボールペンのお尻を何度もカチカチカチカチ連打してる。
音で迷惑かけてないか周りを見ると、真面目に本を読んでる人もいなくて大丈夫そう。
とりあえず名前だけでも書こうかとペンを走らせた。
「あれ?」
読めなくはないけれど先生に提出するには失礼になりそうな消えかけの線。
インクは切れてないけど100均のやつだからかな。
何度かぶんぶん振ってみたけどもうダメそう。
「ペン借りていい?」
「ええ、良いわ……ストップ!」
何か言いかけていたけど、机に置かれていた友達のペンをすでに手に持っていた。
親指がノックを押すと、手の中で爆発したような衝撃が走って落としてしまった。
「痛っつっつつたああ!?」
指が何本か無くなってないかと手を見ると、いつものままで安心した。
え?え?でも?え?
訳が分からなくて友達を見ると、なぜか見下すような目線で唇に指を当ててる。
「図書室ではお静かに」
一般常識がないみたいに言われてるけど、ちょっと待て。
ようやく理解できてきたぞ。
「それってビリビリペンなんじゃ?」
ボールペンを拾った友達が何度かカチカチと出し入れして見せる。
眉一つ動くことなくて何言ってるのって雰囲気。
あれ?
「ただのボールペンよ」
ほらと渡されて、いろんな角度から見てもおかしいところはないし勘違いだったのかな。
もう一度押してみる。
「ほわぁあっ!?」
やっぱり強烈な電気に襲われた。
ビリビリペンじゃない!!
「んふふふふ、痛がってる顔も驚いてる顔も素敵よ?」
お腹を押さえてケラケラ笑いながら、足をバタバタとさせる友達。
いつもの大和撫子然とした雰囲気は全くない。
目に涙が浮かんで困り眉にまでなってる。
「最初にストップって止めたじゃない」
「もっと止めてよ。
というか2回目は騙したし!」
まだ笑いが止まらない友達が、ちょっと待ってと言いながら必死に息を整えていた。
「あーおかしかった」
私からボールペンを取ると何度かノックしてる。
あれの仕組みどうなってるんだろ。
「それって安全装置どうなってるの?」
「……安全装置?」
さらにカチカチと。
「いやさっきから何回も押してるから。
ビリビリがこなくなるボタンあるんでしょ?」
「へ?」
カチカチ
「だってさっきから」
「へ?」
カチカチカチカチカチ
「あのひょっとして、ずっとビリビリしてる」
「してる」
コクコクと真面目な表情で頷いている友達。
あー、そっかうん、趣味は人それぞれだしね。
「もうちょっと強いの欲しいからドンキ行かない?」
「やだよ。
だってお前18禁って書かれた暖簾の向こうに引き込もうとするじゃん」
--次回予告--
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