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番外記録Ⅰ

回収案件報告書:感情固定装置(非登録型)

依頼番号:O-17回収日:第六周期 三日目担当:オルランド


1. 概要

旧三区画地下研究室にて、未登録の感情固定装置一基を確認。

装置は稼働状態で放置されており、電源供給は簡易蓄電機によって維持されていた。

周辺に外部研究員の痕跡はなし。意図的な撤収の可能性が高い。


2. 構造

既存の感情抑制機構を基礎に、単一感情の持続出力を目的として改造された形跡あり。

主制御部に焼損。過負荷運転が推定される。

安全停止機構は未実装。


3. 対象者

装置接続状態の成人女性一名を確認。

生命反応:停止。死後経過時間:およそ二十時間前後。

表情筋の硬直により、笑顔様の固定を認む。

外傷なし。内因性循環停止の可能性。

記録媒体なし。身元特定不可。


4. 処置

* 装置主電源を遮断

* 神経接続端子を分離

* 本体を解体不能状態まで破砕

* 残骸を指定炉へ搬入予定

対象者遺体は、依頼条件に基づき無記名処理区画へ移送。


5. 所見

同型装置の回収件数が増加している。設計思想に共通点あり。

単独研究ではなく、一定規模の流通経路の存在を推定。

装置の目的は治療ではなく、感情状態の固定・保存に近い。

需要の所在は不明。


6. 付記

対象者は、最期まで笑顔を維持していた。

装置の仕様通りと考えられる。

───以上。


(記録終了)

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