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Rebecca Trilogy / レベッカトリロジー  作者: 桃太郎V
The End of Story
23/29

Episode22:傍観者

 「アレグロ雪郎」は精鋭部隊を連れてくるために一度本部に戻り、作戦会議を始めることになった。


「(ジャズ賢一:)待たせたな、雪郎。」

「(アレグロ雪郎:)遅かったじゃないか賢一。さて皆が揃ったことだ、作戦会議を始めるとするか。俺たち精鋭部隊の作戦は、奴を公園、イベント、飲食店といった皆の使う施設まで誘導させることだ。つまり、あれだ。奴の悪行証拠を作るということだ。奴に大打撃を与える作戦は『奴が絶対悪である根拠がはっきり裏付けられる誘導作戦』とする。」


 「アレグロ雪郎」の考えに「ミント彩香」は異議を唱える。


「(ミント彩香:)異議あり!!...まさか本気でこの作戦でいくのか?そんなこと、賢一達にはわかっているでしょ?」

「(アレグロ雪郎:)俺の考えに異論でもあるのか?」

「(ミント彩香:)そうだな...。仮に奴が人の店を蹂躙するとしよう。...瞬く間に戦場と化し、やがてみんなの楽しむ場所は消えてなくなる。」

「(アレグロ雪郎:)勝利に犠牲は付き物だ。奴の罪は重ねれば重ねるほど、絶対悪の存在になり得る。そして悪の存在を倒した暁に、永劫の平和は約束される。あんただって、平和を望んでいるはずだ。」

「(ミント彩香:)...そんな馬鹿げた作戦を実行しても、内戦が早まるだけよ。後から後悔するような作戦はごめんだよ。」

「(アレグロ雪郎:)俺の考えに文句あるのか?...そういうあんたは戦略外だ。つまみ出せ!!」


 異議を唱える「ミント彩香」は戦力外とみなされ、会議室からつまみ出された。


「(アレグロ雪郎:)よし。我々は戦いの準備に取りかかるぞ。」


 「ミント彩香」は仕方なく本部の外でうろつく。もちろん、忘れ物を取りに行く約束は忘れていない。


「(ミント彩香:)そういや、まだ聞いてなかったな...。忘れ物のありかを。」


 適当に倉庫で探る中、探し物をしている「コチウニ」に会ってしまう。


「(ミント彩香:)あなたは...誰だっけ?こんなところで何をしている?隠れ家のように模様替えして...へ?」


 「ミント彩香」は「エルエー」のウラの顔を思い出す。


「(ミント彩香:)コチウニ!?あれが噂のウラの顔なのか!雪郎の祖父を殺めた犯人がまさかE.G.倉庫に留まっているとは...目的は何だ!!」

「(コチウニ:)ふ~む。」

「(ミント彩香:)それは、七面緋音のハンマー!!倉庫から漁ってきたのか!?」

「(コチウニ:)それがどうした。今は行方知らず、構わんだろう?」


 倉庫から漁ったのかは謎だが、「コチウニ」は「シチメン」のハンマーを振る。「ミント彩香」は両手でハンマーヘッドを止める。


「(ミント彩香:)奴が何をやっているのか、あんたにはわかってるんだろ!!」

「(コチウニ:)その通り。我がぎみの侵攻で、世界は滅びるのだよ。」

「(ミント彩香:)だったらなぜ!!」

「(コチウニ:)知ったことか。俺の探しているものはこんなものだけではない。」

「(ミント彩香:)...ミュゼットの......忘れ物か?」

「(コチウニ:)なるほど...俺の探し求めたもののありかがわかった。礼をいうぞ。」

「(ミント彩香:)どわっ!!」


 「コチウニ」の探しているもののありかがわかると、ハンマーで「ミント彩香」を吹っ飛ばし、どこかへ移動していく。


「(ミント彩香:)まずいな...。コチウニの探し物がミュゼットの忘れ物だなんて。ありかといっても、本人以外誰も知らないし、問題ないだろう。...先回りしなきゃね。」


