あとがき
「落窪物語」を今回改めて読んでみると、私にとって面白いのは「右近の少将が落窪の君を救出したところ」まででした。
その後は、右近の少将による「北の方」と「その娘」への仕返しを経て、和解に至る訳ですが……私にはその前の「落窪の君無事救出」までが大変面白かったです。
それは正しく「プリンス」による「プリンセス」のお話だと思ったからです。
「プリンス」が「プリンセス」を救出し、二人が幸せな結婚生活を送る―という「シンデレラストーリー」だからです。
その辺りまでのお話が「和製シンデレラ」と呼ばれる所以だと思いました。
「一条戻り橋」では、原作者不明なこの「落窪物語」の原作者と併せて物語を進めました。
「落窪物語」は人物像が曖昧だったりしますし、魅力溢れる阿漕・惟成夫婦が全く出て来なくなったり……。
それで、私は有名な清少納言が関わっていないことにしました。
WEBで小説を書いている私のような素人が書いた物にしたほうが、私が読んで物足りなかった人物の設定も素人作なら……と思ったのです。
孝子を通して、現在と違って乳幼児の死亡率が高かった平安時代の女性をも描きたかったのです。
ただ、難しかったです。
特に京都弁。
過去にも紀州弁(明治時代の紀州弁)の物語も書きましたが、その際も有吉佐和子・著「紀の川」「助左衛門四代記」「花岡青洲の妻」などを読んで、それらの名作の紀州弁を真似して書きました。
今回も有吉佐和子・著「和宮様御留」を参考にさせて頂きながら、御所言葉をネットでググりました。
書き終えた「一条戻り橋」ですが、これから時間を掛けて全ての登場人物の言葉を京都弁に変えようと思っています。
長々と「あとがき」を書きましたが、これで終わります。
拙い文章のこのお話を読んで下さり、心より感謝申し上げます。
ありがとうございました。




