50話 王女様がやってきた④
「まさか・・・、兄さんなの?」
一目で私の前にいる男性が兄さんだと分かりました。
兄さんとは3年前に家を出てから会っていません。
そして、目の前にいる男性は金髪だった兄さんと違って黒髪です。しかし、瞳の色は兄さんと同じ黒色です。
少し大人っぽくなっていますが、兄さんの顔に間違いありません。
大好きな大好きな大~~~好きな兄さんです!絶対に見間違える事はありません!
「もしかして・・・、テレサか?」
恐る恐る訪ねてきました。
私の事を知っている!
間違いありません!これで兄さんだと確定しました!
兄さんだ!兄さんが目の前にいる!やっと兄さんに会えた!会いたくて会いたくて堪らなかった兄さんに会えた!
色んな感情が私の中で渦巻いています。
涙が止まりません・・・
「兄さん!」
もう我慢出来ませんでした。
思いっ切り兄さんに抱きつきました。
「おいおいテレサ、どうしたんだ?」
あぁぁぁ~~~~3年ぶり、いえ、その前から恥ずかしくてなかなか兄さんに近寄れなかった期間も含めて4年ぶりです。
兄さんの胸にスリスリします。これがとても心地良いのです。
あぁ~~~、兄さんの温もり・・・、最高です・・・
ずっとこのままでいたい・・・
「ねぇレンヤ、誰なの?いきなり抱きついてきたこの女は?」
エルフ女がジト目で私を睨みつけています。
私の兄さんを呼び捨てで呼ぶなんて何て失礼な女なの!
「あぁ・・・」
ほら!兄さんが困った顔になっているじゃないですか。
やっぱり失礼な女ね。兄さんを困らせるなんて万死に値するわ!
「レンヤさん、荷物は被害者に返しておいたわ。ところで、この変な引っ付き虫は何?」
銀髪女がとても冷たい目で私を見ています。先ほどの可愛い表情とは真逆の表情です。女ってここまで変われるものなんですね。あぁ怖い怖い・・・
だけど、私は負けませんよ!多少腕が立つくらいで、私の兄さんへの愛は止められないのよ!
「テレサァアアア!」
あっ!殿下が私を呼んでます。
しまった!私は今は殿下の護衛として一緒にいるのでした。兄さんに会えた嬉しさですっかり忘れていました。
殿下が走って私の傍までやって来ました。
「テレサ、どうしたのよ?いきなり男の人に抱きつくなんて・・・、勇者様の話をしてからあなた変よ。」
とても困った顔で殿下が私を見ています。
「なぁテレサ・・・、ちょっと・・・、3年ぶりに会えて嬉しいのは分かるけど、場所を考えてくれないか?」
兄さんもとても困った顔で私を見ています。
(何で?)
(・・・)
(あぁああああああああああああああああ!)
余りの嬉しさで忘れていましたが、この場所は往来のど真ん中です!
キョロキョロと周りを見ると・・・
たくさんの野次馬が私と兄さんを見てニヤニヤしているではないですか!さっきの串焼き肉を焼いてくれたおばさんも一緒にニヤニヤしています。
自分自身でも分かる程に耳まで真っ赤になってしまったと思います。
「はわわわぁぁぁぁぁ・・・」
慌てて兄さんから離れます。
すかさず殿下が私の頭をパシッと叩きました。
「テレサ・・・、少しは冷静になった?本当にどうしたのよ?」
「殿下、申し訳・・・」
「ちょっ!ちょっ!テレサ!何、素に戻ってるのよ!」
殿下が慌てて私の言葉を遮りました。
そうでした!今の私は殿下の友達で殿下は下級貴族の娘の設定です。
「シャル、ごめん・・・」
しかし、殿下もニヤニヤと笑いながら私を見ています。
「男には全く興味が無いと言っていたテレサがねぇ~、こんなに男にくっつくなんて驚きよ。抱きついた上に頬ずりだなんて、面白いモノを見させてもらったわ。」
突然、ハッとした表情で兄さんを見つめました。
「テレサ・・・、もしかしてこの方は、あなたのお兄さん?まぁ、3年ぶりに会えば嬉しいのは分かるけど、ちょっと羽目を外し過ぎよ。嬉しい気持ちは分からなくもないけど・・・」
そして再びジッと見つめます。
「へぇ~、この人がテレサのお兄さんなんだ。テレサに似てかなりのイケメンね。私が貰っちゃおうかな?」
「ダ、ダメ!兄さんは渡さないわ!いくらシャルでもダメ!」
殿下の言葉に思わず兄さんの前に両手を広げて立ってしまいました。
「ふふふ・・・」
殿下が更にニヤニヤ笑っています。
「ふ~ん・・・、あのテレサが・・・、そういう事なのかな?」
しまった!殿下に私の気持ちを察知されてしまった!
