■117 稲荷寿司と宇宙談義
「美味しいです!」
「美味しいの!」
ガツガツとなにかが覚醒したかのように、ノドカとマドカが重箱に詰められた稲荷寿司を頬張る。誰も取らないから両手に持つんじゃない。行儀悪いぞ。
「すみません、騒がしくて……」
「ふふ、いいんですよ。気持ちいい食べっぷりだわ。子供はどんどん食べないとねえ」
僕は紫檀の座卓を挟んで手前に座る百花おばあちゃんに頭を下げる。
今日はおやまのふもとにある武家屋敷、因幡の本家にやってきていた。
父さんからたくさんのお土産が届き、お世話になったお礼として百花おばあちゃんのところへお裾分けにやってきたのだ。
名目上、僕の護衛ということになっている、ノドカとマドカも引き連れて。
百花おばあちゃんは父方の祖父の妹、ノドカとマドカは母方の親戚ということになっているので、会わせても大丈夫と判断したのだ。
少し早いけどついでにお昼を食べて行きなさいというおばあちゃんに甘えてご馳走されたのだが、出てきた稲荷寿司にノドカとマドカのテンションが爆上がりした。君ら油揚げ好きすぎだろ……。
「ほら、貴方も遠慮なくお上がりなさいな」
「あ、はい。いただきます」
重箱に山のように入った稲荷寿司を取皿に一つ取り、口へと運ぶ。うん、美味い。
甘じょっぱい油揚げと、中身の酢飯に何か入っている。ちょっと酸っぱい……紅生姜か?
「紅生姜が入ってるんですね。珍しいな」
「お手伝いの鮫島さんが青森出身でね。あちらではよくこうして食べるそうよ。私も一度食べてから大好きになってねえ。今じゃ紅生姜が入っていないと物足りないくらい」
へえ。青森の方じゃそうなのか。
聞いてみると、この稲荷寿司は紅生姜を混ぜてあるだけだが、中には紅生姜の漬け汁を加えたピンク色の稲荷寿司まであるという。普通の稲荷寿司と合わせて、紅白稲荷として出したりするんだそうだ。
そんな話を聞いている僕の横で、次から次へと稲荷寿司が双子の手により消えていく。
ついに最後のひとつが消えて、火が消えたようにしょんぼりしたノドカとマドカの前に、台所からやってきたお手伝いさんの鮫島さんが、再び重箱にぎっしりと詰まった稲荷寿司を差し出してきた。
「ありがとうです!」
「ありがとうなの!」
「いや、もうほんと、すみません……」
にこやかに部屋を出て行く鮫島さんに頭を下げる。ノドカとマドカの食いっぷりを見て急遽作ってくれたんだろうか。申し訳ないなあ。
「本当に気にしなくていいのよ? もともと午後から来客の予定があって、その時に出そうと思っていたのだけれど、予定の人数が減ってしまってね。だいぶ余ってしまったの。逆に助かったわ」
そうだったのか。それならまあ……とも思うが、再びガツガツと食い始めた双子を見ていると、なんともいえない気持ちになってくる。
「こちらにはもう慣れたかしら?」
「ええ。友達もできましたし、学校でもうまくやれてます」
百花おばあちゃんの質問に当たり障りのない答えを返す。引っ越してきてまだ半年も経ってないのに、宇宙人と友達になったり、同居したりしています、とは言えんしな。
「最近はVRでゲームも始めましたし、楽しく過ごしていますよ」
「あら、貴方も? 私も奏汰や遥花から教えてもらって始めたのよ」
え? 百花おばあちゃんもVRゲームを!?
