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#10 魔王は人間界に降り立つ
人間界
ラングはゲートから出てまず目にする光景に心踊らせた。
足元から広がる緑色の地面、遠くに見える白い山、果実がなる樹木、青く広がる空、所々見える白い雲。
全てがラングの目には美しく見えた。
「こ、これが人間界か!!」
まずはしゃがみこみ草を触る。
「おぉー、わかる、わかるぞ!この植物は生きている!!」
次に樹木に走る。
「こ、この赤い果実はなんだ!こんな綺麗な赤見たことない!!」
そのまま後ろに下がる。
「明るい!明るいぞ!!なんて綺麗な空だ……」
ラングは少し涙ぐんだ、憧れの人間界、それは自分が想像してたものより遥かに美しかった。
そしてラングには楽しみにしていたものがまだある、それは食事だった。
「クロ!この辺で美味しいものが食べられるところはあるか?」
クロは真っ直ぐとラングの目を見た。
「申し訳ありませんがその前に一つラング様にお伝えしなければならないことがあります」
「……なんだ?」
ラングはクロの再度のからかいを警戒した。