殿下はとても勘が鋭いから、絶対に私の好きな人が兄さんだったとバレてしまっているに違いないわ。
どうしよう・・・
「まぁ、兄妹で一緒な職場で働くのも悪くないかもね。称号が外れ称号だと聞いているけど、何とかなるようにちょっと考えてみるわ。お兄さんは事務方って手もあるしね。まさか、テレサがブラ・・・」
「シャ、シャルゥゥゥ~~~」
咄嗟に殿下の口を塞ぎました。不敬罪と言われても構いません!
これ以上は弄るのは勘弁して下さいぃぃぃ・・・
「あぁ~、私達って完全に空気ね。それにしても驚きだわ。」
「そうですね。レンヤさんに妹さんがいたっていうのは聞いていたけど、いきなりこの町でバッタリ会うとは想像していなかったわ。」
エルフ女に銀髪女、うるさいわよ!
私と兄さんとの至福の時間を邪魔しないでくれる!
はっ!
そういえば・・・
串焼き肉屋のおばちゃんが言っていたわ・・・
勇者様には彼女がいるって・・・
『銀髪の可愛い人』、『とんでもない美人のエルフの人』、その他にも・・・
ジッと2人を見つめます。なぜでしょう?おばさんの話に出てきた2人と同じなんですが・・・
もしかして兄さんは・・・
「あぁああああああああああああああああああああ!」
殿下が思いっ切り叫び声を上げてしまいました。
「あわわわわ・・・」
エルフ女を見てとても動揺しています。
「ま、ま、ま、ま、ま・・・」
「シャル!どうしたのよ?」
殿下が口をパクパクしながら、先程よりも更に動揺しています。
(あっ!そういえば・・・)
急に背中に冷や汗がダラダラと流れています。このエルフ女の顔は見覚えがあります。
確か、城内にある500年前の勇者様達の肖像画で・・・
その1人が・・・
「まさか!あなたは!」
殿下がやっとの状態で言葉を話しています。
「いえ!あなた様は大賢者様では!?」
「違うわ。私はそんな大それた者ではないわ。人違いじゃないの?」
ズザァアアアアアア~~~~~
あっ!殿下がずっこけてしまったわ。
兄さんが慌ててエルフ女に何かコソコソと話をしているわ。
あれ?急に喋らなくなった。
何で?お互いに頷き合っているの?
目と目で通じ合う程に兄さんとは仲がいいの?
(そんなのは認められない・・・)
それに銀髪女も2人の中に入って頷き合っている!
(何で?何でそこまで通じ合っているの?)
「兄さん!」
「テレサ・・・」
「兄さん、その2人は一体誰なのよ!私以上に親しくなっているなんて考えられない!一体この3年間で何があったの?聞いたわ、この町に勇者が現われたって!その勇者って銀髪の女の人とエルフの女の人と一緒にいるって・・・、もしかして兄さんがその勇者なの?」
「・・・」
兄さんが黙ってしまいます。
間違いありません。兄さんは本当に勇者なんだと・・・
何で私には何も言ってくれないの?
「兄さん、何で黙っているの?家を出る時に私達家族に言ったわね?『絶対に勇者になる』って!何で?何で勇者になったのに私には言わないのよ!あの時、私を助けてくれた兄さんはまさしく勇者だったわ!魔法も使えて、しかも聖剣でレッド・ベアーを真っ二つにしたのよ!あの時の兄さんは伝説の勇者様と同じだった!願いが叶って勇者になれたのに何で黙っているの?私に言えない何かがあるっていうの?妹の私よりもその2人の方が大切なの?あの時、『絶対に守る』って言った言葉は嘘なの?兄さん・・・、何か言ってよ・・・」
「テレサ!黙りなさい!」
(はっ!)
殿下の声だわ。
「もう茶番は終わりね。」
兄さん達の前で殿下が片膝を着き深々と頭を下げました。私も殿下に倣って慌てて膝を着きます。
「勇者様に大賢者ラピス様、数々の無礼をお許し下さい。私はこのフォーゼリア王国の王女シャルロットと申します。こうして勇者様だけでなく大賢者様にもお会い出来るとは感激の極みです。」
「で、殿下・・・、どうして?」
殿下が私へ視線を移しました。
「テレサ、このお方は間違いなく勇者様よ。それに大賢者様は我が城に飾られている勇者様達の肖像画に描かれているお姿と同じよ。間違いないわ。」
(やっぱり・・・)
私もそう思いました。あのエルフ女は大賢者様ではないかと?
兄さんは外れ称号から勇者の称号に変わったのには間違いないわ。だけど、何で500年前からの大賢者様と繋がりがあるの?
