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第38話~え?この世界にもいるの?~

遂に俺達は店を開業することが出来た。

この仕事が上手くいけば安定した稼ぎが出来て無理に冒険とか出る必要もなくなる。


開業当日にギルドマスターのヘイルダンさんが来てくれて開業記念に花を持ってきてくれ60分の施術を受けていった。

前回と同様の場所が疲れていたので腰周りを中心に行い、ボキボキっと矯正もいれていった。

最初は怖がってたけど今は2回目だから問題なさそうだった。

リノンは俺がやってる姿をじっと見ていて、つばさは事情を知っているからか、普通に元の姿のまま丸くなって寝ていたがその姿は最早完全にアライグマだ。


時間になって今回もヘイルダンさんは気持ち良さそうに受けられて満足してくれていた。

本当はもっと受けたいそうだったけどこれ以上は仕事に支障が出るみたいで泣く泣く帰ってったよ。

ギルドマスターの仕事は相当大変なんだなと思った。

帰った後はリノンに身体についての事を教えた。

この世界では医療が発達してないから内臓や筋肉の名称等がないから最初リノンは「???」だらけだったが、筋肉の場所・働きを理解することで戦いやすくなると説明したら必死になって覚えてきて1週間位で基礎的な部分を理解するようになってきた。

流石武道家なのか、理解すると上達が早い。

リノンはセンスもあるし整体の方も素質があるかもしれない。

つばさは暇なのかずっとゴロゴロしたままでお前も勉強してみるか?と聞いたが「昔勉強したことあるからええわ」と言ってきたので試しにいくつか話してみたら全部当てていた。

こいつホント何者なんだ…。


そうして時間が過ぎていったが問題がある。

それは、人が全く来ないことだ!

ヘイルダンさんが週に2、3回来てくれてるけど

ヘイルダンさん以外誰も来ない!

何故だ?

一応ヘイルダンさんに話してみたら商業ギルドにも開業報告した方がいいとアドバイスをもらった。

何でも報告しとけば何かあった時に対応してくれて、情報共有もされて人が入りやすいみたいだ。俺は急いで商業ギルドにも報告をしたが、それかろ数日たってもあまり変化はない。


まだ1週間しかたっていないが正直不安しかない。

「慌てる必要ないんやから落ち着け」と久々に人間の姿になっていたつばさがそう言うけど落ち着いていられない。

リノンも「師匠の技術は素晴らしいですから大丈夫ですよ!」と言ってくれる

2人とも気遣ってくれているのが分かるから心が痛い…

最悪冒険者ギルド言って依頼をこなすしかないかなと思ってたり、リノンの修行もかねて行こうかと考えていた時に突然扉を激しく開く音が聞こえた。

遂に来てくれたか!?と思ったが入ってきた人物は明らかに悩みで来たような者ではなかった。

背は高くモヒカンのような髪型、ガッチリした体つき、そして派手な格好。元の世界で言うチンピラのような人間だった。


「い、いらっしゃいませ?」

「おぅ、あんたがここの店主か?」

「…そうですけど、どういったご用で?」

「俺はこの辺りを仕切っているオーギュスト商会の者だが、あんた誰の許可を得てここで商売しているんだ?」

「は?何を言っているのか意味がわかりませんが?」

「俺らのシマで勝手に商売をしてもらっちゃ困るんだよ、するなら挨拶の1つでもするのが筋じゃねえのか?」


挨拶?そんな話し商業ギルドでは聞いていないけど?いちゃもんをつけに来たのか?

まさかこの世界にもこういうのがいるなんて…

こういう場合はとにかく冷静に対処するのが1番だ。

それにかなり睨んできてるけど俺はもっと恐ろしい人といたから実はそんなに怖くなかったりする


「挨拶をしなかったのは申し訳なかったです。何分知らなかったものでして、これから気をつけますね。」

「あぁ?そんなんで済むわけねえだろ?こちとら商会の顔に泥を塗られたんだ!誠意を見せろって言ってんだよ誠意を!」


うわぁ…ホントに言う人いるんだ…

「誠意ですか、それでどの位ですか?」

「ふん、まぁこの位だな」


と男は3の指を立ててきた

なるほど、だが俺は最初から払うつもりなどなかったし従うつもりもない。

だから俺は少しからかうことにした。


「では、これで」

俺は男の手の平に3枚の硬貨を渡した。


「…てめぇ、何だこれは?」

「何って3枚ですよ?」

鉄貨3枚だけどね。


「てめぇ、なめてんのか?こんなはした金渡してきやがって!」

「なめてると言われても3本指を立てられていたので3枚渡したのですが?」

「ふざけんじゃねぇぞ!こういうのは金貨3枚だろ普通!ふざけてるとこの店潰すぞ!!」


潰す?

