第1章 7話 人間になりたい
やっと投稿できた。
今回は久しぶりの主人公回で、やっとストーリーが進む感じの内容?になっていると思います。
目を覚ます、最初に写ったのは木の木目の見える天井
長い事眠っていたのか頭が痛い、頭を手で抑えながら、思い出そうとする
確か蜜蜂 蝶香と戦って、後半が思い出せない。
そう考えていた時、襖が開く。
すると襖を開けた彼女、天真 爛漫が駆け寄ってくる。
「やっと起きたの!心配したんだよ、本当に風月も心配してたんだよ」
そう、これはスズメバチである自分が雀蜂 昌として、この世界にやって来て、早々に辻斬り事件に巻き込まれた。
そこでまさかの自分と同じ元蜂と出会ったのだ。それがチョウカだ。
俺は、あの時
「一つ聞いていい」
と爛漫が少しくらい顔をしてショウに話しかける
「もしかして、辻斬り事件の事か」
と聞くと
「あんた、あの時凄い顔で・・・まるで殺人鬼見たいな殺意に満ちた顔であの辻斬りを殺そうとしてたよね」
とまさかの事にショウも混乱する。
「待ってくれ!どういう事なんだ、実は俺はあの時の記憶が曖昧でよく覚えて無いんだ。」
と言うと
「我を忘れるくらい暴走したってこと」
と少し冷ややかな感じで言われる。
「すまない」
と一言だけ謝るショウ、それを見て爛漫は少し怒ったのか
ショウの手を掴み無理矢理引っ張って連れ出す
また、風月と刀を向けあった道場にショウは立っていた。
向かいにはしかめっ面の爛漫が気合を入れるかのように準備体操をしている。
「あんたは暴走してしまうほど自分の力を操れない私は確信した」
とショウは何も言っていないが爛漫はまるでショウの質問に答えるかのように言い放つ
その言葉に何も言い返せなかったショウは拳を握りしめ
「何で道場に」
と言ったら
「分からないの!なら今分からせるわ!」
と爛漫は急に刀を抜き、斬りかかってきた。
ショウは反射的に避けたがバランスを崩し尻餅を付く
そして目の前に刃を向けられたショウ、数ミリでも前に動けば刃が当たるギリギリの所だった。
緊張が走る中、爛漫はショウにいう
「暴走したのはしょうがない、でもさっきのあんたの顔を見てたらムカついたの!」
とショウに言う
ショウはその言葉に返事も出来ずただ黙る。
そして頭の中で誰かに語りかけられる。
「お前は虫だ、だから分からないんだよ、本能的な殺意が」
ショウの意識の中に話しかけてきたのはもう一人の自分・・・正確には巨大化したスズメバチだった。
「本能的な殺意・・・、と言うかお前は自分なのか」
と殺意の事も気になったがまずそいつが気になった
「そうだな、まぁ細かく言えばお前と分離した、殺意の意識と言ったところかな」
とスズメバチは言った
「その、殺意の意識が何で」
と問いかけるとスズメバチは笑う
「何をいうかと思えば、お前が我を失ってたのは・・・いやまたの機会にしよう」
と何か言いかけたが面白がるように話を辞めるスズメバチ
「まて!話はとちゅ・・・」
意識が戻る、目を開けると刀を向けたまま爛漫がずっとショウを見ている。
その目はかなり怒りがこもっているようだった。
「ねぇ、答えたまだだよね、答えないなら風月さんが帰って来る前に私がお前を殺す」
と目の前に向けられた刀を真っ直ぐ突き刺して来た。
咄嗟に羽を出し、瞬間移動をしたが、頬に切り傷ができる。
「本気かよ!」
とショウが言うと即答だった
「本気じゃ無かったら刀なんて抜いてないわよ」
と冷めた声で言う。そしてスグに次の攻撃を仕掛けてくる。
「戦うしか無いのかよ」
と言うと
「あんたがハッキリするまでは信用出来ないからこういってんの、私を納得させなさいよ!そうじゃないと本気で殺すよ」
と言った、まるでショウに何か分からせるためのように言うが、ショウには分からない。
それは、自分が虫だからか?、それとも人間になりたてだから?
それとも、また暴走してしまうのが怖くて考えられないから?
