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第2話

 そんな疑問も、時が経てば忘れてしまっていた。

 私が高校生になり、義務教育も終わった頃、お小遣いがなくなり、バイトがしたくなっていた。

 お母さんにバイトがしたいと言うと、お母さんは


「どこでバイトをするのかを教えて、10時までには帰ってくること」


と言ってきた。私はその頃、反抗期になっていたため、


「はいはい、わかったよ」


 と適当に返事をした。


(バイト先、どこにしようかな)

そんなことを 考えながら登校していると、 後ろから


「わあ!」


 と声がしてきた。

びっくりして振り返ると、友人が笑顔で びっくりしたかな、みたいな顔してた。


「何してんの?」


「後ろ姿、元気なさそうだったじゃん。話聞くぜ」


とダル絡みしてきた。


「バイト先探してるんだけど、どこがいいと思う?」


と私が質問してみると、


「バイト?飲食店とか向いてんじゃない?あ、それかコンビニ」


と意外と真面目な答えが返ってきた。


(飲食店か、意外と合いかも)

と思っているうちに、学校に着いた。


  昼休みになって、 登校中に驚かせてきた友人が、


「あのね、一緒にバイトしない? いいバイト先あるんだけど。」


と言ってきた。 私は、友人の怪しい笑顔を見て質問た。


「バイト先どこなの?」


「じゃん、メイドカフェ、めっちゃ良くない?」


友人はニコニコの笑顔で言ってきた。

私は断固拒否して


「普通に飲食店で働くから。」


「え、つまんね。」


と友人が言ったが、私は無視した。

 そして、バイト先を決めて面接に行くと、無事合格

 して早速、明日から働くことになった。



  「今日はお願いします。」


「こちらこそよろしくね。」


  バイト先の先輩が笑顔でそう返してきてくれた。

 バイト先の先輩が、仕事の仕方を説明していると、 店の中から、怒鳴り声が聞こえてきた。

 一体どうしたのかと思い、バイトの先輩と一緒に様子を見に行くと、男の人と女の人が喧嘩しているところを見た。 バイト先の先輩たちが、揉めている男女を止めに行くと、


「うるせえ、 お前たちには関係ない。俺たちの気持ちなんて知らないんだから、とっととあっち行け」と男の人がバイト先の先輩たちに怒鳴っていた。


  その時、私はあの時の記憶が蘇った。


「 人の気持ちを考えてね」そんなことを言ってきたお母さんが、あの時だけは、

「あなたは知らなくていいの」と言ってきたことを


 今この人は、『お前らには関係ない』と言っていた。 あの人はこの店の気持ちを考えていない。あの人はなんであんなことを言ったんだろう。 一気にあの時の記憶が蘇ったことで、私の疑問が爆発した。

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