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no_title 題名のない物語  作者: 藤原 アオイ
第一章 project angel
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桜の咲く季節に 4

 23


 制服の採寸はすぐに終わった。時刻は午後一時。実はまだ昼御飯を食べていない。腹の虫が我慢できずにかわいい音をたてる。


「お腹、空いたのです。」


 とぼとぼと校門を出る。

 校門の前に誰かが立っていた。


「良かったぁ、間に合って。」


 カウンセラーの立花(たちばな) 朱里(あかり)さん。今日は、全身黒系のコーデ。本人いわく大人っぽく見えるようになるらしいが、ゆるい感じの口調ですべて台無しにしている。口さえ開かなければ、大人の女性なのに……。というと、彼女の仕事を全否定してしまうので、我慢する。


「あの、何でここまできたの?」


 単純に疑問に思ったことを口に出す。


「そんなの、決まってるじゃないですかぁ。ミツキちゃんのお迎えですよ。知っているんですからね、お金は持っていても、注文出来ないことくらい。」


 正論過ぎてぐうの音も出ない。


「それじゃあ、早く行きましょう。」


「ど、どこにですか?」


「あっ……。」


 どうやら決めていなかったらしい。自分的にはどこでもいいのだが。ただし、この条件だけは譲れない。


「とりあえず、人が少ない所でお願いします。」


 立花さんは少し困った顔をした。


「はぁ、仕方ないですねぇ。今回だけですよー?」


 そういうと、彼女は駐車場に向かい、車を出す。


「あの、どこに?」


「文京支部の食堂ですよー。」


 そう言う彼女の車は水色の軽自動車である。中に人形が置いてあったりとファンシーな印象を受けた。

お読み頂きありがとうございます。

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