答えがまとまらない、ショウはひたすら攻撃してくる爛漫の目を見て思った。
あの時の蝶香という辻斬りは完全な殺意の目だった、でも爛漫は違うこれは何か目的のある奴の目、覚悟がある奴の目。
じゃあ俺は、ただのメスのスズメバチの目か、何も出来ない男の人間の目か
「違う」
そう呟いたショウの目は変わっていた。
「やっと分かったのショウ」
と攻撃を止める爛漫、ショウは頷き口を開く
「風月と爛漫には嘘をついていた。俺は人間じゃ無いんだ」
という、爛漫もこんな時に冗談を言っているのかと一瞬思ったがショウの目を見て話を聞くことにした。
「俺は別の世界の別の生き物だった、ここに連れてこられた時、お前は選ばれし者の代わりと言われてこの刀を授かった」
と透明な刃の刀をかかげて言う
「俺はこの世界で選ばれ、目的を決めていた、でも辻斬りとの戦いで忘れていた。俺は」
と一回大きく息を吸って吐く
数秒の沈黙が長く感じるくらいの深呼吸だった。
そしてショウは言った
「もっと人間を知りたい、感情を知りたい、そして今新しく思ったのは」
「人間になりたい」
俺はこの世界に来て、人間になった、感情も持ち、メスと言うより人間の男に近い存在になっていた。
きっともう、虫には戻れないのだろうか、でもこれが今の
「俺の人生だから」
道場を後にし部屋で休憩する2人、爛漫はショウをじっと見て言った。
「そう言えば、ショウって珍しい格好してるよね」
そう言うと、ショウは自分の服と爛漫の着ている服を改めて見る。
「そう言えば、風月さんにも同じ事言われたっけハハハ」
と苦笑いをするショウ、爛漫はそうだと言わんばかりに手を合わせ
「今からショウに似合う男物の着物を選びに行こ!」
とショウに提案する、ショウは申し訳なく思い
「いや、自分で今度買うから」
と言うと爛漫は
「さっき本気で殺しにかかっちゃったし、足りないかもだけどお詫びだと思って、一文無でしょ?いつ買えるかも分かんないし、今回は私の奢り!」
と押切られ、ショウもそれならと納得し、2人は店に向った。
下町は人で賑わい、この前の辻斬り事件があったとは思えないほどの賑わい
そして着いたのは着物の生地が棚に彩りよく置かれている店だった
だったが店主は男なのに厚化粧で女物の着物を来ていた、いわゆるオカマだ。
「あら、爛漫ちゃんいらっしゃい、今日は彼氏と一緒?」
とまさにオカマ口調で喋る店主
「いや、こいつは彼氏じゃ無いって、そう!新しい風月の弟子で私の後輩よ!」
と慌てて言うかと思えばすぐ立ち直り上から口調に変わるが
「あら、照れちゃって可愛い」
とその言葉でバッサリやられる爛漫
「だーかーらー違うって!」
と爛漫は怒るが、何となく仲がいいのかな?と少し思ったショウ
試着室から出てくるショウ、試着室の外で待っていた爛漫と店主はおぉ!と息ぴったりに言う。
青と黒のバランスの取れた着物、武士らしい感じを漂わせていた。
「あら、凄く似合ってるわよ」
と店主はニコニコしていう。
「ショウ、ぴったりじゃない!私が選んだ生地だけあるわ!」
と最後自分を褒める爛漫
「ありがとう、これ大切に着るよ」
とショウは言った。爛漫も少し照れ臭そうに「それはよかった」と言って笑っていた。
ショウには一瞬顔を赤くしているように見えたが気のせいだと思い、聞くのを辞めた。
「さぁ、お会計お願い」
とお会計を済ませ2人は店を後にした。店主はまた来てねと手を振った。
2人が去った後、店主の顔色は変わって
「もう、いいわよ出てきなさいよ」
と誰かに話しかける。
店の裏から軍人服の青年が現れる。
「ちゃんと発信機は付けたようですねご苦労」
と、どうやらショウの着物に発信機をつけるよう店主に命令してた様だった。
「早く息子を解放してちょうだい!」
と、命令を聞いていた理由は人質を取られていたようだ。
「あぁ、解放してやるよ」
と店の影から幼い男児が歩いてくる。
「無事でよかった!」
と店主は息子を抱きしめる、がその時お腹に激痛が走る。
何が起こったか分からなかった店主は自分のお腹を確認すると、息子が血のついたナイフを持っており、店主のお腹から血が出ていた。
「何で!」
すると、軍人の青年は大笑いをし、言った。
「息子はもう、俺の操り人形だよ」
と、店主は軍人を睨み付けるが何故か視界がぼやけてきた。
「何これ、どうなってるの」
軍人はわざとらしく思い出したかのように話す
「ごめーん忘れてたよ、そのナイフは僕特性の毒が塗ってあるんだったよ」
と笑いながらそういった、店主は軍人を殴ってやりたかったが、毒が回ってきてうまく動けなかった。すると
「さぁ新しい操り人形君にはこの毒針をプレゼントしよう」
と軍人の腰についた黄色と黒のしましまのポーチから針をだし息子の手に渡す。
「その毒針の毒はさっきのナイフとの毒と相性が良くてね」
と途中で大きく笑いだし床に転がる。
イカレテイル。そう思った店主、視界がぼやける中必死に息子が握っている毒針を取ろうとするが
「おっと笑ってる場合じゃなかったね」
と手で合図の様なもの出すと息子が思いっきり毒針を肩に突き刺してきた。
小さい針だっため体に入り込む
肩からはとてつもない激痛が走り声に出なくなるほどの痛み、頭が真っ白になる。
そして、店主は必死になり息子の手を握り、ぼやける視界が一瞬だけハッキリと見え顔が見えた。
息子の目は青く光っており、軍人の青年と同じ顔で笑っていた。
店主はその姿を見た後目の前が真っ暗になり、倒れた。
その頃、店を後にしたショウと爛漫は風月の家に戻る所だった。
ショウは何か嫌な予感を感じて後ろを振り向く。
「どうしたの、ショウ」
と爛漫が聞くと
「何か・・・」
嫌な予感がすると言いかけたが、辞めて「何でもない」と答えた。
その嫌な予感がした理由を知るのは後になるのだった。
第1章 完
第1章 完 という事で雀蜂 昌 決意が決まりました。
次回は、ショウやチョウカの特殊能力について語られる予定です。