その言葉を聞いて俺は1つ思ったことがあった。

この店を開いてから人が来なかった理由、

生態という未知のものではあるがそれでも店を見てる人はいた。

だが見はしてもそのまま通りすぎていた。いや、避けられていた感じがしたのだ。

何度か店の前に立って話しかけたりして呼びかけたりしたが皆話も聞かずに逃げていた。

もしかしてこの商会が圧力かけてたりしてたのか?ふとそう思ってしまった。


「潰すとは?もしかしてこの店を潰すつもりですか?」

「さっきからそう言ってるだろうが?」

「なるほど、店に人が来なかったのもお宅の仕業ですか?」

「ああ?知らねえよ!俺らはただこの店に入ると変なことをされると言っただけだ。入らないのを選んだのはそいつらの意思だろうが!」


はい、言質いただきました。

こいつバカだな


「ああ、なるほどそうやって風評被害を出して弱ったところにやって来てお金をせびる訳ですね」

「分かってるならさっさと出しやがれ!さもないと」

「え?払いませんけど?」

「ハ?」


物凄くマヌケ面で返事してきたけど、普通はしないよね?

「そんな嫌がらせしてきた人間がいちゃもんつけて金払えって言われて払うはずがないでしょ?何言ってるんですか?」

「…てめぇ!あんま舐めた態度とってると承知しねぇぞ?」


と、男はナイフを取り出してきた

この時点でもういいかと思い俺はカウンターに置いていた棒で素早く男の弱点を突いた

因みに話しが長くつまらなかったので既に弱点感知で弱点は把握済みで場所は腹の所にある「腹横筋」だ咄嗟の動きで男は避けようとしたが残念ながら俺には「弱点必中」スキルもあるので必ず当たる。

当たった瞬間に男は後ろに軽く吹っ飛び壁に激突した。


!!


何が起きたか分からない顔をしているが喋ろうとしたが上手く呼吸が出来ずにいた。

腹横筋は腹式呼吸で息を吐くときに最も働く筋肉でインナーマッスル(深層筋)だ。

ピンポイントでやられたからきついだろう


「ハァ…ハァ…て、てめぇ一体何しやがった!?こんな事してただで済むと…ヒッ!」


何か喋ろうとしたがつばさが落としたナイフを拾い切先を男の首元につけた。

つばさのスキル「武器適応」で簡単にいなせてしまうから過剰戦力だよな…


「ま、まて!待ってくれ!お、俺が悪かった!もうこの店には手を出さないから許してくれ!」

「いや、許すも何も勝手に自分が吹っ掛けてきておいて許してくれってそりゃ虫が良すぎるんちゃうの?」


と、つばさがナイフをグリグリと喉元で動かしながら言った

こいつ、この状況楽しんでるな…


「つばさ、その辺で…」

「あ、あのぅ1つよろしいですか?」


場の空気を変えたのはずっと立ったまま動けないでいたリノンだった。


「潰すとか言ってましたけど、多分無理だと思いますよ?私達3人とも現役の冒険者ですし、しかもつばささんはCランクでこちらにいる師匠はAランクですから普通に戦っても勝てないと思いますよ?」


「な、CランクにAランクだと…!ふざけんなそんな話し聞いてねぇぞ!」


男は明らかに狼狽えていた。

こりゃ後一言言えば大丈夫かな?


「一応言っておきますけど、ここよく冒険者ギルドのギルドマスターがやって来るので今日の事はしっかりお伝えしておきますね?」


と笑顔で伝えたところ


「ヒイィィィ!」

と男は情けない声で逃げてった。


「行っちゃったな、2人とも怪我はないか?」

「大丈夫やで」

「私もです。と言うか師匠達すごいです!あんな怖い人を簡単に倒しちゃうなんて!」

「俺もビックリしたでお前があんな好戦的になるなんて」

「いやぁ、ああいうのは一度お金を払うと後から何度でもやって来るからねああしておいた方がいいと思ってね。それにあんなのよりもっと恐ろしいのと対面してるし」

「確かに、狼やオークとかに比べたら大したことないわな」


まぁそんな魔物よりもっと恐ろしい人がいるけどね…

「ホントにすごいです!私もいつかお2人みたいになれるように頑張ります!!」

「ハハッ無理なくね」


さ、これで解決ではなくこれから冒険者ギルドに行ってこの事を話さないと、後商業ギルドにも言わないとな…

ホントこの世界に来てからというもの色んな意味で退屈しないよ…ハハハッ

腹横筋

腹筋群のインナーマッスルとして知られており、主に腹式呼吸で息を吐く(呼気)場合に最も働く筋肉でいわゆる、お腹を凹ませる時に働く筋肉です。


オーギュスト

一番ずる賢く裏をかこうとする道化師です。

たまに「愚か者」という意味でも使われます。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 主人公が弱点必中のスキルは「ほぼ当たる」って言ってますが、ステータス画面では「必ず当たる」って書いてます。 必ずとほぼでは天と地程の差があると思うの
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