表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
32/119

AS版その1『不測の事態』-7

「『水遁・蛇水鞭』!!」

 

 ジャ、ジャ、ジャ、ジャ!!


 魅咲の水の術が怪物の足に絡みつく!

「『凍結』!!」


 ガキン!!


「グ、ゴ……」

 怪物の足が凍りつき、動きが取れなくなる。


 ドオン! ドン! カカッ!


 そこへ、マジュ・リッツやフォウ・リンス達が魔法弾を当てまくる!

「いまだ! ロイヤルセレナ!!」

 怪物の様子を見て、レオが叫ぶ!!

「え、え? な、何?」

「必殺技を幻魔獣に叩き込むんだよ!!」

 ロイヤルセレナにはわからないようだ。

「もういい、俺がやる!! ミコレンジャー、サポートを!!」

「わかった! 星よ輝け……『星龍図』!!」

 瑠璃が片手を上げ空に星で龍を描き出す!!

「落ちろ、落ちろ、落ちろ落ちろ落ちろ!! 天より落ちろ!! 『降龍図』!!」

 辰羅が星で描かれた龍に手を伸ばし一気に振り落とす!!


「「『二大龍図・降臨』!!」」


 ドオオオオオオン!!


 辰羅と瑠璃の声が唱和し、星で描かれた龍が降り、怪物を直撃する!!

「グオオオオオオオ!!」

 怪物が悲鳴をあげその体が鉱物へと変化していく!!


 ――キン――


 怪物がいた場所の中心に、怪物が変化した鉱物が落ちる――


「これはいったい何なんだ……?」

 辰羅はその鉱物を拾おうと、近寄る。

「待ちなさい!! それは我々が手に入れます!!」

 グレン・ナジャが急いで辰羅の前にいこうとする!

「おい、邪魔するなヌイグルミ!! あれは一応、超常自衛隊に持ち込んで調べてもらう!!」


「ちょーじょーじえーたい?」

 辰羅の言った言葉に疑問符を浮かべるベル・ホワイト。

「異世界侵攻などの常識を超える事態から日本国民を守るために結成された部隊。ミコレンジャーやブシレンジャーみたいな生まれつき超常能力を持った人間が協力者として所属しているよ」

 魅咲がそう言う。

「そんな組織が日本にあるのか!?」

 隆幸がびっくりしてそう言う。

「まぁ、超常現象に会うなんて、一生のうちにあるかないかなんてわからないからね。生まれつき能力を持っている人間でもない限り、まず、関わることは少ないよ」

 そう言ってチラリと異世界ワーボワールからの出身者であるヌイグルミ達を見る。


「離せ、ヌイグルミ!!」

「それはできません、これを渡すわけにはいかないのです!!」

 怪物が変化した鉱物を奪い合う辰羅とグレン・ナジャ。

 その時、


 ビュオッ!!


 鋭い風がおこり、グレン・ナジャと辰羅を吹き飛ばす!

「うっ!!」

「くっ!!」


 ヒューーーーシュタ!


「――!!」

「これは、オレが超常自衛隊に持っていこう」

 そこに立っていたのは淡い黄色のやたらSFチックなパワードスーツに身を包んだよくわからない人間だった。

「あ、あなたは……?」

 瑠璃がそのSFチックな姿に反応を示す。

「オレはシルバーファングとパープルフェニックスの双方の弟子にあたる新ヒーロー〝スターフェザー”!!」

「――!!」


 ビシッ!!


 謎のかっこいいポーズを取り鉱物を拾うスターフェザー。


「なんだ? この超展開?」

 隆幸がぼやく。


「受け取るがいい! これがオレのヒーローカードだ!」


 シュッ!


 そう言って一枚のカードを投げるスターフェザー。

「あ、ちょっと! それ私の!!」

 すごい勢いでカードを奪う瑠璃。

「やった、レア物!!」

「じゃあな、何かわかったら超常自衛隊から連絡くるだろう。では、さらばだ!!」


 バシュン!!


 そう言うとすごい勢いでスターフェザーは空に舞い上がり消えていった――


「……もしかしてあれって、超常自衛隊ってのの、隊員か?」

 隆幸がそばにいた人間のうち、一番まともな格好している綾花に質問する。

「超常自衛隊に連絡を入れたのは私だけど……あんな人が来るなんて思わなかったなぁ」

「……」

 どうやら綾花が呼んでいた別口の助けとは超常自衛隊の事だったらしい。

「みんな、ここにいてももう何もすることがなさそうだから、私達も退散しよう」

「そうだな……」

 綾花の言葉に賛同する和風戦隊ヤマトレンジャーの面々。

「ちょっと待ちなさい、あなた達は一体!」

 グレン・ナジャが制止の声を上げる。が、聞く耳を持たない連中は帰る準備をしている。

「あ、小鳥君。あそこに空いてる穴の下に、何人かの先輩たちが閉じ込められているから救出の人が来たら説明してあげて」

「あ、おい!!」


 ボボン!!


 突然、綾花達の周りに煙が立ち込め4人の姿を隠す!!

「何が起こっているんだ?」

 呆然とする隆幸、そして二人の魔法少女、六つのヌイグルミ……


 煙が消えたとき、和風戦隊と綾花の姿はなかった。


「また活躍できなかったねロイヤルセレナ……」

 レオがロイヤルセレナを慰める。

「次は活躍できるように願ってますよ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