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彼女を奪われても何も言わなかった俺、イケメンがクラスで自慢した結果なぜか1軍女子に距離を置かれて孤立した  作者: 白金豪


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第1話 クラスで自慢した代償

「おい、みんな聞けよ! 大江の奴、俺に彼女を奪われたんだぜ!! 」


 俺、大江真春は、クラスのイケメンの渡辺哲也にクラス内で指差される。


 クラスメイトたちの視線が俺に集まる。


「本当にだせえよな!! 彼女も彼女で俺を選びやがった!! 大江の奴に別れを告げやがったんだぜ!!! ギャハハハッ!!! 」


 渡辺は下品な笑い声を上げる。


「まぁ、大江みたいな陰キャに彼女がいただけでもありがたいと思えよな。なあ、みんな!!! 」


 渡辺はクラスメイトに同調を求める。


 渡辺はクラスでカーストはトップクラス。

 誰も注意しない。

 空気を読んで頷いたり、無言の肯定をする。


「だってよ。ギャハハハッ!!! ざまぁ〜!!! 」


 渡辺は周囲の反応に大爆笑する。

 大袈裟に両手を叩いてバタバタと足を上下に暴れさせる。


「っ!? 」


 俺は教室の空気に耐えられずに席を立ち上がる。

 そのまま教室を退出する。


「おい! あいつ逃げやがったぜ!! ダサくね?ギャハハハッ!!! 」


 渡辺の下品な笑い声が廊下に足を踏み入れた俺の背中にグサグサ突き刺さった。


「クソ…。クソ…。クソクソ! 」


 俺は、これ以上ない屈辱を味わいながら、必死に逃げるように廊下を走った。



☆☆☆


 

(渡辺哲也視点)


 ああ〜。

 最高だったぜ。


 あの大江の逃げる姿。

 特に背中が最高だった。

 録画して何度も見て、ご飯のおかずにしたいぐらいだ。


 あんな陰キャに彼女がいるのが悪いんだ。

 だから気に入らなくてイケメンの俺が人肌脱いで彼女を奪ってやった。

 俺から奪われただけでも光栄に思ってくれないとな。

 なんせクラス1で学年でも指折りなイケメンに彼女を奪われたんだからな。

 こんな経験なかなかできないだろ?


「渡辺、今日から私、あなたと関わるのやめるわ」


「あたしも〜」


 クラスでもトップ2の美貌を誇る1軍女子の都子と七海。俺と仲が良く同じグループに属する。SNSのグループもあるほどだ。

 クラスで1番中心のグループ。


 そんな都子と七海が俺と関わるのをやめるだと?


「お、おい。ちょっと待てよ。都子、七海。聞き間違いだよな? そんなのありえないよな? 」


「…」


「…」


 都子と七海から返事はない。

 2人は俺を完全に無視する。


「ちょ、ちょっと待てよ!! 」


 俺は呼び止める。


 しかし、都子と七海は教室を退出してしまった。


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