いのり
「無事なの!?無事なら空メールでもいいから送ってよ‥‥!!」
いのりは狂ったように携帯をさわりながら叫んでいた。無理もない、友達が殺されるかもしれないのだから。
「メールを送ってから10分はたったよ‥‥みんな大丈夫なのかな‥‥」
俺は正直、いのり以外に仲のいいやつはいない。
いたとしてもそれは表面上だけだ。誰を犠牲にしてでもいのりだけは助けたい。
「メールきた‥‥来たよ!たか!!」
メールが来るってことは生きている可能性が高い。
だが‥‥偽りって可能性も考えなくてはならない。
「まずは内容を確認しないとわからないよな、本人だろうか‥‥」
「うん‥‥!見てみるぜ!」
いつものいのりに戻りつつあった。
「いののん、隠れて打っているのでごびがひもいと思います、生きていますが拉致されるようです、これ以上は厳しいので返信できません、」
「だって!!りなちゃんから返信だよ!!」
それは本人だと確証が持てるのだろうか‥‥。
けれどこれが本当ならまだ解決はできない。
「なぁ、それは本人って言える確証があるか?」
希望を持っているいのりには厳しい言葉だろう、だけどいのりだけには嘘は見せたくない。
「りなちゃんだけだよ!いののんって呼ぶのは!」
それで確証はほぼ持てたのだろうか。
そうだと信じたい。
「だが、拉致か‥‥
それは別としてこれからは本格的に戦争が始まってしまうぞ、俺たちも強制的に参加させられるだろうから‥‥魔女の力で」
魔女の力の源の魔石によって俺たち人類は科学が成り立っているのだから。
「そっか‥‥けれどうちは魔女と戦争をしたくないよ‥‥」
「戦争をやめてほしい‥‥」
いのりはそう呟くように願った。




