俺の本気を見せてやるよ
俺が雄叫びを上げたその時、体がベビのように蔦が俺を拘束した。
「グッ!」
これで絞め殺すのが目的か?
いや、やつも俺がギミックを用意していることくらいわかっているはず。
何が目的だ?
ひとまず俺が蔦から脱出しようとすると、
ほどけない
ステータスにまかせた脱出は不可能だと察した俺は赤の魔剣を引き寄せ、蔦を切ろうとするが無傷。
しかたなくMPを消費し炎を魔剣に纏わせることで、抜け出すことにした。
が、、、
MPを消費できない!?
いや、MPだけじゃない、スキルも使えない!?
「無駄だよ、ソレはスキル、MPを完全に使えなくする蔦。絶対に抜け出せない。」
「っ!、、、どうやらそう見てぇだな。だからといってお前の勝ちとは言えないが」
「たしかにね、そもそもこの戦いは明確な勝利条件が決まっていないから、相手が降参するか、客観的に見て判断するしかないんよ」
「、、、そうだな」
「だからね、私考えたわけ」
「客観的に見て、貴方が負けている状況をね」
俺を巨大な影が覆った。
「は?」
ソレはあまりにもあまりにも大きな岩だった。
いやこれは
「種?」
「そう、世界樹は種を星の数ほど作るけど、この種は今後できるかどうかも怪しい奇跡的な変異種。
これに押しつぶされればさすがに無敵のあんたと言えど抜け出すことは不可能でしょ?見た目だけ見ればでっかいクルミなんだけどね~、どうする?今、降参するんならやめるけど」
「、、、そうだ!お前らは罰ゲームないんだから、お前らが降参すればいいんじゃないか?」
「ん~最初の方ならまだしも、はじめっから海斗が突っ走っちゃったからな~、ごめんけど無理かな?」
「で?降参しないの?」
「・・・」
俺は無言で返す。
「ん~三秒数える間にしてね」
俺は何か助かる道がないか高速で考えた。
「3」
矛盾に気が付く、なぜさっき剣を引き寄せることができた?
「2」
まさか、ギミックボスの種族としての特性は無効化されないのか?
だったら、剣を引き寄せて倒せば、、、いやそこまでアホではないだろう何らかの対策は用意してるはず。
俺は試しに水の魔剣を動かし石を放った。
空中ではじかれた。いや、、、これは透明な壁か?
「これが答え?」
、、、ワンチャンいけるかもしれない。
「1」
俺は残ったすべての魔剣を俺自身に突き刺した。
「ゼ、、、え?」
さすがに当たり判定小さいギャルも困惑している。
俺が今までに戦闘に使った剣の数は11本
剣が俺に刺さった剣の数は一本
残りの12本をすべて俺の体に突き刺した。
『ルーレットスタート!』
『ルーレットスタート!』
『ルーレットスタート!』
『ルーレットスタート!』
『ルーレットスタート!』
『ルーレットスタート!』
『ルーレットスタート!』
『ルーレットスタート!』
『ルーレットスタート!』
『ルーレットスタート!』
『ルーレットスタート!』
『ルーレットスタート!』
うるさいぐらい音が響く。
これはゲーセンにいるときの感覚に近いな
ところで俺のギミックはなんだかわかった人はいるだろうか?
このギミックはとあるゲームから着想を得て作ったものだ。
『テレテレ!』
『テレテレ!』
『テレテレ!』
『テレテレ!』
『テレテレ!』
『テレテレ!』
『テレテレ!』
『テレテレ!』
『テレテレ!』
『テレテレ!』
『テレテレ!』
『テレテレ!』
「、、、、、、、、、、、っは!?」
当たり判定ちっちゃい子はようやく呆けた顔から切り替え、手を振り下げる
『大当たり~!』
同時におおよそ120mくらいの高さからクルミが落ちてくる。
だがもう遅い。
俺のギミックは
「黒ひげ危機一髪っ!!!!!!!!!!!!!」
「裸!?」
俺はスキルやMPを使わず・・・空高く、火花を散らしながら飛んだ。
・・そう全裸で
上がる上がる、どこまでも
俺のギミック、黒ひげ危機一髪はギミック発動時に空から爆弾が降り注ぎ24本の魔剣が現れる。
赤の魔剣は炎をまとい、黄色の魔剣は身体能力向上、今回は使わなかったが青の魔剣は形を変えることができ、この魔剣を刺すことによってギミックボスのペナルティが発動する。
ペナルティこれはたとえどのような状況になろうと、ギミックが攻略されれば発動する。
今回のギミックのペナルティは装備解除&空中への打ち上げ
だからこそ、このめんどくせぇ蔦から脱出することができた。
だが、、、
「こっからどうしようかなぁあああぁあああぁあああ!!!!」
撃ちあがっている。つまり目の前にある馬鹿みたいにでかいクルミもどきにフルチンで自らぶつかろうとしているのだ。
これが見た目ほど強度と質量がないのならいいのだが、、、そんなことはありえないだろう。
ダンジョン設定で己を対象外にすることもいいだろう、しかし残念。今、魔石は俺の胸の中、対象外にはできない
絶望的な状態はいまだに変わりない。
だったらこのまま負けるのか?
否である。
こんな絶望的な状況をひっくり返して完膚なきまでに勝ちたい。
あれを破壊して、あいつらを完膚なきまで叩きのめしたい。
敗北の味を味合わせたい。
ではどうするかだか、狂えばいい。
凡人なりに天才をマネれば良い
「クルミ割るにはくるみ割り人形だよなぁあああぁあああ!!!!!!!」
俺はMP=質量でビルよりも高いくるみ割り人形を作り出した。
くるみ割り人形を動かし、空中に打ちあがっている俺をキャッチしつつ、くるみ割り人形の口を開ける。
MP1100→MP50
頭が割れるように痛い
「はぁ!?そんな無茶苦茶ありなわけ!?」
「けど、、、そんなに柔らかくは、、、」
ああ、確かに普通ならそうかもしれない、、ただ
「顎」
こいつの歯はすべてオリハルコンで出来てるんだよなぁぁあ!!
空中に落下しながら何もない虚空を握りつぶす。
連動するように巨人の歯が閉じるが、、、固い。
ならばとさらにMPを消費し歯をもっと鋭利なものへと変える。
ひびが入った。
「砕け砕け砕け砕け砕け砕けぇええええ!!!!!!!」
クルミのヒビがどんど広がる。
「うそでしょ!?」
ピシ!
音が響く。
「そんなのあるわけ!?」
そして、、、そして、、、
巨大クルミは砕かれた。
「ふ~、ふ~」
っち、MPを消費しすぎた。めまいがする。
俺は巨人を操作し地面に降りた。
「俺の勝ちでいいか?」
「話し合いしない?」
「時間稼ぎには乗れないぜ?さすがに今のやつをもう一度耐えられるとは思わないからな」
俺はアッパーをした。
ステータス差がさすがにありすぎたせいか、簡単に気絶した。
「勝ち、、、か?」
ようやく、、、
「いい戦いだったね~!」
葵が降りてきた。
・・・あ゛?
「お前今までどこにいたんだよ!」
俺はそう言いながらあいつの足を打ち抜いた。