 「コチウニ」より先に確保するべく、本部で聞き込みをする。ほしいものを何でも調達してくれる人がいるという噂を耳にしたミント彩香はその人に会い、取引する。


「(ミント彩香:)ミュゼットの忘れ物のありかが知りたい。」

「(ヤンス:)言えるわけないでヤンス。」

「(ミント彩香:)こいつ(コチウニ)にもそう言ったか?」

「(ヤンス:)うちは心のない連中とは取引しない。」

「(ミント彩香:)そうか?雪郎の妹、私のお母...愛美にチクってやろうかな?あんたに拒否権はないって大目玉喰らってやろうかな?」

「(ヤンス:)ああわかったでヤンス!!教えればいいでヤンス!!」


 教えてくれた場所へ向かったものの、鍵が違うのか中に入れず...。

「(ミント彩香:)入れないじゃん!!まったくなんてことか...。」


 会議が終わったのか、「ジャズ賢一」が来た。


「(ミント彩香:)あら、賢一じゃないか。見てよ、私って不運を降りかかってるように見える?雪郎は各地にエサを設置して、においを嗅ぎ付けて向かってくる奴と争わせようとしているが、それは間違ってる。」


 「ジャズ賢一」は「ミュゼット」の部屋の鍵を開けてくれた。


「(ジャズ賢一:)その通りだ。」


 そのドアを開けると、なんとミュゼットの忘れ物とは「パワードスーツ」のことであった。

「(ミント彩香:)アーシースーツ。これがミュゼットのいう、忘れ物......か。持ち運びに困らないサイズ、それほど便利とは。開けてくれてどうも賢一。」

「(???:)助かったよ彩香。」


 なんと「ミント彩香」の後ろに「コチウニ」が立っていた。先ほどの「ジャズ賢一」はスタンガンで気絶したっぽい。


「(ミント彩香:)そんな...まさか!!」

「(コチウニ:)例のものを探す手間が省けたってもんだ。」


 「コチウニ」がハンマーを振りまわす。「ミント彩香」はアーシースーツを持ち出して、逃走をはかる。

「(ミント彩香:)どこかヒトケのない場所へ誘導しないと。奴はアーシースーツを奪って、どうするつもりなんだ?理解できない。ここは雪郎に頼るか?いや、彼のことだからエマージェンシーは難しいか。とりあえず、会議室に入れるしかないか。」


