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シュクル達オカ研の研究展示

 次にシュクル一行は軽く淑女科の展示物を眺め、文理科の学習展示を見てからオカ研の研究展示場所にやって来た。するとシュクルの目の前で⋯⋯


「え? 私ですか? 何を⋯⋯」


「あなたよ。ここに黙って入りなさい」


見覚えのある水色の長髪⋯⋯シュクルが図書館で出会った優しいリール先生がアンジェラさんのオカ研展示会場に飲み込まれてしまった。


「お前たち、新しい(なかま)が来たわよ~」


「ブッヒ~」「ブーブー」「ビュビュ!」 「ブヒブヒ♪」


「⋯⋯先生⋯⋯」


ドアが閉まる前にちらりと見えた室内は、何故かすべての窓が塞がれ蝋燭が灯り、怪しい鳴き声が響き渡っていた。⋯⋯ここはオカ研の展示会場で合ってるよな⋯⋯? 

あぁなるほど。きっと怪しい生贄の儀式の再現か。ならオカ研らしいテーマじゃないか。


シュクルはそのまま素通りしてタチアナさんに会いに行った。


「タチアナさんいるか――――」


「ドS転生のモデルがいるって聞いたんですけど!」「先生の新作はいつですか?!」


「今日もモデルの元おっさんは学院内をフラフラ歩いているよ。それに新作はもう書き始めているよ。元おっさんが学園中の生徒に学食で公開総責めプレイされて、でも異種族のヒーローに助けられるの! あと休日の図書館でイケメン新米教師のきのこ学習ね」


「きゃあ!」「異種間での恋ですかぁ? 期待の異種間交配シリーズ!」「イケメン教師物!」


「こうしてはいられないわ! 現場の学食と図書館に参りましょう! 聖地巡りですわ!」


シュクルはそのままドアを閉めた。



「あれだ、一番まともなイレーヌさんに会いに行こう。イレーヌさんいる~? うあぁぁ⋯⋯」


「あ、シュクル! いらっしゃい」


「凄いな⋯⋯」


イレーヌさんの会場はあの超有名な宇宙人解体現場そのままの部屋だった。マネキンに手術着を着せ、手術室の備品に至るまで完璧に再現されていた。真ん中に置かれた宇宙人が怖い。


「商品も販売しているよ! この宇宙人クラールちゃんは卵持ちだよ!」


「お、おう」


秘密結社のマークを使った商品まで販売していた。白い石灰を塗したミイラみたいな物も売られていた。


「お! このマークかっけ~」「いいな!」「大工みてえな感じがするな」


「⋯⋯」


なんとモヴェーズ先輩方はこの秘密結社のアイテムを購入した。彼らはそれなりの会社を営む社長の息子達である。洒落にならない気がした。


「色々悩んだけどさ~やっぱりオカルトの原点は宇宙人だなって思ったの」


「そ、そうだな」


そしてシュクルは自身の会場へと向かった。


「ここが可愛い子シュクルの研究会場か?」「人が多そうだぜ?」「人気だな~」


「では、どうぞ~」


シュクルは大き目の講堂を借りたのだ。ドアを開けるとまずケルベロスが出迎えてくれる。


「お? これは島にあった標本だな」「何か書いてあるぞ」


「『ケルベロスの口にお金を入れてみよう!』だって。入れてみるか。ホイ!」


――ガオオオ⋯⋯――ポロン――


「おおぉ! 鳴くのか!」「もう一つの口から野菜スティックが出てきたぞ?」


うむ。クリスはしっかりと仕事をしている。


ケルベロスの陰に隠れて鳴き声を出し、金額によって適切なサイズの野菜スティックをケルベロスの口から出す簡単なお仕事だ。 ちなみにこの剥製は内蔵なども無いので中は空っぽで、腹には穴が開いている。


「この野菜スティックを⋯⋯あの動物達にあげるんだな?」「ニーチェだ」「黒いハリネズミだぞ!」


そう。ケルベロスの目の前には珍しい動物達がいて餌を待っているのだ。


「ニーチェ食べるか?」


「ウー(うん)」「⋯⋯(欲しい)」「⋯⋯(食べたい)」「⋯⋯(ちょうだい)」


「⋯⋯餌が足りない⋯⋯」


ニーチェもいい仕事をしている。差し出された野菜を食べ、物足りない顔をする。そんな簡単なお仕事だ。ハリネズミ達も群がって欲しがる。


「俺ケルベロスにお金入れてくるわ!」「俺も!」 「待ってろよ!」


やはり動物への餌付けは人気が出る。以前シュクルは学んだのだ。


動物のお隣はレイス神官のお悩み相談室だ。カーテンで簡易的な懺悔室を作り、レイス神官が皆のお悩みに対してアドバイスをするのだ。


シュクルがレイス神官に声を掛けようと近づくと、どうやらすでに悩める子羊がレイス神官に相談しているみたいだった。


「こ、怖いんです⋯⋯男性が⋯⋯どうしたらいいのでしょうか⋯⋯」


「そうですね、学食のおばちゃんと調理をする仕事がいいと思います」


どうやら男性恐怖症の男性が中にいるみたいだが相談内容が丸分かりじゃないか。周りの人達にも聞こえてしまっていて、相談者と相談内容に興味を持たれてしまっている。やっぱりカーテンの仕切りじゃ音漏れして駄目だな。後で工夫をしよう。


次はすでにおっさん研究者共が群がっているあの島の研究発表である。


「この精巧な島の模型は素晴らしい」「この研究資料は本物ですか?」「骨で生活できるのですか?」「本当に血を飲むのですか?」「血魔法とはどんな魔法ですか?」


研究者からの一斉攻撃に骨教授とナリアスさんは四苦八苦しているが、頑張っておくれ。

シュクルは次の会場に向かった。

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