「VRはいいわよねえ。遠くの場所も行った気になれるし、美味しい料理も食べれるし」
ああ、観光系のVRソフトか。有名店などの料理をVRで追体験できたりするんだよな。まるで海外旅行したかのような気分になれるソフトもあるとか。出歩くのが難しいご老人にも人気とか聞いたな。
百花おばあちゃんもVR観光してるのか。
「よかったわ。やっぱり学生のうちは楽しまないと……あら?」
ふと百花おばあちゃんの目が僕の背後に向けられる。振り返ると、武家屋敷には似合わない4Kの大型有機ELテレビがお昼のニュースを流していた。
『今日未明、M県S市の路上で会社員の男性が意識不明となって倒れているところを発見されました。原因は極度の貧血によるものとされていますが、首元に小さな傷痕があり、巷で噂されている吸血鬼事件かと地元では騒がれています……』
なんだこりゃ? 吸血鬼事件? またオカルト的なニュースだな。S市ってすぐ近くじゃないか。
「また起きたみたいね。これで四件目かしら。物騒ねえ」
「四件目? そんなに起こってるんですか?」
「ええ。ここのところ毎日報道されてるじゃない。貴方、テレビ見てないの?」
見てない。もともとあまり見る方ではなかったが、ゲームを始めてからそれがさらに加速した。ここ数日は忙しくて、ネットニュースも見なかったしな。
「幸い亡くなった方はいないようだけど、襲われたときの記憶が曖昧で犯人を覚えていないそうよ」
「襲われた……? 事故ではなく、犯人がいるということですか? 通り魔的な犯行なんですかね?」
「襲われた人に共通点はないようだし、そうなんじゃないかしら。身体から血を抜き取るなんて、なんの目的なのかしらね」
百花おばあちゃんの言葉を聞きながら、僕はもしやこの事件は宇宙人の仕業ではないかという疑念に囚われていた。単なる猟奇的な犯人による犯行ならいいが……いや、まったくよくないが。
吸血鬼のように血を吸う宇宙人がいないとも限らない。
リーゼの話だと、地球に来ている大半の宇宙人は【惑星連合】の管理下にあるらしいが、【宇宙同盟】、【銀河帝国】に所属する宇宙人はその対象から外れるという。
目の前にいる、稲荷寿司を食べ過ぎて横になっている双子の宇宙人とかな。
さらにそれとは別に許可なく地球へ来た者……つまり密入国者(この場合は密入星者というのかもしれないが)もいる。
むろん、こちらは犯罪者なので、見つかれば容赦なく国外退去(星外退去?)される。【同盟】や【帝国】に所属している者でもそれは同じだが。
「貴方も夜に出歩くのはおよしなさいね? 近頃物騒だから。こないだは河童が出たとかいう噂があったし」
「ああ、なんか奏汰がそんなこと話してましたね」
吸血鬼に河童か。河童もひょっとして宇宙人か? ……いかんな、最近なんでもかんでも宇宙人と結びつけようとしてしまう。
「この辺りにはね、昔から不思議な言い伝えが多いの。龍とか天狗とかね」
「天狗ですか?」
龍の話は前に聞いたが、天狗は初耳だな。
「天狗ってのはね、元々は凶事を知らせる流星のことを意味したの。日本では天狗とも言われたそうよ。この辺りには平安の昔、京の都から神狐が逃れてきたって伝承もあるんだけど、偉い学者さんが言うには、昔、ここに大きな隕石が落ちたんじゃないかって言われてるの」
「隕石が?」
「ええ。その隕石が見た人によって、龍とか天を駆ける狗にされたのではないか、という説ね。そこから神狐の話も広まったんじゃないかって」
なるほど。七十六年の周期で地球に接近するハレー彗星なんかは、災難の前兆とか言われてたらしいからな。千年も前の人たちが隕石が落ちるのを見たりしたら、龍や天狗だと思ってもおかしくはないのかもしれない。
もしもそれが本当なら、その時に落ちた隕石はどうなったのだろう? まだここらの土地に埋まってたりするのだろうか。
