間抜けな私
やっぱり異世界は異世界でも世界は世界だ。
優しいだけの世界なんてなかった。
二次元のキャラも真っ青な妄想でしかなかった。
世界を中和してきてくれと言われ一年がたった。
イケメンたちは私に優しく微笑みヤッホー!逆ハー!グッバイ!非モテ!
とテンションをあげていた。
いや、だってね、イケメンがよ?
ちやほやしてくれるんだよ?
アジア人の魅力でやっちゃったかぁー♪
この世界って日本人モテまくるんじゃね?
なんか市民のかたとかからも告白されちゃうよ?
やばくない?
ちょーぜつモテ期きたこれ!
そうか!この童顔に見える感じが良いんだね!
年齢よりもしたに言われちゃうしね!
なーんて顔も身長も変わってない中の下の私は毎日輝いていた。
それはもう歩いてるだけなのににまにましてキモいくらいに。
仕事と言えば魔力を浸透させるだけ。
無理はしなくていいって言われてるからチョー楽。
最高だね!
こんなバカな私を誰か殴ってあげてください。
いや、このあと言葉の暴力で殴られた心地でしたが。
なー!もう俺無理!何あのキモいの
いっつもニヤニヤしてるし、キモし、あり得ないくらいブサいし
早く報酬はいいからレディーたちを愛でたい!
この声は……魔術師の
そうはいうな。あんな子猿のように醜くてもあの力は必要だ。
それにあの女を落とすことが出来れば公爵の地位につけるんだぞ?結婚してから蝶を愛でればいいではないか。
これは、王子
それにしてもあの女まじできもいっすね!
モテモテみたいなこと考えてそーですけど実際は違うんですけどね!(笑)
これは剣士
本当のことをいってはいけない。せめて世界を中和して他国に恩を売り終わってからではないと。
……副団長?
そうですよ。たとえベタベタ触られたとしても。見るに耐えない面のような顔で話しかけられたとしても。言ってはいけません。
治療師さん?
ああ!神も酷い。中和の力を持つ者があのような馬鹿者だなんて!
司祭。。。
こうして私はなんとも簡単なハニートラップにかかっていた間抜けだと知った。
そして市民の人も貴族になれると聞いて私に言い寄っていると。
人間不振になった。