 会議室にアーシースーツを放り込み、戦闘態勢に入る。


「(コチウニ:)こんなもののために命を散らすなんて、泣ける話だな。」

「(ミント彩香:)ちゃんと持ち主がある。ミュゼットだ。あんたに彼女のスーツを取られるくらいなら、私がぜってぇ守ってみせる!!」

「(コチウニ:)威勢だけは褒めてやる。だが、残念ながら叩き潰される運命だ!!」


 「コチウニ」は攻撃の手を緩めない。それでも「ミント彩香」は両手でハンマーを受け止めて抵抗を続ける。


「(コチウニ:)まったく凄い天使だ。そろそろ楽になったらどうかね。」

「(ミント彩香:)ぶわぁ!!」


 「ミント彩香」は壁に穴があいてしまうほど吹っ飛ばされ、傷つき倒れ、風前の灯になり絶体絶命。壁のむこう側にあるのは......。


「(コチウニ:)緋音の像を拝めるのもいいですね。今壊して差し上げましょう。」


 「コチウニ」の持つ「シチメン」のハンマーに暗黒エネルギーを充填する。像を壊さぬと「ミント彩香」はサイコショックで暗黒エネルギー充填を止めた。


「(ミント彩香:)最強の女の人物像を壊してやろうが、そうはいかない。コチウニ......いや、エルエーッ!!」


 「ミント彩香」の正義の鉄拳を放ち、「コチウニ」を吹っ飛ばす。


「(コチウニ:)うわっ!!あぁ~!!」


 「シチメン」のハンマーを取り返したことで一件落着。だが......。


「(アレグロ雪郎:)何の騒ぎだ!?......!!ハンマーを置いて、おとなしくしろ!!文句言う白女だと思っていたが、不届き者とは。」

「(ミント彩香:)何を言っているんだ。戦う相手が違うだろうが。」

「(アレグロ雪郎:)あれは...コチウニじゃないか。」

「(ミント彩香:)彼は負けた。大事な物のために、私に決闘を挑んだかも。」

「(アレグロ雪郎:)コチウニよ、俺たちの作戦で奴を引き寄せる。その目で見届けるんだな。」

「(ミント彩香:)ちょっ!?こんなんじゃあ、世界は救われないわ!!」


 「コチウニ」は何かぶつぶつ呟く。


「(コチウニ:)我がぎみ......お許しを......。」

「(アレグロ雪郎:)ぶつぶつ呟いてるように見えるが、祖父が殺された件についてもそうだが、奴とはどう繋がっているのか、答えろコチウニ!!」

「(コチウニ:)ぐ...何の冗談だ......。こんなくだらんことをするような私じゃない。」


 「コチウニ」はオモテの顔「エルエー」に切り替え、命乞いを試みる。


「(エルエー:)仲間である私をどうするのですか?」

「(アレグロ雪郎:)奴が祖父殺しに関与しているなら黙ってられない。さあ、奴に繋げ。宣戦布告してぇ。」

「(エルエー:)なに勘違いしていますか。私は...実は......本当は......。バウザーの部下です。」


 「エルエー」の衝撃の事実に驚きを隠せない二人。


「(ミント彩香:)なに!!バウザーの部下だと!?ゲームキャラじゃあるまい!!」

「(エルエー:)いままで黙ってたけど、わがぎ...テリーを取り巻く様子や出来事、事件を傍観してきました。ですが、テリーを止めるものは一人もいません。そこで、バウザーの提案で私はウラの顔の姿でテリーの懐に入りました。皆様を奮い起てるための策を考えてきました。人間不信になったバサカを恐喝したり...。」

「(アレグロ雪郎:)俺の祖父は...どう殺されたのか?」

「(エルエー:)...敵を欺くにはまず味方から。エネルジコの考えは全く理解できかねますね......。一応協力はしましたけどね。彼は理解を越えた無駄死に、私はうっかり武器を落としてしまいまして。」

「(アレグロ雪郎:)くだらぬ言い訳はわかった。だがな、祖父をなめるなよ。祖父は祖父の考えで行動を取ったってわけだ...信じられないが......。まぁ、とにかくだ。ブラーの行方がわからなくなったことから、あんたが遺棄したのではないかとにらんでいる。もし本当なら、その償いをしなければならない。いいな?」


「(エルエー:)は...はあ......。」


 「コチウニ」の件はこれにて解決した。その後、「エリートガード」のメンツはワープゾーンの前に立つ。


「(アレグロ雪郎:)皆の衆よ、ここからが命がけの戦いになるだろう。―――皆にはわかっているよな?戦いに巻き込んだ者はいるだろう、バサカやブラーは死んだ。これはもうどうしようもないことだ。それはさておき、本題に入る。目指すは日本海の中心にある人工島だ。そこには奴の本拠地『テリー城』がそびえ立っている。強行突破はもちろんだが、刺客や幻影が多数潜んでいて一筋縄ではいかない。分散して戦うという手もあるが。出発地点はレベッカ達と同じく新潟県中越の埠頭だ。今時レベッカたちは敵に囲まれているかもしれん。早急に出発するぞ。彩香、あんたが望んだ内容だ。引き寄せるようなマネはしない。だから奴の本城に乗り込み、必ず倒す!!」

「(ジャズ賢一:)雪郎、出発準備が完了した。いつでもいいぞ。」

「(クラベス鈴菜:)奴を倒す力を貸すわ。」

「(カラダデカイ:)アリガタク思ッテクダサイ。勝利ヲ約束シマス。」

「(アレグロ雪郎:)よし、皆の衆よ、早速出発だ!!この世界の為に!!」


 全員は中越の埠頭にワープし、既に用意されていたもう一隻の船に乗り、「レベッカ達」を合流しに出航した。


「(アレグロ雪郎:)待ってろよレベッカ。すぐに追い付いてやる。」

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