さあ、彼女をシュチュエーションボイス沼に落とそう!
あたしがシチュエーションボイスなんてやるわけないだろ
シチュエーションボイスなんてちゅきちゅき〜とか歯の浮くような台詞言わされるんだろ?
あたしにピッタリのシチュエーションボイス持ってきた?
だから!やらないってば!
土下座されても無理なものは無理だってば!
大の大人が泣くなよ!
わかった。わかった。やればいいんだろ!
(ゆっくりと歩み出て、兵士一人ひとりの顔を見渡すように静かに語りかける)
「……さあ諸君、まずは拍手で迎えようじゃないか! この最高に『絶望的』な舞台を!」
(嘲笑うように手を一打叩き、一転して朗々と声を響かせる)
「正論を言おう。状況は最悪だ! 敵の数は我らの五倍! 補給は絶たれ、退路すらも奪われた!
物語なら、ここで幕が下りる場面だな?
……だが! 誰がこの物語の終劇を決めた!?
数で勝る者が勝つ? ハッ、くだらんおとぎ話だ!
最後に勝つのは、最後まで泥を舐め、歯を食いしばり、泥濘の中から笑ってみせた狂者だけだ!
奴らは高みの見物気取りで、我らを『袋の鼠』と嘲笑っているだろう。
ならば見せてやろうじゃないか! 追い詰められた鼠の牙が! どれほど深く、どれほど残酷に奴らの咽喉を噛み千切るかを!!」
(背後を指差し、声を落として熱っぽく囁く)
「……振り返る必要すらない。背後にあるのは、我らの愛する故郷、守るべき家族の微笑みだ。
敵の鉄槌が狙うのは、我らの胸ではない。あの日々の穏やかな日常そのものだ!
恐れろ! 震えろ! 結構じゃないか! 死への恐怖こそ、生きて生きて生き抜こうとする、人間の最も美しく尊い『執念』だ!
その執念を刃に研ぎ澄ませ! その怒りを鋼の盾と成せ!
これはただの殺戮ではない! 我らの誇り、我らの未来を強奪するための『大演劇』だ!」
(剣を抜き放ち、天高く掲げて叫ぶ)
「一歩も退くな! 踏み出したその一歩の分だけ、未来は我らにひれ伏す!
命を安売りするな! 死んで英雄になるな! 生きて、共に最高の勝利の酒を喰らうぞ!!
我に続けーーっ! 今日、この泥と血の舞台に、歴史という名の旋律を刻むのはーー我らだーーッッ!!!!」
……これがシチュエーションボイス?なんか違くないか?
楽しそうだった?まあ、悪くはなかったな。
次の台本?本次第ではやってやってもいいぜ
(ニヤリ)




