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#13 魔王は怒っていた
ラングは怒っていた。
まさかクロから同族の討伐依頼の仕事の話をされるとは思ってもいなかった。
「クロ!!ゴールドだとかそういうのは後で良い、用意した住居に案内しろ!!」
クロは少し戸惑っていた、こんなに怒るラングは初めてだった。
しかしクロがはぐれ魔族の討伐依頼を紹介したのにはワケがあった。
「ラング様、話を聞いてくれませんか?」
「聞かぬ!!」
ラングは頑なに拒んだ。
住居は人目につかぬよう深い森の中にあった。
クロが仕方なくラングを案内している道の途中で複数の気配を感じた。
「ラング様」
「聞かぬと言ったであろう!」
「いえ、そうではなく、気付きませんか?」
そう言われラングは初めて気付いた、自分達を囲む気配に。
立ち止まった瞬間、武器を持った二つの影がラングに襲い掛かる!!
ラングは咄嗟に物理反射の魔法『リフレクション』を唱えた。
弾かれる二つの影。
それはすぐに木の影に隠れる。
襲ってきた者は木の影に隠れて姿が見えない。
「何者だ!!」
ラングは叫んだ。