僕がそんな益体もないことを考えていると、百花おばあちゃんがふと時計を見上げた。
「あら、もうこんな時間? ごめんなさい、この後お客さんが来るのよ」
「あ、じゃあそろそろお暇します」
「ごめんなさいね。また今度ゆっくりといらっしゃい」
帰ろうと横にいたノドカとマドカを見ると、二人ともいつの間にか畳の上で寝てしまっている。どうりで静かだと……。
「おい、起きろ。帰るぞ」
「むにゃむにゃ、もう食べられないです……」
「もう食べられないの……」
なんともテンプレな寝言を吐いているが、あんなに食べたらそんな寝言も出るか。
しかしどうするかな。一人だけならおぶっていってもいいんだが、二人となると……。
「大丈夫よ。車を用意させるから、それに乗って帰りなさいな」
「え? そんな悪いですよ」
来る時はここまで電車とバスで来た。わざわざ車を出してもらうのも気が引ける。
「気にしないでいいのよ。ゆっくりできなかったお詫びだから。鮫島さん、山岡さんに車を回してもらって」
「かしこまりました」
有無を言わさず百花おばあちゃんがお手伝いさんの鮫島さんに言付ける。山岡さんというのはこの家のお抱えの運転手だ。五十過ぎくらいの白髭の優しそうな男性だった。
無下に断わるのもなんだし、ここは甘えることにしよう。どのみち僕一人では運べないしな。
玄関に女神のエンブレムが付いた高級そうな車が止まると、山岡さんがノドカとマドカを抱き上げて車へと順番に運んでくれた。玄関から門まで結構あるから助かるけど、ホント申し訳ないな。
「じゃあまた来ます」
「ええ。奏汰と遥花によろしくね」
百花おばあちゃんに別れを告げ、玄関を出る。門の前に止まっている車まで行くと、すでに山岡さんは運転席に乗り込んでいた。
ノドカとマドカは後部座席に乗って(寝転んで?)いる。
僕も助手席に乗り込もうとしたとき、一台の車が反対側の道路からやってきて僕らと同じ門の前で停止した。
あちらも山岡さんの乗る車と同じ、高級そうな車である。あの三つの頂点を持つ星のエンブレムは僕でも知ってる。
しかしそれよりも、後部座席より降りてきた人物に僕は目を止めた。
「あら? 因幡君じゃないですか。お久しぶりですね」
「生徒会長?」
車から降りてきたのは、うちの生徒会長である更級更紗先輩であった。
僕を生徒会へ誘った一件以来、会うこともなかったのだが、また珍しいところで会ったな。
今日は日曜日。当然ながら会長は制服ではなく、シックなスーツに身を包んでいた。まるでやり手のキャリアウーマンのように見える。この人、本当に高校生か?
「百花さんのところへいらしたの?」
「え? ああ、はい。ちょっと用事があって」
百花さん? 百花おばあちゃんと知り合いなのか。この後に来るお客さんって生徒会長のことだったのかな?
だけどどういう繋がりだ? 奏汰とかからは何も聞いていないけど。
「そう。私もちょっとした用事でね。ああ、もう一度聞くけど、やっぱり生徒会に入る気はない? 私もあと少しで退任なのだけれど、次期会長に翠羽君が立候補しているのよね。今からでもそのサポートに入ってくれる人材が欲しいのだけれど」
翠羽……ああ、あの突っかかってきた二年の先輩か。あの人、次期会長を狙ってるのかよ。悪いけど生徒会に興味もないし、あの先輩とうまくやれる気がしない。
「すみませんが……」
「やっぱりダメか。まあいいわ。引き止めて悪かったわね。それじゃ。また学校で会いましょう」
さほどがっかりした様子も見せず、微笑んで更級先輩は武家屋敷の門の中へ去っていった。
なんで更級先輩は僕を生徒会へ誘うのかね? ひょっとして百花おばあちゃん繋がりで? だったら孫の奏汰とか遥花の方を誘うよな。あ、いや、あいつらは成績がアレか……。
僕は待たせていた山岡さんの車の助手席に乗り込む。
車はスーッと静かに走り出した。さすがは高級車。乗り心地が違う。