(そういえば・・・)
『魔王』『死んだ』『生まれ変わった』
あの時はそんな言葉を兄さんは言っていましたし、人が変わったような状態でもありました。
そして、兄さんが気を失う前に呟いていました。
『アレックス・・・、ソフィア・・・、ラピス・・・、もうお前達には会えないんだな・・・』
その言葉は・・・
「兄さん、もしかして・・・、兄さんは本当に伝説の勇者様の生まれ変わ・・・」
「それ以上は言わないで!」
大賢者様がとても怖い顔で私を睨みました。あまりの迫力に私は声も出せません。
「テレサ、黙っていなさい。あなたには後で話があります。」
再び殿下が私に言います。
「は、はい・・・」
「それでは勇者様方、この場所ではさすがによろしくないと思いますので、場所を変えてお話しませんか?我々はこれから辺境伯である叔父様の屋敷に向かいますので、そこでどうでしょうか?今すぐとは言いません。今夜、夕食も兼ねてどうでしょうか?」
「い、いや・・・、遠慮しておく。」
兄さんが困った顔になっています。
大賢者様もあまり良い顔をしていません。
しかし、殿下がニヤッと笑いました。
「あら、折角の兄妹水入らずの場所も設けようと思っていたのに・・・、テレサは護衛騎士として私と一緒に同行していますので、町中ではお話しをする機会はありませんよ。」
「テレサ、そうなのか?」
「そうよ兄さん、私は騎士になったの。今は殿下の護衛として一緒にいるの。」
「分かったよ。王女様、お誘いに付き合うよ。詳しい事はギルドに連絡を入れてくれれば、受付から俺に連絡が取れるようになっている。」
パァ~と花が咲いたように殿下が笑顔になりました。
「勇者様、ありがとうございます。それでは今夜は楽しみにしていますね。」
嬉しそうに殿下が立ち上がり、スキップでもするような勢いで辺境伯様の屋敷へと足を向けました。
「テレサ、さぁ行くわよ!」
「あ、はい!」
その後は殿下とは一言も話さず辺境伯様の屋敷へ移動しました。
時々殿下がチラチラと私を見ています。
(やってしまった・・・、これから尋問されるのね。)
屋敷に着くと辺境伯様がとても驚いていましたが、大変喜んで殿下に抱きつき一緒に中へと入って行きました。
私は・・・
他の護衛と離れ1人だけで部屋に案内され、中でポツンと佇んでいます。
「普通なら騎士は大部屋でみんなで集まっているのにね。こうして私1人でいるって事は、殿下から兄さんについて厳しく尋問されるのか・・・、使用人が出る時に念入りに鍵をかけていたし、剣も没収されたから何も出来ないわ。」
しばらく椅子に座っているとドアがノックされました。
(誰?)
「テレサ、私よ。入って良い?」
「殿下!」
とうとうその時が来たみたいです。
覚悟を決めて殿下が入って来るのを待ちます。
ガチャ
扉が開きました。
(???)
「何で殿下1人なんですか?尋問するなら他にも尋問官が数人一緒にいるはずですが?」
しかし殿下はニコッと微笑みました。
「友達にそんな事する訳ないでしょう。私はね、友達としてここに来たのよ。テレサがずっと心に閉まっていた事を教えてもらいにね。私で良ければいくらでも聞いてあげるわ。無理なら言わなくても構わない。もちろん、テレサが誰にも言えないあなたのお兄さんに起きた事は黙っておくわ。公になれば大変な事になるって想像出来るしね。王女シャルロットの名に賭けて2人だけの秘密よ。」
「殿下・・・」
思わず涙が溢れてきます。
「シャルよ・・・、敬語も無し。」
「シャル、ありがとう・・・」
殿下は私の向かいの椅子に座りました。
「テレサ、門の前であなたは何か知っていた素振りだったわね?本当のところはどうなの?」
「えぇ・・・、ほとんど覚えていないどころか、ハッキリと覚えているわ。兄さんの身に起きた事を・・・」
私は殿下にあの時起きた事を話しました。
「信じられない話よね。」
殿下がこめかみを押さえて俯いています。
「だけど、あんな助け方をされたらもう女の子はメロメロよ。テレサがブラコンになってしまったのも分かるわ。私も素敵な王子様に巡り会いたいわ。」
「ちょ、ちょっとシャル・・・」
確かに兄さんは大好きだけど、こうしてハッキリとブラコンって言われるとちょっと納得出来ないのですが・・・
「あなたのお兄さんはこの事を覚えているの?」
「いえ、全く覚えていなかったわ。魔法なんてもちろん使えないし、聖剣もいつの間にか消えていたの。」
「う~ん・・・、その記憶を消去したっていうのは本当みたいね。だけど、こんな事が出来るのは神様くらいよ。あなたのお兄さんと神様は何か繋がりがあるかもしれないわね。それと、アレックス賢王様も含めて、かつての勇者様の仲間の名前を呼んだって事は、間違いなく勇者様があなたの兄として生まれ変わっているわ。しかも、大賢者様はその事を知っているのでは?大賢者様はハイエルフなのよ。ハイエルフは神に最も近い種族と言われているからね。神の力も使えるはずよ。物語では最後は夫婦になったと書かれているから、裏に何か事情があるのかもしれないわ。生まれ変わったあなたの兄さんと一緒にいるのは絶対に何かあるわ。」
「えぇ、私もそう思うわ。でないと、さっき大賢者様が私の言葉を無理やり遮る事はしないからね。」
確かにあの時の大賢者様の様子は変でした。
「まぁ、伝説の勇者様が生まれ変わって再びこの時代に蘇ったって分かったら、それこそ大変な事になるわ。勇者様を巡って国同士の争奪戦が間違いなく始まるわ。大賢者様はそれを危惧しているのでしょうね。」
私もそう思います。
「叔父様も勇者様が現れたと聞いた時にすぐに使いをギルドに送ったけど、全て断られていたのよ。それだけ国に縛られるのは嫌みたいね。ギルドは手強かったけど、こうして屋敷に呼ぶ事が出来たって叔父様からとても褒められたわ。」
殿下がジッと私を見つめます。何でしょう?
