01-40.進まない会議
「次は茉白さんの治癒スキルかしら」
魅了スキルの話題が一段落したところで、キスイちゃんが次の話題を切り出した。こういう話ではリーダーちゃんよりも積極的だ。ふふふ♪
「何か言いたい事でも?」
いえ別に。頼りになるなぁって。
「なんだか含みのある言い方ね」
言い方もなにも私の思考はダダ漏れなんでしょ?
「そうよ。いい加減少しは抑えなさい。強烈な好意を向け続けられるのって落ち着かないものなのよ」
え? そういうのも漏れちゃってるの?
「ああ、いえ。元からだったわね」
「ですね♪ 影裡さんは皆の事が大好きですから♪」
「影裡ちゃんの浮気者めぇ……」
「けどこれって違うじゃん? かげりんのは恋って感じじゃないしさ」
「影裡ちゃんは素直な良い子よ~♪」
「うむ。同感だ」
「素直過ぎるのも考えものですわ。ワタクシもその精神性を好ましいとは思いますが」
「影裡様はそれでいい。ボクが守るから」
なんだろうこれ。もしかして褒められてる?
「どうしてそこだけ素直に受け止められないのかしら」
「褒められた経験が足りていないからですわ。それから人付き合いの経験も。正しく肯定された経験が不足すれば、お世辞か本気かの区別がつかなくなります。そこから生じるすれ違いを経験した結果、思い上がって失敗するくらいならと全てを前者として括ってしまうのですわ」
「アリリン詳しいね」
「……失礼。余計な事を話し過ぎましたわね」
「いいえ。参考になる意見だわ」
「本当に失礼だよ! まるでカゲリちゃんの!」
「ストップ」
「なんでよ!?」
「それ以上話すな。桜庭 灯里」
リーリャちゃん? 本気で怒ってる?
「エヴァーグレイス。お前もだ。次は許さない」
「「「「「「「「……」」」」」」」」
リーリャちゃん? 皆?
「少々踏み込みすぎましたね。すみません。影裡さん」
なんでリーダーちゃんが謝るの?
「そうよ。未来さんは何も言ってないじゃない。話を戻しましょう。それから私も謝っておくわ。ごめんなさい」
「次は私のスキルを活用した場合だったわね~♪」
茉白ちゃんが後ろから抱き締めてくれた。やわやわ♪
「なに鼻の下伸ばしてんのよ」
「カゲリちゃんってやっぱり女の子好きだよね? なら私でいいよね?」
「黙れペチャパイ」
「ペチャっ!? リーリャちゃんだって同じじゃん!!」
「あれ? 知らないの? りーたんてば意外とあるんよ? 普段はサラシで押さえちゃってるけど」
なんですと!?
「カゲリちゃん!? なんで興奮してるの!?」
いや、だって。
「影裡さんって巨乳好きなのね」
「私は……ある方だと思うのですが……」
「わかるよ。みくちー。ましろんやアリリンと比べたら皆無いようなものだから。唯一対抗出来るのはりーたんだけ」
二人も中々悪くないものをお持ちですぞ♪
「心配要らないわ。私達はまだまだ成長期だもの」
「「「……」」」
「ちょっとなによ。その目は」
キスイちゃん……諦めてなかったんだね……。
「そう。影裡さんはそんな風に思っていたのね」
しまった!? マズい!
「何がマズいのかしら?」
違うの違うの! キスイちゃんはそのままでいて欲しいっていうか! 私的には黒髪ロングクール美人はスレンダーでいてほしいっていうか! キスイちゃんはそのままで至高だから! ほら! 私は巨乳好きかもだけどスレンダーの良さもわかるからさ!
「なにがほらよ。失礼な子ね」
およ? 満更でもなさそう?
「チョロいです。綺透さん」
「「「「「「「チョロいチョロい」」」」」」」
「うっさいわね!」
まあでもほら。実際私達はまだ高校に上がったばかりだしさ。まだまだこれからだよ! 皆で巨乳目指そうぜ!
「結局そっちなのね」
「雪城 綺透はそのままでいろ。それが影裡様の望みだ」
「あなたも無茶言うわね……」
「なんでリーリャちゃんは押さえてるの? カゲリちゃんが望むなら何でもするんじゃなかったの?」
「……これも影裡様の望み」
え? 私? なんで私? トランジスタグラマーも大好きだよ?
「リーリャちゃんの場合はトランジスタグラマーって言うより◯リ巨乳じゃない?」
なんでさくちゃんはそんな言葉だけ知ってるのさ。
「……そこまでじゃない。背丈の割にってだけ」
リーリャちゃんが照れてる~♪
「(ちょいちょい)」
手招きすると素直に膝の上に座ってくれた。赤くなった顔を背けながら。可愛い。
「揉む気だ! カゲリちゃんのエッチ!!」
違うし。可愛いから愛でたくなっただけだし。頭しか撫でないし。ナデナデ。
「……取る?」
サラシ? 取っても揉んだりしないよ?
「……」
なんだろう。この反応。取り敢えず抱き締めとこ。ぎゅっ♪




