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みんなにもあるよね

『教えてあげよう、特別だよ?』



んー、最近のやつは〜…、と本を持ってきた書庫の主。


「…なんですか?それ」


『これはねぇ○○ちゃんが一歳の時の記憶。小さい時のことは忘れちゃうでしょ?』


だから私が保存してるの。と書庫の主が言う。小さなときの記憶?確かに覚えてないけど保管しているってなんだ?


「保管?」


『死んでしまった後も忘れたままじゃいやでしょう?だから小さな頃の記憶も死んだとき思い出せるようにしまってあるの。』


何を言っているのか最初はよくわからなかった。記憶を保管?長引いた厨二病かなんて考えた。思い返してみるとこれは言葉通りなんだなぁとはっきりわかる。


「私のもあるんですか?」


『もちろんあるよ?』


主がそう答えた。教えてくださいと頼んでも死んでからのお楽しみと言われる。『もう外が暗くなってきているよ、早く帰りなさい』そう言って書庫の持ち主がドアまで見送ってくれた。次の日になると私はその記憶を思い出せない。昨日図書館へ行って何をしていたんだっけ。忘れるほどくだらないものだったのだろう。その時は深く考えたりはしなかった。

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