朝の風とスキルと
グダグダ説明会になった気が……
本当世界観グチャグチャにしないように気をつけなくては……
魔獣というか神獣というか、そんな存在に転生した前世での一番の相棒、チェンジ
この世界で5本指に入る最強の戦士、カルラちゃん
そんな1匹と1人に横に並べた粗末な布団をくっつけ2人からサンドイッチされているボク
二人ともあまりにも強靭な強さなので下手したら殺されかねないかが不安だがその心配は、腕についたHPリンクにより
安全は保証されている。5本指に入る最強の戦士カルラちゃんよりも更に強いチェンジとHPを共有しているのだ。
そして、のちに当分の間、チェンジとHPリンクしたことを後悔する日が来るとはまだ想像もしてなかった。
とはいえ、美女と魔獣に挟まれて幸せであるにこしたことはなかったが。
不慮の事故?によりHPリンクをチェンジとすることになった後、カルラちゃんを宥めるのは本当に大変だった。
終いには、泣き出す始末、でもそんな姿を見て、可愛いなって思ったのと護ってやりたいって思ったのは男の性だろ
うか?
早朝の風がカルラちゃんを一層物悲しく思考を働かせているのだろうか
ボクは冷静なわけで、前に述べたとおり、HPがあるならMPもあるのでは?と思い
MPリンクというものの存在を確認し、またもう片方の腕に同時に装着できるということも確認できてから
「それを一緒につけよう! ねっ? ねっ?」
絶対にチェンジもわって入らないようにと釘を指してから、カルラちゃんをそっと抱き寄せた。
のちに知ることだが、金貨数十枚に相当する超高級な装飾品で、その効果を一度解除するともう機能しなくなるら
しい。
カルラちゃんの手持ちがわからないし、カルラちゃんクラスが本気でクエストを受けるとどれぐらい稼げるかということも
わからないが
恐らく、家が買えるぐらいのレベルなのかもしれない。或いはもっとかもしれない。
そんな考察はさておき、カルラちゃんを優しくハグしていると、
ノシノシとゆっくり近づく気配があり、その大きい体で、ボクら2人を抱きしめた。
チェンジの体は、風呂やホットタオルで手入れしたわけではないので、若干の獣臭さはあったが、それに勝る、極上の温も
りだった。
そのまま、暫く経ってから、チェンジは重い口を開いた。
「かるら、ゴメンナサイ……」
「……グッ……」
可愛い、どんな表情で言ってるんだろうと想像したらニヤニヤが止まらなくなった。
「……いいよ、許してあげる」
話の流れ的に、和解かな? 家に戻ってもう一眠りかな?
そう思い、カルラちゃんを抱きしめる手をゆるめた。
「……フクロウ……もう少しだけ良い?……」
「ぁ……うん……良いよ、暖かいね、カルラちゃん」
「……そうだね、ちょっと泣いたらすっきりしちゃった」
どうやら、この幸せな一時はもう暫く続くようだった。
「チェンジは幸せか?」
「ん……? チョット待ッテ…………」
待つ?何故? そう思ったのだが
数秒の沈黙の後
「ウン……おいら幸セ」
その返事を聞き、幸せの意味でも調べていたのだろうか?と思った。
「そかぁ……」
チェンジはまだまだ言葉を知らないらしい。
ただ頭の中に優秀な辞書があるから下手したらボクなんかよりすぐ賢くなるかもしれない。
…………。
どれぐらい3人で一緒に時間を過ごしただろう?
そういえば、チェンジに抱かれてから風を殆ど感じなかった。
もしかして、風上の方に立ってから抱いてくれたのだろうか?
心地よい時間で、ひと目さえなければずっとこうしていたいように思えたのだが
……グゥゥ……ギュルルッ……グゥゥゥッ
すぐ側で大きなお腹の鳴る音がした。
「あはは、チェンジお腹減った?」
その問いかけで、チェンジは、抱きしめていた手を緩めたのでボクも緩めてカルラちゃんを開放した。
「ウン……食ベモノ……欲シイ」
……。
その後は、昨晩買っていた食品を道具袋から取り出し、3人で適当に食べることにした。
食べ終わると、借家の窓から見える景色は、朝の空を映し出していた。
「そういえばさ、初級冒険者向けの防具は買っておいたけど、フクロウは武器どうするの?」
「え? うーん……どうしよう」
「因みに、立ち位置はどうするの? 私みたいな前衛タイプ?それとも後方支援タイプ?」
「うーん……争いは避けたいし、当分は足引っ張るだろうから、後方支援が良いかな?」
10Level未満がその何倍も強い仲間の役に立てそうな気はしなかったが、ふと、RPGで言う
僧侶を思い出し、平和主義を目指すのであればそれが適しているのではないかと思った。
「じゃぁ、攻撃魔法と補助魔法、回復魔法辺りかな?」
「うん、でも全部、ボクに扱える?」
スキルシステムというものはまだ全然把握しきれていない。
そういえば、カルラちゃんでもモンロウさんでも治癒魔法は使えたみたいだがスキル習得はどうなっているんだろう?
「大丈夫だよ、魔法の仕組みを理解したり、実践を繰り返せば」
「なるほど! 戦士でも凄い回復魔法使えたりとか?」
「魔法威力、物理攻撃などはステータスに影響されるけど、なんていうか自分の性質にあっているか極めたいスキルを鍛錬していく感じかな?」
「なるほど……」
なるほどといっても、正直あまりわからなかった、こういう状況こそ実践あるのみ!ってやつだろうか?
「初級だったら殆ど全部使えるから、教えてあげる、効率いいのは、魔導書を読んで理解することだけど、最初は難しいと思うから」
それから、話を聞く内に少しずつ理解していった。
基本スキルには、MP、スキルによってはHPも消費するものがあるらしい、それは、捨て身のようなものだろうか?
また、初級の習得は、数日有れば出来るようで、問題はそれ以降の鍛錬のようだった。
中級を使うには、殆どそれだけを鍛錬して一月近くかかったり、上級だと一年やそれ以上になるようだった。
某RPGで言う、ファイア、ファイラ、ファイガ!みたいな感じだろうか?
もちろん期間は目安で、自分の性質にあっていたり、あっていなかったりで大幅に期間も変わることがあるらしい。
ただ、スキルを使う方法は、他にもあり、武器や防具、装飾品固有のスキルもあるらしい。
一定の構え、動作をしたり、念じたり、色々あるようだ。
武器スキルに関しては、ライターの様に燃料を使い発動する消耗品タイプと、術者の精神力、体力を使うものの2つがあるらしい。
説明を聞くのは楽しかったのだが、長い話は、食事のせいもあり、眠気を誘おうとしていた。
「ふぁぁ……カルラちゃん、ごめん、実践で教えてもらっても良い?」
「うん?……嗚呼、良いよ、安全は保証されてるしね、実戦ね」
「へっ?……」
それからボクらは、朝食の運動がてら、町を散策したり、疑問点を質問したりもしてみた。
難しそうだけど、奥深そうで、理解したり、実践したりは楽しそうだった。
短いながらも楽しんでもらえたら幸いです。
もう少し加筆するか、前話にくっつけるかもしれません。




