リリーの新種野菜 2
「お肉は貴重だから、これが普及すればきっと皆喜ぶわ」
「…ああ、これは、革新的だ。 島の発見より凄いんじゃないか?」
言いながらジグは全て平らげてしまった。
「大袈裟ね。リリーには感謝しなくちゃ、帰ったらあの子にも食べさせてあげるの」
「ふぅ、ご馳走さま」
「お粗末様でした」
皿を片付けながらエミルは言う。
「リリーか、あいつもとんでもない成果をあげたな」
「それが最初は泣きつかれたのよ。 新しい野菜が出来たけど苦くて食べられたものじゃない、どうにか出来ないかって」
リリーを褒め称えん勢いのジグにエミルは言った。
「そうだったのか」
「しかも出発する直前にね」
あいつらしいなと二人は思った。
「そうよ! ユールに、さっきの生の野菜にたれをかけて持っていきましょう?」
「それは…酷いな…」
良いことを考え付いたとエミルは言うが、ジグは苦笑する。
「良いのよ、あいつにはそんな感じで。 早速準備しなくちゃ」
エミルは張り切って言った。
「ところでジグ、あんた何か食堂に用があったんじゃないの?」
「…あ。 そうだった、これを届けに来たんだよ」
そう言ってジグは劣化したコアを取り出す。
「ああ、なるほどね。 それならラミアンさんに渡すと良いわ、奥で食糧のチェックをしているはずだから」
「ああ、分かった。 渡してくるよ」
エミルは奥の扉を指差して言い、ジグはそれに向かって歩きだした。




