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ぼく吸血鬼×サキュバスになる  作者: ぴよーこ
第三章 勇気と告白
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40話

 薄暗い闇の中にいるような感覚。見渡しても何もない光景。ただ、ぼく自身はその闇の中に存在するのだから、考え事をするにはうってつけの場所であった。


 ぼくはそっと目を閉じ、今までの出来事を思い返す。すると、大まかに分けて3つの記憶がぼくの頭によぎった。1つ目は、男のときの記憶。中学校でアツシと仲良く過ごし、高校ではユキアも加わり3人で学生生活を楽しむもの。2つ目は、ぼくが女の身体になってからの記憶。ぼくがゲームをし、そこでタイチとマールに出会い、いろんな冒険をしていたこと。その冒険でぼくはクーに出会い、クーを本当の自分の子のように育てていた。それなのに・・・死んでしまった。


ぼくが知る限りでは、ここから先の体験はしたことがない。しかし、なぜかぼくが経験したことのない記憶もぼくの頭の中にはあった。それは、ぼくが吸血鬼サキュバスのハーフだということをタイチやマールにばれてしまったことや、タイチと付き合って、幸せを感じること。ぼくは、自分の意思で行動していないのだけど、記憶にはちゃんと残っていた。


「もこ・・・」

この場所では何もないのだけど、誰かがぼくを呼んでいる。返事をしなきゃ・・・


 そう思ったのだが、言葉を出すことが出来なかった。なんで?どうして・・・?不安になり、手が震えてくる。ずっとこの闇の中にいなければいけないのだろうか。

 しかし、ぼくの震える手を誰かが「大丈夫だよ」といっているように握りしめてくれる。とても暖かい・・・。安心する。きっとぼくを呼んでくれた人の手なのだろう。その手がぼくを引っ張り、この闇の世界から光の世界へと導いてくれた。


「タ・・・イチ・・・さん?」

ぼくは、目を開けると、目の前にタイチがいた。ぼくは・・・生きている?

「もこ!!」

タイチはぼくを抱きしめ、涙を流していた。心配をかけてしまったようで申し訳なく思う。思うのだが・・・

「い、痛いーーーーいったあああい」

交通事故にあって、怪我が治っていないので、タイチに抱きしめられたことによって激痛がぼくを襲った。

「あ、ごめんな・・・。でも・・・本当によかった」

タイチはぼくからすぐ離れ、交通事故にあってからのぼくの状況を話してくれた。


ぼくはどうやら1週間近く寝ていたらしい。マールもお見舞いに来てくれたらしいのだが、受験勉強でずっとはいられなかったみたいだ。


ぼくが目覚めたことにより、タイチはすぐにナースさんを呼びに行った。どうやら、ぼくが目を覚ましたら呼んでくださいと頼まれていたらしい。5分後にナースさんとタイチが来て、


「神崎さん、気分はどうですか?」

「今のところは大丈夫です・・・」

「記憶はまだ戻っておりませんか?」

ぼくは記憶喪失になったときもここの病院で検査を受けたため、記憶喪失だということをこのナースさんは知っている。現在、記憶は戻っているのだが、

「はい・・・」

ぼくは記憶を取り戻したことを言わないようにしようと眠っていたときに考えていた。その理由は・・・


チラッっとタイチのほうをみる。うぅ・・・やっぱり・・・



ドキドキ


記憶を取り戻したぼくは、男心があるというのに・・・タイチのこと好きみたいです・・・。と言うのも、記憶喪失になってからの記憶もぼくにはあるわけで・・・そのときのぼくはタイチラブだったので、その感情が引き継がれている・・・。ちなみに1つだけ言わせてください・・・。ぼくはホモじゃありませんよ・・・?

女性の身体になると、男を好きになってしまうのだろうか。ただ、確かに言えることは、ぼくは・・・タイチのことが好きです・・・。


その想いが「記憶を取り戻した」と言えない原因であった。タイチは記憶のないときのぼくに告白してきたのだ。それは、つまり、以前の記憶を持つぼくを好きでいてくれるかわからない。だから・・・ぼくは、


「タイチさん。ずっといてくれたんですね?ありがとうございます」


 タイチに失望されるかもしれないという恐怖によって、この喋り方をやめるわけにはいかなかった。




あれから、3週間が過ぎ、ぼくは退院することになった。吸血鬼サキュバスのおかげか、治りが普通の人より早く、全治3か月とされたぼくの怪我は1か月で治ってしまった。その異常な生命力を見せたぼくは、吸血鬼サキュバスだとばれるんじゃないかと心配したのだが、大丈夫だった。輸血パックをチューチュー吸ったり、お医者さんの精気を少しだけ頂いたのにね。

それと、吸血鬼サキュバスだからといって不死になれるわけでもないことを知った。血が足りなくなれば意識が朦朧とするので、死につながると確信した。だから、今度からはあまり無茶をしないようにしようと思う。みんなにも心配かけたくないしね・・・。


さて、退院したので、さっそくゲーム!そうしたいのだが、一か月近くも学校に行っていないので、まずは、お勉強。ぼくは、自分の部屋で、勉強を始めた。


(んー。ここの問題・・・全然わからない・・・タイチに教えてもらおう)


一か月の遅れを取り戻すのはかなり厳しい。この学校のレベルはぼくよりワンランク低いのだが、授業レベルは結構高い。そのため、授業を1日でも聞いていないとわからないことが増えるのに、30日分も聞いていないとなると、全く理解することが出来ない。だから、以前までにやっていたことを復習し、タイチがいるときに授業で習っていないところを聞こうと思った。


ぼくは3時間ぐらい勉強し、少し疲れたので休憩することに。自分のコレクション(アダルト)の本を探す。今は女の身体でも、心は男。いくらタイチのことが好きだと言ってもこういう本で興奮しないと言えば嘘になる。18歳以上は購入しちゃだめ?ふっ、ぼくは全年齢対象のアダルト本を購入済みさ。


しかし、その購入した本が見当たらない・・・。あ、そういえば・・・記憶のないときのぼくが全て処分・・・


ぼくの・・・コレクションが・・・



「何がインターネットの時代が終わってVR突入だあああああ。ぼくはまだ本派なんだよおおおお」

記憶喪失時のぼくがタイチの家に行って考えていたことを思い出し、叫んで言ってしまった。


 ぼくはこの出来事によって、今後新しい本を買うことはなくなり、インターネット派へと変わるのでした。


申し訳ございません!!

7時更新できませんでした。

明日も7時にできないと思います。

夜に投稿しますね。

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