桜の咲く季節に 終
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「何でここ、空いてるんですか?」
気になっていたことを聞いておく。料理は美味しいし、値段もお手頃。それなのに彼らと自分達以外に客らしき人はいない。時刻は午後1時半。まだ人によってはランチタイムである。
「それはですねー、ここのお昼休みの時間じゃないからかなー?」
彼女いわく、文京支部の昼休みの時間は11時くらいから12時半くらいまでで、彼らのような戦闘狂のような人しかこの時間には来ないのだとか。納得である。
食べ終わってからかなり時間が経つ。お互いあれ以降話すことはなかった。気まずくなってきた頃合い。
「そろそろ行きましょうか。」
食べ終わった食器をお盆にのせ、返却口に返す。その頃にはもう大学生らしき人はいなかった。
エレベーターに乗って、一階に降りる。自動ドアを通り、駐車場に行く。そして車に乗って、「船橋支部」に帰る。当たり前すぎる行動。
基本、道をまっすぐ進めばいいだけ。
「高速道路、のるんですか?」
彼女は黙って頷く。勘弁して欲しい。時速150キロとか普通に出しかねない。
「安全運転、お願いします。」
華麗にスルーされる。嫌だ。電車で帰りたい。心臓に悪すぎる。
自分は嫌々ながら助手席に座り、シートベルトをつける。そこからの記憶は抜け落ちていた。ただわかることがひとつ。平均時速90キロメートルで走り抜けたことである。
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