「ねぇ、テレサ・・・、どうせならお兄さんと結婚したら?」
「はいぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいい?」
で、で、殿下ぁあああ!何を言い出すのですか!
兄さんと私は兄妹ですよ!確かに兄さんと結婚出来ればどれだけ幸せかと思っていますけど・・・
兄妹での結婚は・・・
だけど、私は兄さん以外の男の人とは結婚どころか付き合う気もありません。
それだけ兄さんが大好きなんです。
あぁ~、殿下がニヤニヤ笑っています。
「テレサ、相手はお兄さんでもあるけど勇者様でもあるのよ。勇者の血筋は残さなくてならないわ。500年前のように途絶えさせてはダメなのよ。かつて我が国にあった勇者の里は魔王に滅ぼされてしまって、当時の勇者も大賢者様と一緒に表舞台から消えたわ。やっぱり勇者の血筋は私達の国の人間が残さなくてはならないと思うの。大丈夫よ、私も一緒にあなたのお兄さんのお嫁さんになるからね。ふふふ・・・」
「はいぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいい?」
殿下ぁぁぁぁぁ~~~、何て事を言い出すのですか!
「テレサ、結婚に関しては心配しなくてもいいわ。重婚はもちろんOKだし、この国の王族でも血筋を残す為に兄妹で結婚した例は過去にもいくつかあるのよ。それに、私の夢はあなたは知っているわね?勇者様と結婚する事なの。これは私にとってもチャンスなの!現実に勇者様がいるのよ!その勇者様は伝説の勇者様が生まれ変わって今、存在しているのよ!私が憧れた勇者様が!勇者様ぁああああああ!私は勇者様が大好きです!このままだと私はいつかは政略結婚で訳の分からない男に嫁がなくてはならないの!そんなのは絶対に嫌!王女として間違っているけど、結婚するなら好きな人としたいの!」
ギュッと殿下が私の手を握ってきます。
「大賢者様もそうだけど、あの銀髪の子も強力なライバルだわ。私から見ても美少女の中の美少女よ。しかも、男を一瞬にして倒す強さ。私達がバラバラにアプローチしても絶対に勝てないと思うの。あの女達に対しては私達も手を組まなくてはならないと思うの。さっきのテレサではないけど、焦って迫るのは逆効果だと思うわ。」
「ご、ごめん・・・」
確かにあの時の私はどうかしていたわ。兄さんが好き過ぎて暴走気味になっていたと自覚しています。
「今夜の食事会はまずは相手に私達の存在をアピールする事から始めないとね。それからよ!ちゃんと行動を起こすのはね。王族には王族の戦い方がある事を見せてあげるわ。ふふふ・・・、楽しみになってきたわ。勇者様と結婚出来るかどうかで私達の未来が決まってしまうからね。」
「勇者様との結婚・・・、燃えてきたわ・・・」
ニヤッと笑っていた殿下が真面目な表情に戻って私を見ているわ。
「ねぇテレサ・・・、こうして秘密の話もたくさんしたし、私達本当の友達になれたかな?」
殿下がニッコリと私に微笑んでくれます。
そっか・・・、殿下いえ、シャルは本気で私と友達になりたかったのね。シャルと私は身分が違い過ぎるから無理だと私が勝手に思っていたわ。
(シャル・・・、ありがとう・・・)
ポロッと涙が零れました。
そして私もシャルに微笑みます。
「シャルは友達でなく親友よ!これからは同じ人を愛する者同士になるしね。シャルが一緒なら絶対に彼女達には負けないわ。」
ガシッ!と力強くシャルと握手をしました。