それだけに後部座席のノドカとマドカがよだれでもつけないかと気が気じゃない。ミヤビさんからもらったお金があれば弁償はできるかもしれないけれど。
僕自身も汚さないように気をつけねば。そう思うとなんかドキドキするな……。乗り心地がいいのやら悪いのやら。
◇ ◇ ◇
「それで? そちらの見解は?」
「【同盟】の者ではありませんね。我々の星の吸血種はあまり他種族の血を好みませんので」
紫檀の座卓を挟み、百花の対面に座った更紗がそう述べて、置かれた湯呑みに静かに口をつけた。
「【連合】の方も同じようなことを言ってたわね。【帝国】は相変わらずだんまりだけれど」
「やはり密航者かと。【連合】の落ち度ですね」
静かな微笑みを浮かべて更紗が言い放つ。
基本的に地球における異星人の管理は【連合】側がしている。許可のない異星人を地球に下ろしたとなれば、【連合】の管理を疑われても仕方がないところだ。
「【連合】の人たちは【同盟】たちが手引きしたんじゃないか、みたいなことを匂わせていたけれど」
「なぜ我々がそんなことを? 【連合】さんもおかしなことを言いますね」
「そうかしら? 【連合】が失態を重ねれば、地球の管理権は【同盟】に移るかもしれない。そういった可能性もあるのではなくて?」
「まあ、ないとは言えませんが。しかし我々を疑う前に、自分たちの襟を正すべきかと愚考しますね」
お互い笑顔で話し合ってはいるが、言葉の裏で腹の探り合いをしているように見える。お互い同じようなタイプなだけに、やりにくさを感じていた。
「まあ、いいでしょう。この件に関しては【連合】さんの方で対処するそうなので。変な争いごとに地球を巻き込みさえしなければけっこうよ」
「それはもちろん。『白』の一族に敵対しても地球でなにも益はありませんから。盟主様も同じお考えでしょう」
更紗はにっこりと微笑んで飲み終えた湯呑みを置いた。
「もっとも【帝国】さんの方の考えはわかりませんが」
「【帝国】はいったいなにを考えているのかしら……。【同盟】側ではなにかわかって?」
「なにも。なにしろ女皇帝の来訪ですからね。上司の方はてんやわんやです。いきなり侵略などということはないと思いますけど……」
話し合いにより星々の絆を深めてきた【惑星連合】、同じ目的のため、志を一つにする【宇宙同盟】。そして、武力により数多の星々を束ねてきた【銀河帝国】。
三勢力の中ではもっとも好戦的であるはずの【帝国】が、地球に関しては静観するのみで、進んで干渉しようとはしない。
地球側にしてみれば、いつ爆発するかわからない火薬庫の中にいるようなものだ。関係者はさぞやきもきしていることだろう。
向かい合う二人も同じ気持ちであった。しかしまさかその【帝国】に所属する二人が、ついさっきまでこの部屋にいたとは誰が思うだろうか。稲荷寿司をドカ食いしていたと、誰が思うだろうか。
「【帝国】の方々に会うことはできないのかしら? 一度お会いしてみたいのだけれど……」
「やめておいた方がいいですよ。私見ですが、【帝国】の人たちはなんというか、変わり者が多いです。『知』や『利』や『情』ではなく、『本能』で動くというか。頭を使わない野生の動物のようなものですから」
ずいぶんな言いようね、と百花は思ったが、【帝国】と【同盟】はかつて戦争をしていた時代もあったと聞いた。そういった感情を持っていても仕方のないことなのかもしれない。
【帝国】とのコンタクトを取ることを諦めた百花は小さくため息をついた。実際にはもうすでに仲良く会話を交わしていたのだが。
「ところで。先ほど門の前で因幡君に会いましたよ。相変わらず若い時の白鳳さんとそっくりですね」
「そうね。あの子はまるで白鳳兄さんの生き写しだわ。性格はまったく違うのだけれど」
「懐かしがる連中も多いのでは?」
「もうほとんどの方が鬼籍に入ってしまわれたわね。地球人は貴女方と違って短命なのよ」
