第一話 痛みとともに思い出す
はじめまして。この小説を見つけて頂きありがとうございます!
異世界×美容の物語を書いてみました。
初心者なので、温かい目で見ていただけたら嬉しいです。
わたくしの名は、ミレーヌ・フォン・アルステア。
アルステア公爵家のひとり娘として、十の歳を迎えた。
鏡の中に映るのは、金色の髪と青い瞳を持つ美しい少女。
……のはずなのに、顔色はさえず、全身がじんじんと痛む。
「お嬢様、これが最新式の“美容術”でございます」
侍女のマリーはにっこり笑った。
――美容術。
この国の貴族の間で流行り始めたばかりらしい。
顔を整え、肌を滑らかにするという、いわば“施術”。
ただし問題は、とにかく痛い。
「んっ……マリー、これ本当に効くの……?」
「はい、お嬢様。お痛みの分だけ、美しくなられます」
――そんなこと、ある?
熱い石で押される頬。
香油と薬草の刺激で目がチカチカする。
息を詰めたその瞬間、脳裏に閃光が走った。
“あ……この感覚、知ってる。”
オイルの香り、タオルの重み、肌の温度の確かめ方。
どれもかつて、私が施していたものだ。
そして押し寄せてきた記憶。
現代日本。
二十八歳。
職業、エステティシャン。
若くして“美神”と呼ばれた手。
お客様に触れるときの角度。
会話の間の取り方。
「綺麗になりたい」という想いに応えた日々。
恋を知らずとも、美を信じた日々。
全部、全部、私の記憶だ。
「うそ……私、転生してる?」
口から漏れた言葉に、マリーがぎょっと目を見開く。
けれどもう、そんなことはどうでもいい。
思い出してしまったのだ
“美を磨くこと”の本当の意味を。
この世界の美容が、ただの拷問のような「美容術」で終わるなんて、もったいなさすぎる。
「マリー、美しくなるにはこんなやり方じゃだめ!」
「お嬢様……?」
「次は、私がやってみる番よ」
こうして、公爵令嬢ミレーヌ・フォン・アルステアは決意した。
痛みではなく、癒しで人を美しくする新しい「美の魔法」を、この異世界で広めることを――。
読んで頂きありがとうございます!
ミレーヌの美の旅は、まだ始まったばかりです。
次回もぜひお付き合いください★




