もう生きていく事はできない。
なぜしゅうなちゃんからメールが止まったのかは分からない。
しかし1つは分かっている。
飽きられた
それは確かだと、自分でも思う。
その次の日から知らないアドレスから嫌がらせメールが大量に来た。
『死ね』や『地獄に落ちろ』などが大量に。
それは、たぶんしゅうなちゃんだ。
また俺は裏切られた。
俺の心は、ズタズタに引き裂かれた。
悲しくて、苦しくて、生きている意味をなくしてしまった。
俺には生きる資格がないのだろうか。
ただはいつくばって生きているだけでもいけないのだろうか?
俺はいつまで一人なのだろうか、
ずっと?一生?永遠?
もう、俺は疲れてしまったんだ。
この世界に。
ふいに手をポケットに入れるとナイフがはいっていた。
リストカットしようとして、結局しなかった時に使ったナイフだった。
俺はそれを手に取って、強く握りしめた。
もちろん、刃の方を握りしめた。
それは確かに痛かった。すごく痛かった。
リストカットはこのいたみ以上に痛いだろう。
血が手の中からあふれだす。その血はどんどん、下に落ちていく。
俺は下に落ちていく血のようだ。
皆は血を嫌う。そして、血は下に落ちていく。
まったく俺そのものだ。
俺の手からもまだ血は落ちている。
まわりの人は俺を見て、すごく嫌そうな顔をして通り過ぎていく。
もう辛いんだ。もう怖いんだ。もう疲れたんだ。もうたえられないんだ。
もう・・・この世界で生きていく事はできないんだ。
俺はその時、本当にリストカットを決意した。
でも、こんな街で死ぬのは嫌だと思い、違う場所へ移動しはじめた。