【惑星連合】や【宇宙同盟】が地球を監視し始めてからすでに何百年も経っている。彼らの寿命は軽く千年を超える者もいるらしく、ほとんど老化もしない。
クローン技術により代替わりしている種族もいるらしいが、百花は会ったことはなかった。
目の前の少女も初めて出会った頃からまったく歳をとっていない。少なくとも五十年は同じ姿のままである。名前は幾度か変わったが、五十年前と同じく気の抜けない相手であった。
「ああ、ついでにお昼を食べていきなさいな。白兎君にも評判が良かったお稲荷さんよ」
「ありがとうございます。では遠慮なく」
目を輝かせて更紗が首肯する。どうやら【宇宙同盟】の使者も稲荷寿司は好きなようであった。
◇ ◇ ◇
「よいしょっと」
「むにゅる……」
ベッドに横たわるノドカの横へマドカを下ろすと、そんな奇妙な声を上げた。二人に布団をかけて、僕は二階の寝室から一階へと降りる。子供を抱えて二回も上り下りってのはしんどい。
もう少し運動しようかな。島にいた時と比べて、体力が落ちてきているような気がする。ゲームばっかりしてたからなあ……。
と言いつつ、足はVRドライブの方へと向かってしまうのですが。
「なにか新しい情報は……っと」
VRドライブを起動させて、『DWO』における【怠惰】の領国情報サイトをチェックしていく。
大手のところから小さくても面白いプレイ日記まで目を通していく。意外とこういった小さな情報が、攻略や新たな楽しみ方の発見につながったりするのだ。
前はあまり見なかったけど、最近は情報収集というか、面白い読み物として見ていたりする。
ふと、小さな情報サイトの記事に目を止める。
「あ、【エルドラド】と【ザナドゥ】の【PvP】、決着ついたんだ。【ザナドゥ】の圧勝かあ」
まあ、そうだろうなあ。【ザナドゥ】のエミーリアさんとクローネさんにはAランク武器を渡したからな。かなり有利な戦いができるとは思っていたけど圧勝とは。
【エルドラド】のゴールディが『なによ、その武器! ズルいわよ!』と癇癪を起こしている姿が容易に想像できる。
出所は秘密ということにしてもらったから、僕に文句はこないはずだけど。来たとしてもスルーするけどさ。
おっと、それより検索検索。
第五エリアに行くための扉は【エルドラド】が発見した。おそらくその扉を開くための鍵は、【スターライト】と僕ら【月見兎】が手に入れた『エメラルドの鍵』だと思う。ただ、鍵は三つ必要らしいから、残りの二本を手に入れる必要がある。
第四エリアの公開されているマップを開く。全体的に第四エリアは第三エリアより狭いのだが、雪や断崖、クレバスなどでなかなか踏破できないんだよな。
さらに常時吹雪いているエリアなんかもあって、ますます探索を困難にしているんだ。
「やっぱり今のところ怪しいのはここかなあ……」
僕は第四エリアのマップで、北に位置するフィールドに視線を向けた。
『ティアード大氷原』。
名前からして寒そうなエリアだ。だけどここはまだあまり探索されていないみたいだし、鍵のある可能性は高い。
えっ、『雪原』じゃなくて『氷原』フィールドでは、耐寒100%の装備でもHPが削られるの!?
それ以上は氷結耐性……『耐氷』がいるのか。
装備を改良しないと行けないなあ。
うーむ、ここはレンに相談してみよう。ソロモンスキル【ヴァプラの加護】を持っているレンなら耐氷装備も作れるかもしれない。
よし、そうと決まれば善は急げ。
僕は『DWO』へとログインを始めた。
【DWO無関係 ちょこっと解説】
■天狗について
天狗は山神としても崇められている。天から降りて来た者が、地上の山の神となったわけである。また、インド神話における迦楼羅天が変化したものではないかとも言われている。なお、慢心している者を『天狗になる』と言うが、これは天狗たちが総じて上から目線での教えたがりだったからだと言われている。