表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/9

閑話 ある男の苦労話

ちょろっと更新

あくまでおっさんのお話です

気軽に読めるように書いてみました

「カエデの嬢ちゃん生一丁!」


「は~い!大将、生一丁入りました~!」


 おっすまんすまんとりあえず一杯いかせてくれや。最近ストレスがたまっててなぁ・・・

 ん?

 ストレスの原因?

 なんだ愚痴聞いてくれんの?

 お前いいやつだな!

 

「男さん、生ビールお待たせです! あとこれ今日のお通しで『ずりのおろしポン酢』ね」


「おう、ありがとさん」


 くぅ~~~!

 この一杯がうまいんだよ!

 あっすまんな。

 愚痴言うだけのもなんだから好きに頼んでくれ、ここは俺のおごりだ!


「嬢ちゃん! 生追加! あと枝豆と焼き鳥盛り合わせ、それからもつ煮ね。お前さんも好きにたのみな!」


「は~い、大将!注文いただきました~!」


「あいよ!」


 ま、一杯やれや。

 ん?

 ストレスの原因?

 ああ、勇者だよ勇者。

 あいつ召還したてのころはなぁ、そりゃ見所があるやつだったんだが・・・

 ちっと魔王退治してから下半身がやんちゃしたみたいでな、それの後始末に追われてんのよ。


「生ビール追加お待たせです! あとご注文の枝豆ともつ煮、焼き鳥はもう少しお待ちくださいね」


「お、来た来た!」


 後始末?

 ああ、あれだ。

 やっこさん、癒しの女神に振られたろ?

 それが問題でな、なんせ俺たちは女神が正妻について残りはそれ以下でまとまるように思ってたんよ。

 で、それを元に各国と調整してたんだわ、お金とかお金とか・・・

 え?

 金しかないじゃないかって?

 ほかにもあるんよ、生まれた子供の扱いとか、爵位の授与とかな。

 でも、それも女神が正妻ついていればこその調整だったんよ、だって女神は教会に属してっからな。

 それが何だって?

 きまってんじゃねぇか、国に属してないってのが重要だったんだよ。

 下手に国に属してるのが勇者とくっつくと権力闘争がすっげぇめんどくせぇんだと!

 まあわからんでもないがな


「焼き鳥おまたせです!」


「おう!」


 きたきた、この焼きたてのほおばって一気にビールで飲み込むのがいいんだよ


「焼酎の水割り追加で」


「わかりました~」


 ああ、途切れ途切れですまんな。

 なんだっけ?

 権力の話か?

 そうそう、それな。

 勇者も女神もしょぞくっつうのがな、国じゃねぇんだよ。

 むしろ国になっちまうと攻め込まれたり侵略の口実になったり面倒なんだよ。

 だから教会が後ろ盾になって無所属にしてんのにあの馬鹿ときたら、ハァ・・・

 勇者が各国回って魔王退治してたのはな?

 まあ一言で言うと営業のどさ周りなんだよ、ああわからんか。

 勇者の運営資金は各国から教会にお布施で集めて運営してんだと。

 だからその分利益の還元がいるんよ。

 世知辛いって?

 当たり前だろ、国だって霞み食って生きてんじゃないんだ。

 まぁいいや、んで問題は勇者だよ。


「はい、水割りです」


「ついでにフライドポテト追加で、あと焼き魚のおろしポン酢」


「注文追加はいりま~す!」


「あいよ!」


 くぅ!

 この濃い目の酒がいいんだよ!

 ああ勇者ね、ちっとさハーレムこさえたのいいんだよ、元魔王が入ってるのも。

 え?

 ああ、元魔王がってか?

 よくあることなんだと。

 なんていうか、魔王が女性型だったりすると高確率で生かして捕獲するのが勇者の特性なんだとか言ってたがよ、つまりは下の事情ってだけだ。

 見た目好みだから食いたくなったんだろ。

 ん?

 大丈夫なのかって?

 ああ、聖剣で魔王の特性は破壊されてるから問題ねぇよ。

 でだ、何がストレスの原因って、各国がさ、勇者の正妻に自国の姫を押してんだよ。

 たく、女神とくっついてくれればこんな勇者の下事情に付き合わなくてよかったんだが、まあでも癒しの女神が見放すほどの女癖だからな。

 へたすっと片っ端からハーレムに追加とか言いそうだし、各国としても勇者を利用すんのに使えるってんでむしろ推奨しそうだしな。

 はぁ、俺が考えるこっちゃないがもうちょっと自重してくれよと・・・

 え、ああ。

 あのハーレム、雰囲気悪いよな!

 まぁ仕方ないんじゃね?

 我の強いのが勇者独り占めって思考で喧々諤々してっからな!

 しっかし、勇者も馬鹿だよなぁ。

 あ?

 だってよ、一番の大当たりは癒しの女神さんだろ。

 昔から気心知れた幼馴染だし、少なくともみんなと仲良くしようとがんばってたみたいだしな。


「フライドポテトと焼き魚です」


 やっぱ焼き魚にはおろしポン酢だな。

 これを食べながらは焼酎もいいけど


「女神さん、冷酒2合追加で!」


「もう、男さん!私を女神って呼ばないでって言ったでしょ!」


「すまんすまん!」


 ん?

 ああ、なんだ知らんかったの?

 ここの看板娘が勇者パーティの癒しの女神さまだよ、有名な話なんだがな。

 なんで下町にいるのかって?

 ああ、ここの大将が保護しててさ、もうすぐ食われんじゃね?

 大将が・・・

 え?

 ああ、なんか勇者のときに懲りたらしくて、積極的に行くんだとさ!

 まぁ聞けよ・・・


 この後、二人は女神の話で盛り上がってお盆クラッシュを食らうのだがまた別のお話である!

なんとなく男の愚痴を挟みたくなったので書いてみた。

閑話的にはこれで最後かな?

本編的なものはぼちぼち書けたら投稿します

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