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7話 抜き足、差し足、光り足

この学校で起こっている抗争の実態を知ったユピタ。そして機械科の先方部隊とはちあわせる!「俺」と「俺の最強」を探す冒険ファンタジー!

助かった。少し考えてみればこの状況は危険だ。俺の能力は水上でのみ最強であり、こんな室内では真価を発揮できない。どうやら今助けてくれた華麗な(ひと)はセムカの先輩らしい。


サクラ「セムカ、ここは私にまかせて。ここ、中立区では攻撃した方が負けよ。」


そう言うとサクラさんは振り返り、機械科三人衆をにらんだ。


サクラ「あなたたち、機械科の2年よね。抗争やるなら私たちを巻き込まないでくれる?ここで問題おこしたら~、組長の私が裁けるんだけどな~。」


クヌギ「くっ、まさか組長が出てくるとは。」

ウラジロ「それに関しちゃ面目ねぇけど、それに関する証拠もねぇ。ここはいったん逃げるが勝ち yo!」

シロツメ「あんたら~覚えてろ~!」


捨てセリフをはいて、廊下の向こうへと走っていった。


サクラ「あなたたち、大丈夫だった?」


セムカ「組長、あざす!ウチの能力だと、どうしてもケガさせちゃうんで。」


ユピタ「ありがとうございます。中立の力でここは守られているんですね。」


サクラ「そうね。私たち建築科が、ある程度の戦力をもつ第三勢力だからってのが大きいのよね。工学系はどっちも、相手と建築が組まれると太刀打ちできないから。まあ、そのせいで抗争が長引いてるってのもあるの。あなた、電気科よね?何とか抗争を終わらせれないかしら?」


ユピタ「でも俺、組長との約束があって…」


サクラ「それはアスナロから聞いているわ。電気科を勝たせる形でもいいから、抗争を終結させてほしいの。私たちはずっとこの立場をとってきたから、容易には動けないの。決定力になれるのは、新しく飛び込んできたあなただと思うわ。」


ユピタ「わかりました。がんばってみます。セムカ!またね。」


セムカ「うん!また会おー」


そう言い残し、建築科棟をあとにした。



電気科棟に戻ってきた。なんだろう。アスナロの怒声が響いている。


アスナロ「おい!お前だったんだな、エノコロ。機械科に情報を漏らしてたのは!おまえの言ってた、ロボットが整備中ってのも機械科と示し合わせてオレらをはめようとしたのか?コラァ。」


アスナロが目の前にいる女子に尋問していた。


ユピタ「おい!アスナロ!何してんだよ。」


アスナロ「あ?なんだユピタか。粛清だよ。粛清。裏切り者の始末してんだ。」


ユピタ「なんでその子が裏切ったってわかるんだ?」


アスナロ「ああ、それぁ簡単だ。こいつは能力で敵の情報を得れる、だから電気科の忍びをやってたんだ。だがよ、こいつの能力は『偵察』じゃなくて『通信』だったんだよ。敵と打ち合わせて情報を作ってたってんだぜ?」


ユピタ「エノコロにも考えがあってのことなんじゃないの?とにかく、仲間割れはやめてよ。」


アスナロ「わかった。わかった。今回はお前に免じて許してやる。だがこれからエノコロを機密情報に近づかせるな。ユピタ、お前に仕事を頼みたい。エノコロの後任だ。明日機械科を偵察してきてくれ。必要な情報は、ロボの数、ロボの動力、その他戦力兵器の有無だ。」


ユピタ「わかった。明日見てくるよ。」


アスナロ「ああ頼んだ。俺はもう寝る。」

そう言ってアスナロは寮エリアへ行ってしまった。教室…電気科組事務所には俺とエノコロだけが残っていた。


エノコロ「ユピタだっけか?話、聞いてもらってもいい?さっきはありがと。」


ユピタ「大丈夫、うちわ揉めしてもいいことないよ。」


エノコロ「わたしね、機械科に弟がいるの。小さいころからずっと二人で生きてきた。わたしたちにとって最強のものは姉弟の絆。わたしは弟の気持ちがわかるし離れてても話せる。わたしたちはね、決着をつけさせないようがんばってるの。だって勝ったら負けたほうを虐げるでしょ。」


ユピタ「そっか。そういうこともあるのか。」


エノコロ「わたしたちは連絡をとりあって、お互いの被害が小さくなるよう誘導してるの。それがばれてこのありさまってわけ。ねぇ、ユピタ、わたしの後任をするならおねがい、どうか決着をつけさせないで。」


ユピタ「それはできないよ。こんな対立まちがってるって。だから、なるべく平和に、打ち解けれるようがんばるよ。」


エノコロ「そう、ありがと。」

そのまま別れ、俺は寮のアスナロの部屋に来た。アスナロは床で寝ていて、ベッドがあけてある。俺は少し一人で微笑んで、床で爆睡した。



ハァーァ ハァーァ ハァーァ かもめの声で目を覚ました。もうアスナロは登校したようだ。電気科組には入ったが、生徒ではないので授業にはいかない。とりあえず機械科の偵察に行くことにした。


ソンブ「ようユピタ。昨日ぶりだな。」


ユピタ「君は、アスナロといっしょにカチコミに来た…」


ソンブ「電気科組軍師ソンブだ。オレ1コマ目履修してないから空きコマなんだよ。オレもいっしょに偵察いくぜ。オレの能力道具つくるやつだから助けれると思うぜ。」


ユピタ「ありがとう。じゃあ屋根うらから侵入するか。」


抜き足、差し足で屋根うらを歩く。


ゴンッ

ユピタ「痛、頭ぶつけた。」


ソンブ「シッ、ばれるぞ。」


はじめ俺が捕まっていた部屋にやってきた。すきまからなかをのぞくと、誰かが柱に縛られている。あれは…


ユピタ「センリだ!」


ソンブ「なに?おまえの知り合いか?」


ユピタ「うん。助け出したら戦力になるよ。」


ソンブ「よし、やるか。」


センリ救出作戦スタートだ!

センリを発見したユピタとソンブ。屋内で無意味な航海術も、ソンブの道具で活かされる。次回 8話 授業?戦力優先だ

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